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「コーヒー豆、欠点豆」

コーヒー豆は植物のタネです。

自然のものなので、タネの形も様々で、割れてしまっていたり、腐食してしまっているものもあります。
これを「欠点豆けってんまめ」と呼びます。

今日は欠点豆の種類についてのお話です。

欠点豆がなぜ良くないかというと、実は味に直接影響します。
コーヒーのタネは硬さがあります。
焙煎時に火を通すにしても焼き上がりまで時間がかかります。
不揃いだと火が均一に入らない為、焦げてしまったりとか、火が不十分で生っぽい香りが出てしまったりします。

そのバランスが崩れないよう、焙煎士は生豆の状態で、一豆一豆調べて欠点豆を取り除く作業を行っています。これをピッキングと言います。

※全ての欠点豆を写真にて説明したい所ですが、今当店には焙煎豆しかなく、生豆がないので言葉上での説明になる事をお許しください🙏。

写真はその中でも「潰れ豆」という欠点豆です。焙煎士がしっかりと選定してこのような欠点豆を外していきますが、焙煎後でもこの様な豆が入り込みます。

※まあ、とんでもない量の豆を一つ一つ見ていくので、この様な豆が入ってしまうこともたまにあるとご理解頂ければと思います。 


以下、焙煎後の豆ではなく、グリーンビーンズと呼ばれる生豆の状態からピッキングされる欠点豆の一覧です。

●欠豆(かけまめ)
豆は皆さまご存知かと思いますが、
コーヒー豆はラグビーボール状の形をしていて、真ん中に線が1本入ってますが、この状態から割れてしまっ
た豆を欠豆(かけまめ)と言います。
精製途中で割れてしまった豆です。

●潰れ豆(つぶれまめ)
豆の運搬中などで不本意に潰れてしまった豆。

●貝殻豆(かいがらまめ)
これが形的には1番特殊でわかりやすい欠点豆です。
コーヒー豆の中が空洞状になってます(写真参照)

●発酵豆(はっこうまめ)
見た目が少しくすんだ茶色です。コーヒー豆は精製方法で発酵などを行う場所もありますが、これは狙っていない発酵の豆の事を言います。

●黒豆(くろまめ)
発酵豆の状態から、より発酵が進んでしまった豆です。
色は黒色です。

●カビ豆
その名の通り、カビが発生した豆です。コーヒーの生豆はうす緑色ですが、カビの色はハッキリと出るのでわかりやすいです。

●虫食い豆
コーヒー生豆にぽつぽつと穴が空いている豆。

●死豆(しまめ)
生豆グリーンビーンズより、白い生豆。成長が止まった豆で焙煎しても色素が出ないままです。


以上、欠点豆についてですが、

コーヒー豆を焙煎することは「料理をする」ことと一緒と考えてください。

一つ一つの素材の形が違っていたり、割れたりするものを火を入れると、火の入り具合が異なり、
いつも飲んでいるコーヒーとは別物になったりします。

ピッキング作業は本当に大変な作業ですが、その努力が1杯の美味しいコーヒーになると考えていただけるとありがたいなぁと思います。


コーヒー専門店などで購入されている、「焙煎後」のコーヒーも、
欠け豆、潰れ豆、貝殻豆などは見つけることが出来るかもしれません。

微々たる差かもしれませんが、
山の上でパーフェクトなコーヒーを目指して自分でピッキングして飲んでみるのも、より美味しさを感じれると思います。


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