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回復期リハで働く理学療法士(3年目) 体の基礎知識や病態、リハに関することなどを記事にしていきます。 今年の目標は専門性のある整形に転職すること。そのためにたくさん整形に関する記事を書いていこうと思っています。 参考になったらフォローやいいねお願いします。

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最近の記事

大内転筋について

起始:恥骨下枝(筋性部)、坐骨枝・坐骨結節(腱性部) 停止:大腿骨粗線内側唇(筋性部)、内側上顆の上方の内転筋結節 支配神経:閉鎖神経(L2~4) 栄養動脈:大腿動脈 作用:股関節 内転・屈曲(筋性部)・伸展(腱性部) 起始停止について 筋性部は横に走る繊維が主で、腱性部は縦に走る繊維が多いことがわかります。筋性部が強い内転に関与していて、腱性部が伸展に関与していることが予想できます。 また、それぞれの停止部が異なることから触診などにて硬結部位などを同定して影響がでそうな

    • 恥骨筋について

      起始:恥骨櫛 停止:恥骨筋線 支配神経:大腿神経(L2〜L4) 栄養動脈:内側大腿回旋動脈 作用:股関節 内転・屈曲・伸展 起始停止について 恥骨筋線のわかりやすい図 支配神経について 内転筋群は閉鎖神経支配であるが、唯一恥骨筋のみ大腿神経支配です。覚えやすいですね。 栄養動脈について 恥骨筋と大腰筋の間を走行する動脈が確認できます。 その他 引用 IDストレッチング 第2版 開始肢位:伏臥位、両上肢は挙上しておく。膝関節は90°屈曲位。 自分の位置:下腿遠

      • 長内転筋について

        起始:恥骨結節の下方 停止:大腿骨粗線内側唇の中1/3 支配神経:閉鎖神経(L2、L3) 栄養動脈:大腿動脈もしくは閉鎖動脈 作用:股関節 内転・屈曲(60°以下)・伸展(60°以上) 起始停止について 長内転筋は、縫工筋と内側広筋の腹側を通ります。(青いのが長内転筋) 直接触れるのは起始部に近い1/3くらいの箇所になります。 Ⅰb抑制をかけるためには起始部の筋腱移行部に伸張刺激を加えるのが良さそう。 神経支配について L2からL4の閉鎖神経支配であることがわかります

        • IDストレッチについて

          IDストレッチの本を買ったので、まとめていく IDストレッチとは個別的筋伸長法(individual muscle stretching)のこと。 筋緊張抑制のためにⅠb抑制および等尺性収縮を取り入れたスタティックスチレッチの範疇であるようです。 目的とした筋を単体で伸張する必要があるため、筋の起始停止や走行、三次元的な筋の位置関係の理解などが重要です。また触診技術も大切。 加えて筋収縮の機構、神経反射、体性神経系と自律神経系の関連、疼痛および疼痛抑制に関連する知識などの

          梨状筋について

          起始:仙骨前面 停止:大転子の先端の後縁 支配神経:仙骨神経叢(S1、S2) 栄養動脈:上殿動脈 作用:股関節 外旋、外転 起始停止について 梨状筋の走行として、股関節の内外転の軸の上部を通ることから股関節の外転筋として働きます。 停止部では大転子の先端後縁に付着していることがわかります。 支配神経について L1とL2から直接出ている枝から神経支配を受けるようです。坐骨神経とのつながりをよく見るので坐骨神経支配かと思っていましたが、梨状筋症候群として坐骨神経が絞扼さ

          梨状筋について

          大殿筋について

          大殿筋は起始の違いによって、浅部繊維と深部繊維に分けられます。 浅部繊維 起始:腸骨稜、上後腸骨棘、腰背腱膜、仙骨、尾骨 停止:腸脛靭帯 深部繊維 起始:後臀筋線の後方、仙結節靭帯、中殿筋筋膜 停止:臀筋粗面 共通 支配神経:(上)下殿神経(L5~S2) 栄養動脈:上殿動脈および下殿動脈 作用:股関節 伸展、外旋、外転(上部繊維)、内転(下部繊維) 起始停止について 大臀筋の起始は腰背腱膜の緊張を調節し、間接的に腰部の安定化に関与しています。 支配神

          大殿筋について

          中殿筋、小殿筋について

          小殿筋は中殿筋に覆われているので、今回は2つまとめて書いていく。 中殿筋起始:腸骨外側面の前殿筋線と後殿筋線の間 停止:大転子の外側面 支配神経:上殿神経(L4~S1) 栄養動脈:上殿動脈 作用:股関節 外転 前部繊維:屈曲、内旋 後部繊維:伸展、外旋 起始停止について 支配神経について 大坐骨孔を通り、中殿筋の裏側にありますね。 中殿筋を除いた上殿神経はこんな感じです。 ちなみに小殿筋と中殿筋の間を走行しているようです。 栄養動脈について 上殿動脈は、内腸骨

