2020ビューティフル台湾旅行記⓪ 出国編
初めに
この記事は2020年2月のコロナ規制ギリギリに滑り込んだ旅行記になります。
逆噴射風構文を多用しております、スパイスが苦手な非インドや思想の強い方はご了承下さい。
この記事を読むときは脳神経7割減くらいでよむとよみやすいです。
台湾はとっても素敵
你好!!(नमस्तेと同意義)
さて、実を言うとオレはカレーが好きだ、美味いものがとにかく好きだ、とても好き、かなり。
おれは毎日カレーのことをかんがえたり花粉のせいで鼻からアレをだしたりしてるが、その時はだいたいスパイスのエスニカルな香りを想像しニューロンを集中させイマジナリー電脳インドへと精神転送をさせている。
オレはスーパーカレーマニアを自負している、自信だけは誰にも負けてないとおもうきっと、だが、だがしかしだ、そんなスパイシーマンのオレだがインドと同じくらい好きな国が存在している。
それは、台湾だ。
台湾は良い、はるかに良い、とにかく飯がエスニカルで美味い、そして安い。
安くてエスニカルでスパイシー、ほぼカレーと同じである、つまりオレの人生が全て詰まっている。
しかしそれだけでは語れない、今世に至るまでの壮絶な歴史。
日本から3時間ほどで行ける異国、あまりにも身近で遠い世界、オレは台湾の全てを感じたくて仕方がなかった。
「ウォー!!!!!台湾に行きたいワン!!!!(台湾と犬を掛けたギャグ)」
オレは感情のまま犬に変化した、台湾に行けるならどんなことでもしてやる覚悟だった、とても暴れ狂った、大の大人が地団駄を踏み倒した。
マーケットのこどもが食玩を買って欲しいときにする大暴れもやった、立川でパスポートをとった、洋服を圧縮する真空パックのやつも買った、靴をも舐める勢いだった。
その姿があまりにも情けなかったのか、見かねた我が社の社長が社員旅行の行き先を台湾にしてくれた。
わりとあっさり台湾行きが決まった。
というのも、台湾にはかなりお世話になっている取引先の企業があるので挨拶と営業を兼ねた研修旅行だったりする、そういうのは大事だ。
そんなわけで2020年2月、約2年前、3泊4日(4泊5日でした)の旅行記をかなりうろ覚えで書いていく。
なんせ2年前だしうろ覚えだし、半分以上食ってるとこしか残ってないがご了承しろ、実際のところかなり楽しかったので期待していいと思う。
「ワーオ面白そう!」「旅行イイヨネ〜」「台湾」と思っていただけると幸いです。
2020年2月9日 お昼くらいに集合〜エアライン・ラウンジ
台湾行き当日、興奮を抑えるのに苦労した。
オレは旅行が大好きだ、家族も旅行が好きだ、なので今まで割と色々な国へ行った方だと思う、インドネシア、USA、韓国、タイ、グアム…
優劣を付けるつもりではないが、オレにとって台湾はそれらをはるかに超える魅力があった。
すごくワクワクした、スカイライナーを予約したけどガラガラだったし興奮した、今までそんなことなかったし、めちゃくちゃおみやげを買うつもりで大きなスーツケースを持っていった。
お昼くらいに成田空港に着いた、集合場所にいた社長と上司はかなりミニマムなスーツケースだった。
とても恥ずかしかった。
さて、今回の研修旅行にあたり、我が社の社長が飛行機をなんとビジネスクラスで取ってくれていた、地団駄を踏み倒した甲斐があった。
オレはエコノミークラス以上のエアライン経験がない、今後一度乗るか乗らないかの世界である、オレは興奮を抑えることができず失禁した。
いつもはストレスが大爆発するチェックイン、入国検査、搭乗までも全て優先的に行ってくれる、さらにチャイナエアライン・ラウンジも利用可能、フォー!。
安さを求め続けてきたオレは急に現れ続ける貴族サービスの面々に脳神経とかが色々とショートしそうになった。
初めて見る光景にふたたび失禁、身体中のフォッサマグナが活動を開始した、これは現実なのだろうか。
エコノミーというのはだいたい搭乗時刻までハードコアを体験しなければならない、疲れるし椅子は取り合いだし、チェックインや搭乗で並ぶのめちゃくちゃ時間かかるから早めに並ばないと地獄を見ることになる。
しかし全てを優先してくれるビジネスにその心配は無用だ、しかもラウンジにはふかふかのソファとテーブル、コンセントもついてる。
ラウンジは広くて、そして静かだ、ドリンクはもちろんフード、サラダ、アイスにスイート、ヤムチャや麺、丼までもがフリーサービス。
さらにはアルコール、ビールもオールフリー、この世の欲望が全て詰まっておりブッダ(仏様のこと)もお手上げ状態だ。
社長はアルコールも飲んでオッケーと言っていたが、身の丈に合わなさすぎて縮こまってしまったのと、一応仕事なのでさすがにエンリョした。
あとエアラインフードが出るみたいなのでフードも我慢した、ビジネスのエアラインフードは滅多にお目にかかれないぞ、フォー!。
スマートフォンをいじったり読書をしたり、ティーを噛み締めたり優雅なひとときを過ごした。
優雅すぎてよくわからない罪悪感に包まれた。
海外旅行は飛行機から降りるまでに相当疲れるものだがこんなに体力が有り余ることは今まで経験したことがない。
まだ搭乗前なのだ、台湾に着いてすらいない、乗る前にこんなサービスを受けてしまったら、機内に入ったらオレはどうなってしまうのだろうか。
そんなことを考えているうちに2時間が過ぎ、いよいよ搭乗である。
個室だ。
エアラインの中とは到底思えない光景に3度目の失禁、ファーストクラスの間違いじゃないの?上司も流石に狼狽えている。
