【OW2】人数差・押し引き判断
「一人倒した!押せ押せ!」
「人数不利だ!下がろう!」
本当に?
ーーー
押し引きについての考え方の記事。
何が正解で何が間違いとかそんな単純な話ではなく、押し引きを判断するうえで何を考えればいいのか、という話。
ソロでプレイするときはもちろん、パーティでやるときにも役に立つかもしれません。
※今までの記事と重複する内容も多くあります。
※もちろん一般的な野良のマッチ、初級~中級者向けなので、高レートやチーム活動・競技シーンでどうこうは知らん。
◯有利になったら
◇人数有利
確かに相手を倒すと有利です。さて、何が有利なんでしょうか。
倒した相手によって、相手の防御力が下がるとか、攻撃力が下がるとか、ヒール量が減るとか、いろいろありますね。
それぞれについて、よく考えなければなりません。相手を一人倒すとこちらが無敵モードになるわけではないんです。
例:青チームが攻撃する立場だとして。ライフウィーバーをキル。
この状況、青チームは攻められるでしょうか。
もちろんワンピックをきっかけに攻め込むんですが、それは迂闊に突っ込めばいいというわけではありません。
ライフウィーバーとかいうヒーローを倒したところで、別に相手の攻撃力は落ちていません。
そして相手にはラマットラ・バスティオン・トールビョーン・バティストという防衛に優れ火力も高いヒーローがまだ残っています。
特にボールはそれらのヒーローに対して直接的に強いわけでもないので、人数状況は5vs4かもしれませんが、状況的にはまだやや有利ぐらいかもしれません。
この状況で「ワンピック取った!押せ押せ!」と突っ込むと、返り討ちにあってしまう可能性があります。
であれば必要なのは、急いで愚直に攻めるのではなく、有利状況をさらに広げるような戦い方かもしれません。
ライフウィーバーがデスしていれば相手のヒール量は減るので、じっくり戦ってもダメージレースでは勝つことができます。
ライフグリップやプラットフォームが使えなくなったため、相手はエリア取りでも不利でしょう(そもそも上手く使えるかは別として)。
それを利用して、ボールやゲンジ・キリコがエリアを取る、キャスディがタレットを壊す、アナが阻害を入れてイモータルを吐かせる、バスティオンの変形に木の葉返しで対応する等、丁寧に一つずつ処理していくことが重要かもしれません。
迂闊に攻めようとすると、ラマットラのバリアや渦で分断される、バスティオンの変形やトールビョーンのオーバーロードでキルされる、バティストに耐えられる等、こちらが不利になる可能性は十分に残っています。
ーーー
◇味方の状況
不意をついたワンピックだけでなく、普通に交戦を起こして相手タンクを落とした場合も同様です。
相手タンクが下手なだけの場合もありますが、多くの場合ではタンクを落としたということは、こちらもライフやアビリティなどのリソースをかなり注ぎ込んでいると思います。
その状態では、相手タンクを落としていたとしても攻め込むことは難しいですね。
アビリティのCTが短い・あまりアビリティに頼らないタイプのヒーローは、相手のタンクを落としたらすぐに突っ込みたくなるかもしれませんが、いったん落ち着いて味方の状況も確認したほうがいいかもしれません。
ウィンストンのジャンプやD.vaのブーストなんかはCTが短いのですぐに突っ込めますが、そのせいでアビリティのない味方はピンチになるかもしれません。
上の図のように、変形のないバスティオン、タレットもオーバーロードもないトールビョーン、阻害瓶のないアナなんかは、相手タンクを落とせていたとしても別の相手に普通にやられてしまう可能性が十分にありえます。
ソルジャーに撃たれるだけで死にます。
ーーー
これらはキルの発生だけでなく、相手の射線やフォーカスを引き付けている場合も同様です。
自分では人数有利を作り出せていると思っても、実は有利でない状況は多くあります。
ウィンストンだけでなくボール・D.va・トレーサー・ソンブラなど、ダイブ・フランカー系ヒーローを使うときは気をつけましょう。
