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コロナで発生してしまった暇な時間を潰す方法を紹介します

普段から私はあんまり外出しない。休日もほとんど家にいる。それでなにをしているのかというと、暇を潰している。これは昔からそうで、かなりの暇を潰してきた。そんなわけで多分なんだけど、暇の潰し方は普通の人より上手いと思う。

文化資本が豊富な環境で育ったわけでもないので、音楽やら映像もは興味がない。趣味といえば、本を読むくらいだ。なので私がやるのは、お金も使わず誰でもできるような暇つぶしばかりである。

普段ならこんなノウハウは誰も知りたくないようなものなんだろうけど、今は時期が時期である。暇なんて潰したくない人も、暇を潰さざるを得ない状況に追い込まれてしまう可能性がある。

というわけで、自宅を使って暇を潰す方法を解説しながら、私の暇の潰し方を公開していく。

目的を変える

お金もかからず誰でもできる暇のつぶし方として、目的を変えるというものがある。今回は自宅を使うので、自宅を例に上げて考えていくことにする。

そもそも自宅とは生活をするために存在している。その目的を変えると、自宅で暇を潰すことができる。ここでは自宅を、観察するために存在するものとして扱うことにする。自宅は自分、あるいは自分に近しい人が作り上げたものなので、観察するとなかなか面白い。そして自分との対話でもあるので、自分がどういう人間なのか再確認することもできたりする。

そんなわけで、早速だが自宅見学をしてみる。自宅見学とは玄関から入り、自宅を見学する行為である。見学はちょっとな……っていう人は、自宅旅行としても良いだろう。方法は簡単で、まずは玄関にまで行き自宅を巡る。玄関の外に出てもいい。「ちょっと待ってくれ、玄関の外に出るにしろ靴をはくかサンダルか、ちょっとの時間だからなにもはかずに出るかとか選択肢は無限にあるし、指示してもらわないと困るッ」といった人もいるはずだが、好きにしたらいいと思う。そんなことも決められないような人間は意思が薄弱で駄目、そもそも暇潰しなくても Uber Eats で飯注文するかどうかで5時間迷って、どの店で注文するかに5年迷って、メニュー選ぶのに80年迷い続けてたら暇なんていくらでも潰せるわけで、とにかく玄関あたりにまで行って自宅を巡る。

この行為になんの意味があるのか解説すると、普通の人は帰宅するという目的を持ち自宅に入る。オッシャー自宅を見学するぞー!!! と思いながら毎日家に帰る人はいない。もしかしたらいるかもしれないけど、そういう人は特殊だと思う。毎日見学するために帰宅する人はすごく家が好きか、余程のドクソ馬鹿かの二択で、100年家磨き続けたりポテトチップスの袋を開けるのに苦闘して気付いたら300年たってたりするんだろうから、お前らも暇なんて潰す必要はない。そうではない普通の人は、自宅を移動しながらじっくりと観察をする。

自宅は毎日帰る場所だから、熟知しているような気がしてしまうが、見学するために入室すると意味が変わってくる。

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角っこを眺め、「実に良い角ですね」となるかもしれない。さらに我々は、毎日自宅を縦横無尽に駆け回っているわけでもない。だからあまり立ち止らない場所もあって、そこに立っていると気分転換になることもあるだろう。

目的を絞る

家の広さにもよるけれど、狭いアパートなら10分くらいで見学は終ってしまう。そういう場合には、目的を絞ることで暇潰しが長持させることができる。

私がお勧めしたいのは、部屋にある一番美しいものを探し出すというものだ。部屋にあるものは自分が持ち込んだものだが、いざ一番美しいものはって考えるとなかなか選べない。そもそも美しいものがない場合もあって、そういう時は自分がいかに美に興味がないのかっていうことが分る。

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我が家で一番マシなもの

一番に美しいものが発見できたとして、それを眺めていると、これが自分の価値観でもあり、文化の限界でもあるのかと、ギョっとすることもあるんだけど、君たちにはちょっと難しい話かもしれないし、こんなつまんないことしたくないですよね。思わず知らずうっかり私の知的な側面が如実に出てしまいました。せっかく隠してきたんですけど、隠しきれない知性ってものがあるものだなぁと驚いているところですが、話を戻しましょう。