テレビついてるし、めちゃくちゃ足伸ばせるし、隣に人がいない、収納もついてる、窓際なのにトイレに行きやすい矛盾が発生しており、空間に歪みが生じている。
全自動リクライニングやムービーのフリーサービス、さらにこちらでもアルコールのフリーサービスが付いているとのことだ。
思考回路が身体についていけず、常にいっこく堂じみたラグのある動きを思わず取得してしまう、しかしこれも空間の歪みによる亜空間攻撃と断定できるだろう。
今まで積んできた徳を全て使い切った気がして身の危険を感じた程だ。
ウェルカムドリンクだ。
エアラインでウェルカムドリンクをいただいたのなんか初めてだ、生きる世界が違いすぎてついに4度目の失禁を迎える。
ビビりすぎてちまちまのんだ、離陸までに飲み干さないとこぼれるので没収されるらしく急いで飲んだ。
この辺りから台湾に対する興奮が一時的に謎の回路に置換されている、オレンジジュースの味もよく分からなくなった、それほどの衝撃を味わい続けているのだ。
搭乗前から離陸までの持て余す時間、アフターサービスが仏じみている、それがビジネスだと言うことを思い知らされたひとときだった。
離陸、ゴートゥー・ザ・台湾
空は、良い。
人の力のみではたどり着けない数々の領域、そのうちの一つが空だ。
青く永遠に広い自由な空間、それでいて自然の厳しさをもっとも受ける過酷な場所。
なれるものなら鳥になり、自由に飛び回りたいと何度も思った、思い続けてチキンになって食われる夢を見たときは寝汗で風邪を引いたほどだ。
さて、話は変わるがチキンである、何のことを言っているのか?エアラインフードのことだ。
「ビーフ オア チキン」このクエスチョンはだいたい聞いたことがあると思う、エアラインの第一関門だ。
だいたいビーフと答える奴が多いと思う、しかしオレは迷わず「チキン」と答えるだろうな。
経験上温め直して美味しいのは実際チキンなのだ、あとチキンが好き。
脳内シュミレーションは完璧だ、CAとは簡単な英語のやりとりができるので、迷わず「チキン」と答えられるだろうね。
まさかメニューを渡されるとは思いもしなかった。
CAはオレに発言を許さなかった、柔かに、丁寧に、隙のない動きと天使の囁きでオレにメニューを渡す。
そしてメニューには「チキン」や「ビーフ」の文字は無い、理解できるのは「中風」と「和風」の文字のみ、後は一切解読不能。
完全にやられた、まるで1d100のダイスロールを強要されているようだ、意識外からの先制攻撃になす術が無かったのだ。
ついに5度目の失禁を迎えたオレに動じることなくCAが微笑む。
しどろもどろになりながら、せっかくなので「中風」を注文、脳内の少ない知識の引き出しを空き巣のようにこじ開け、唯一話せる「グリーン・ティー、ホット」も注文した。
面白い、実に面白い、経験のしたことがない文化が休むことなく襲いかかってくる現実に、オレはオーバードーズを見出していた。
「フィ…フヒ…ヒヒヒ!フィーヒヒヒ!!」
感情が限界値まで昂り思わず奇声が上がる、怪訝な顔の上司を横目にCAの笑顔は絶えない。
次はどのような怪物がオレを翻弄させるのだろうか、楽しみで仕方がなかった…。
信じられない光景に6度目の失禁を迎える。
エアラインフードで出ていいレベルのものではない、ちょっとしたホテルのコースメニューだ。
脳が理解を拒み始める、エアラインフードというものは、もっとよく分からない油っこくて、パックに入っている、微妙に冷たくてディストピア感を醸し出している食べ物の筈だ。
本当にオレが乗っているのは飛行機なのだろうか?実は急速冷凍睡眠ポッドに入っており、幻覚を見せられているのではないのか?
疑心暗鬼になりつつ、フードの内容を個人的に解析すると以下となった
旨さ ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
辛さ 🌶🌶
価格 未知数
内訳
マグロのカルパッチョ(左側の小鉢、激ウマ)
生ハムメロン(右側の小鉢、美味しさには個人差があるとオレは思う)
麻婆茄子(大皿の左側、あまりにも美味い)
炒飯(大皿の真ん中、うますぎてしまう)
チキンとカシューナッツの中華(7度目の失禁を迎えた)
パン(左側、おかわり自由)
膨大すぎるメニューに、オレの脳は理解を放棄した、いや、しざるを得なかったのだ、だって…
頼んでないのにめちゃくちゃウマいガーリックトーストが出てくるし。
1人前とは到底思えない過剰なデザートが出てくる、ハーゲンダッツだし。
というかパンのおかわりまだ勧めてくる。
ギブアップである。
忍たま乱太郎を観て育ったオレはおのこしを許すことはなく全て食い切った。
冗談抜きで腹がはち切れそうなのだ。
おかわりしている余裕はない、なんなら若干既にもたれている。
台湾で暴食の限りを尽くすつもりだったがもう何も入らない。
こんな筈ではなかった、しかしオレは絶えることなく迫ってくる異文化や、貴族サービスシステムに満たされていた。
地団駄を踏んだり奇声を上げたりした申し訳なさ、過剰なビジネスサービス、ニューロンが焼き切れるほどの興奮、謎の罪悪感、様々な感情が交わり、満たされてゆくのだ。
インドはハードコア、故に台湾への道のりはハードコアと思っていた、しかし思っていたよりもソフトであり、それでいてハードコア、新しい感覚を噛み締めながら、台湾へと空路を辿るのだった…。
①に続く。
おまけ
次回
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