「自分は裏を荒らしてるんだああ!」と思っていても、無意味なことも多くあります。
ーーー
◇有利でも落ち着いて
味方は5人生き残ってて、相手を3人倒した場合。流石に押して良さそうですが、そこでも慎重に。
残党狩りをするのはいいんですが、こちらが死んでしまうとあまりよろしくありません。
例えば相手に残ってるのがハンゾーとゼニヤッタだった場合、一瞬でキルされる可能性がありますね。
であれば、例えばラインハルトなら盾を張っておいたほうがいいでしょう。事故を防ぎ、味方に任せます。
(盾張りっぱなしじゃなくてもいいけどね。射撃の合間に殴ったり。)
他方、相手に残ってるのが例えばサポート二人だったりする場合、さっさと倒しましょう。
ディレイキルを狙う場面もありますが、マーシーやキリコはアビリティで後ろに逃げられ、味方とともに反撃してくるかもしれません。
ーーー
これらのように、「単純な人数有利=押す・総攻撃ではない」場面は非常に多くあります。
有利ということはそのまま戦っていれば勝てるので、リスクを負う必要は少ないです。
あるいは、人数だけ多くともアビリティやヒーロー相性・エリア等により、実は劇的に有利だというわけではない状況では、慎重に有利を広げていくような戦い方が必要でしょう。
もちろん、状況によります。
例えば相手のサポートがバティスト・マーシーだった場合、バティストを倒したらすぐに攻撃してもいいでしょう。
のんびりしているとマーシーに蘇生され、せっかくの有利がなくなるかもしれません。
蘇生せずに戦うとマーシーはあまり脅威にならないし、蘇生に行ってもその間は相手は3人。バティストを落とすだけで実質2人落としたようなもんです。
これらは様々な状況に左右されるため正解が分かりづらく、混戦の中で判断するのは非常に難しいでしょう。
野良で自分の動きを決める場合と、チームで連携して戦えているときはまた別の立ち回りが必要になるかもしれません。
戦局の有利・不利というのは絶えず変動していて判断するのは難しく、人数よりもアビリティ状況のほうが重要だったりもします。
とりあえず、「『人数有利だから攻め込め!』は正しくない場合も多くありますよ」ということは、頭に入れておくといいかもしれません。
◯不利になったら
「人数不利だ!下がろう!」
本当に?よく考えてみましょう。下がって、何が起こるでしょうか。
もちろんいろんな状況があり、一概には言えません。
それぞれ考えていきましょう。
ーーー
◇ワンチャンス狙いに行く
味方が2人死にました。このままでは勝てないので、逆転するためにワンチャンス狙いに行ってもいいでしょう。
例えばラインハルトがチャージすれば一人持っていけるかもしれません。
ハンマーやファイヤストライクに後衛の射撃が決まればもう一人持っていけるかもしれません。
そうなると3vs3でイーブンで、残っているヒーローによっては十分チャンスがあります。
人数不利になったからといって、ラインハルトが盾を張りながら、サポートがヒールしながら下がってもジリ貧です。いずれ殺されるだけです。
下がる意味はないし、下がれません。死にます。
ーーー
また、例えば味方が3人死んで相手は5人残ってると2vs5なので勝てません。
そのとき、下がったり逃げたりする意味はありません。無理なんだから、さっさと死にましょう。
特にレートが高くない試合では、サポート二人が生き残ってお互いにヒールしながら逃げ、挙句の果てにディレイキルされるという場合が多くあります。時間の無駄です。
サポートだけでなく、交戦の勝利が無理そうなんだったら、無理矢理にでもワンピック狙いに行って死んだほうがいいです。
早く死ねばリグループも早くなり、ワンピック取れればULTも貯まるうえに、相手もリグループを待たなければならないために前のポジションで抑えられなくなるかもしれません。
私はよくアナを狙います。機動力がないので復帰に時間がかかり、ヒール量も多い重要なヒーローです。
アナがいないと相手は有利に待ち構えることができない場合が多くあるでしょう。
(上の画像だとマーシーいるから起こされるやんけ!)