          中殿筋、小殿筋について

          大腿筋膜張筋について

          今回は大腿筋膜張筋についてまとめていきます。 起始:上前腸骨棘 停止:腸脛靭帯を介し脛骨粗面の外側にあるGerdy結節 支配神経:上殿神経(L4〜S1) 栄養動脈:上殿動脈 作用:股関節 屈曲・外転・内旋 / 膝関節 外旋・屈曲90°未満の場合は膝関節伸展、膝関節屈曲90°以上の場合は屈曲 整形外科的テスト:Oberテスト(大腿筋膜張筋の短縮テスト) 起始停止について 起始部は中殿筋や小殿筋に覆いかぶさるような形で付着していることがわかります。 また停止部を確認してみ

          大腿筋膜張筋について

          縫工筋について

          筋肉ついてまとめるNote第2段です。 今回は縫工筋についてまとめていきます。 縫工筋起始:上前腸骨棘 停止:脛骨粗面よりも内側の部分(薄筋や半腱様筋とともに鷲足を形成して停止する) 支配神経:大腿神経(L2, L3) 栄養動脈:大腿深動脈 作用:股関節 屈曲、外転、外旋 / 膝関節 屈曲、内旋 大腿神経について 大腰筋についてはこちら 大腿神経支配ということは、大腰筋による絞扼などで縫工筋の筋力低下や大腿前面や内側、下腿や足部の内側の皮膚の感覚低下まで起きそう。大腰

          縫工筋について

          大腰筋について

          復習がてら、筋肉について関係しそうなことをひたすらまとめていきたいと思います。 触診の勉強もしていくので、必要な基本的な知識をさらっと。 腸腰筋腸腰筋は大腰筋と腸骨筋に分けることができます。 大腰筋 起始:T12〜L4(もしくはL5)の椎骨と椎間円板 停止:小転子(腸骨筋と比べると小転子の上側に付着しています) 支配神経:腰神経叢から直接出る枝(L2〜L4) 栄養動脈:腸腰動脈 腰椎の側面から、恥骨の前方を通って回り込むように小転子に付着しているのがわかります。 T

          大腰筋について

          筋が疼痛や可動域制限の要因となるメカニズム -治療編-

          昨日作成した記事の続きです。 まず、筋による疼痛や関節可動域制限の要因には以下の3つが存在することをお伝えしました。 筋攣縮 筋短縮 癒着 それぞれの原因についての治療の方法についてまとめていきたいと思います。 筋攣縮筋攣縮には筋肉に対して軽い伸長と収縮を加えた等尺性収縮を反復させると良いようです。 理由としては等尺性収縮による腱の牽引刺激はゴルジ腱器官を刺激し、脊髄反射の抑制性介在ニューロンを通して筋をリラックスさせることができます。これをIb抑制といいます。 ま

          筋が疼痛や可動域制限の要因となるメカニズム -治療編-

          筋が疼痛や可動域制限の要因となるメカニズム

          理学療法を行う上で、絶対に避けることができないのが関節可動域訓練であり、その中でも筋による可動域制限を目の前にすることが多いと思います。 そこで今回は筋に着目し、筋の状態によってなぜ可動域制限が起きるのかを記していきたいと思います。 筋攣縮筋攣縮は、筋が痙攣した状態のこと。また筋攣縮が起きている際には血管も痙攣していることが多いようです。 例えば膝関節が侵害刺激を受けることで侵害受容器が反応し、脊髄反射によって前角細胞のα運動繊維に作用し、筋が攣縮を起こします。 筋攣縮

          筋が疼痛や可動域制限の要因となるメカニズム

          人工骨頭置換術後の腸腰筋インピンジメントについて考える

          導入 - なぜこの記事を書こうと思ったのか -前回の記事でも書いたのですが、BHAを施行された後に股関節屈曲角度がなかなか改善しない患者様がいます。 股関節屈曲60°程度で、鼠径部の疼痛が出現し過緊張になるため、骨盤挙上などの逃避行動が見られるような方です。 X線での画像では術側の上前腸骨棘から大転子の短縮(要するに頚部が短い)がはっきりと分かるような方です。 エンドフィールに関しては骨性からの軟部組織性という感覚で、患者様の訴えとしては股関節の奥に詰まり感があり痛みにより

          人工骨頭置換術後の腸腰筋インピンジメントについて考える

          人工骨頭の構造について

          導入 - なぜこの記事を書こうと思ったのか -BHAやTHAを施行された患者様のX線を見る機会は多いと思います。しかし、BHAやTHAの構造や動き方までは想像しながら見れていなかったなと最近気がつきました。 気がついたきっかけは、BHAを施行したにもかかわらず股関節屈曲が 60°程度から改善しない患者様に出会ったからです。担当ではないものの、今も治療には難渋していて、原因がはっきりと掴めていません。(本当に申し訳ない気持ちになる) そもそも論として、BHA自身の可動域がなけ

          人工骨頭の構造について

          BHAの適応とその他術式(THA・骨接合術)との比較

          導入 - なぜこの記事を書くのか -こんにちは。回復期リハビリテーション病院で働いている理学療法士3年目のYSです。 回復期で働いていると必ず毎日といっていいほどBHAやTHAの患者様とリハビリをしていますよね。毎日リハをしているのにも関わらず、BHAやTHAに関する深い知識がないことに気がつき、この度Noteにて本や文献などの知識をまとめていくために記事を書いています。 何事もインプットしたことをアウトプットすることで知識が定着しますからね。というわけで、今回はBHAの

          BHAの適応とその他術式(THA・骨接合術)との比較