目的を絞るというのは、天井限定で見学するとか、家電だけ眺めるだとか、埃だけ集めるといった行為である。絞ると小さくなるので、潰せる暇の量が減ってしまうように思えるが実際は逆だ。

自宅見学がテーマの場合、家電はあくまで風景にすぎない。ところが見学対象を家電に限定すると、家電にまつわる様々な事柄を発見することができる。家電が持つ機能や色、汚れや劣化、そしてメーカーなど細かいところが見えてくる。説明書などを読み始めると、時間はどんどん過ぎていく。

天井に着目すると、高さにいろいろあるということに気付くはずだ。そこからジャンプして手が届く場所を探し出すなどの新たなテーマを発見するのも面白い。私は泥酔すると自宅の汚れに着目してしまい、綺麗にしていくという癖があって、翌朝になぜか鍋が光り輝いているみたいなこともあるが、掃除は嫌いな人は大嫌いなので、そういう人は別のものに目的を絞ると良い。

自分が持っている服の中で、どの色が多く、どの色が少ないかとか、玄関に置かれている物に着目するとか色々あるが、とにかく普段あまり意識していないことに着目する。自宅を見学するのも、普段しないことをすることによって、意識しないことを発見しやすくする儀式のようなもので、こういうことを何度かしているうちに、目的を絞って暇潰しのテーマを探し出すことができるようになってくる。

暇を潰す道具はみんなが持っている

目的を変えて、目的を絞ることで暇を潰す方法が増えていく、これが私の暇潰しの手法である。

生きている人間ならば、全員自分の生活を持っている。常に生活しているわけだから普通である。その普通をちょっと違う方向から眺めることで、いつもの日々が普段ではなくなってしまう。それをするために一番簡単なのが目的を変えるてしまうことで、そうすると暇が潰せる。

さっきちょっと思ったんだけど、家にある溝っぽいものを全部写真撮影したら、かなり時間が潰せる。もともと溝は固有の役割があるわけだけど、撮影対象としてしまうわけだな。写真を整理する際に見付けた出来の悪い溝写真を再度撮影し、満足できるものにならないなら機材を買ってと……してると1年単位の暇潰しになるわけだけど、私はそんなことはしたくないのでしない。でもしたい人もいるかもしれない。それで写真が好きになったら、暇潰しのための強力なツールになる。

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タコ脚配線+アダプターに良さがあった

今回は自宅で遊ぶ方法を書いてきたわけだけど、別に自分の知識で遊んでみてもいい。学生の頃に好きだったなにかを鑑賞してみたり、昔読んだ本をもう一度読んでみたり、知らないことを勉強するのも楽しいと思われる。私が今ちょっとだけハマっているのは暗記で、やったことがないことで遊ぶのもなかなか良い。

もともと好きなことを利用するのも手軽でお勧めである。自転車で走る人なら自転車のパーツを調べてみたり、メンテナンスを自分でしたりするのも良い。目的を絞ってリアディレイラーのみに熱中するのもいいだろう。料理が好きなら普段は使わない食材を使ってみると面白いし、塩のみに注目するのも楽しそうだ。とにかく手元にある物や知識や経験を、ちょっと別の方向から眺めてみると、暇の潰し方はいくらでも発見できるようになる。

今はちょっと先行きが不安定で、よく分からない感じになっている。そんなわけで他人の心の平穏のため、暇を潰す方法を共有したら良いかもなと思いこの文章を書いてみたんだけど、よく分かんねーよなーって人も多いと思う。そもそも自宅を見学しながら、なにか面白いものを探したりするのが苦手な人もいるかもしれないな。なにか簡単なガイドブックのようなものがあればいいのだが、そんな都合のいい本があるわけないか……などと考えながら諦めムードで「フリーな最高」で検索したところ、最高の本があったので紹介します。

簡易生活とは明治時代に一部の人々の間で流行した生活法で、生活から邪魔くさい部分を排除し、面白いことや趣味に熱中するための方法を追求するものである。明治大正時代の資料を丁寧に紹介しつつ、簡易生活とはなにかを解説し、混沌とした現代社会を快適に暮すための方法をも描くといった内容で、素晴しすぎてアマゾンでは紙書籍が売り切れているくらいです。

こんな素晴しい本を一体誰が書いたんだッ!!!!!!と驚いてしまったんですけど、そういえば書いたの私でしたというわけで本日もサンキュー。

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