リスポーン差だけでなく、アルティメットを吐かせられるかもしれません。
混戦状況では有利不利の判断は難しいですし、有利な立場でも勝ち切るためにアルティメットを使うのは悪くないことです。
しかし、それはしっかりと相手にプレッシャーをかけているから成立していることで、不利になったからといって逃げ出しているとアルティメットを吐かせることもできません。
※これらは、Valorantに近いものがあるかもしれません。
エコラウンドでは死んでもいいので相手を一人でもキルする・武器を落とすことを狙いにいきます。
あるいは人数差があっても戦う姿勢があれば相手もアルティメットを使って勝ちに来るでしょうが、早々と武器キープの判断をして退くと、相手もアルティメットを温存することになるでしょう。
オーバーウォッチには武器もクレジットもないんで、死んでいいんですよ。
Valorantエアプだから知らんけど。
◇下がっていい場面
競技シーンなんかでは連携も取れたハイレベルな交戦が行われているんですが、一般の野良のマッチでは知らん間に味方が死ぬこともよくあるでしょう。
んで、下がっていい場面もあります。
例えば、エスコートやハイブリッドの第二。
もちろん連携の取れた戦闘で戦い切る場面もあるでしょうが、野良だと退いてじっくり戦っていい場面も多くあります。
味方が一人デスしたとしても、相手はペイロードに一人、なんなら二人以上乗ってたりすることもあるので、下がるとむしろ人数有利になるかもしれません。
もちろんエスコート・ハイブリッド以外でも、コントロールやプッシュでも地形に依っては下がって戦うことが有利になる場合があります。
そういう場面は、「有利に戦うために」下がりましょう。「味方が死んだから下がる・逃げる」ではありません。
気をつけなければならないのは、マップ構造としての後ろ・道に沿って後ろに下がると有利に戦えません。
詳しくは以下の記事で。この記事と重複してる内容もありますが。
また、交戦が起こる前にリスポーン付近でスナイパーに抜かれたとか、そういう場合はもちろん待ちましょう。
◯ルール的な押し引き
押し引き判断は、ルールによっても変わってくるでしょう。
上に挙げたパライソの例のように、ハイブリッド第一なんかでは防衛のリスポーンは遠いため、攻撃側は死んでもいいのでワンピックを狙う価値はあります。
逆に防衛側はリスクを負ってワンピック狙いに行く意味は薄いですね。
あるいは、コントロールやフラッシュポイント。
ポイントを確保しているかどうかで、押し引きの判断は異なります。
ポイントを確保している場合は、状況が不利になってもポイント内で粘りましょう。
逃げ出してしまうと、すぐにポイントを奪われてしまいます。
ただし、相手が確保している場合は勝ち目が薄くなったら粘ってはいけません。
無駄に時間だけが過ぎ、リスポーンが合わなくなります。
上でも述べたように、負けウェーブでもいいのでワンチャンスのキルを狙ってさっさと死にましょう。
プッシュに関しては、試合経過や地形によって様々な要素が絡んできます。難しい。
ロボットとともに押さずに、有利ポジションでも待ち構えることも多くあります。
以下の記事が参考になるかもしれません。
◯まとめ
「一人倒した!押せ押せ!」
「人数不利だ!下がろう!」
本当に???
「自分はワンピック取ってるのに!」
「裏を荒らしてるのに味方が前に出ない!」
実は無意味かもよ???
色んな要素が絡んでくるんで、よく考えてみましょう。
もちろん戦闘中に正確な判断はできないし、野良のマッチでは連携も取れないことも多くあるでしょうが、ここに書いたようなことを少しでも意識しておくと、有利に戦える場面があるかもしれません。
ないかもしれません。
2024/03/23 デ・カイパー志熊
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?