【OW2】タンクの基礎:序 の補足 ~交戦位置編~
以前に『タンクの基礎:序』って記事を書いたんですが、その続き。
その記事を前提としてるので、読んでない方はそちらから。
ブロンズ~プラチナぐらいのプレイヤー向け。タンク以外でも役に立ちます。
この記事では『基礎:序』をもとに、「どの位置で戦うべきか」「どの位置で戦わせるか」という部分に焦点を当てます。
上の記事は主に個人だけの話だったんですが、味方や相手のことも考慮に入れ、具体的にどの場所で戦うのがいいかを考えていきましょう。
それだけなので内容は薄いです。
※紹介してる例には極端なものもあり、マッチのレベルが上がると通用しなくなるような動きもあります。
初級者向けの概論として読んでいただければ。
先に防衛側の例を挙げ、後に攻撃側へと応用していきます。
☆交戦位置の決定
タンクの重要な役割の一つとして、交戦位置の決定があります。この記事はそれを説明するものです。
これは単に自分のポジショニングという意味ではなく、自分含め味方がリソースを注ぎ込む位置です。
そこで重要なのは、「味方が有効に戦えるようにする」「相手に有利な位置で戦わせないようにし、不利な位置でリソースを吐き出させる」ということです。
※レベルの高い試合になるとそれはダメージもサポートもやるんですが(トレーサーがペイロードに触ったり、キリコやブリギッテが脇道を抑えたり)、基礎としてはやはり交戦位置の決定はタンクによるものが大きいと思うので、タンクはそこらへんを抑えておく必要があります。
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例:リアルト第一。防衛側だとして。
赤のタンクがあの位置で戦うと、お互いに図の緑の円の位置へリソースを注ぎ込むことになります。
もちろんこんな戦い方をしてはダメですね。正面衝突していては防衛側の地形有利がなくなります。
当たり屋理論により、正面で待ち構えてはダメです。
相手は不利に、味方は有利になるようなポジションで戦うべきで、それはタンクの位置によって定まることが多くあります。
角で待ち構えることにより、緑の円の位置を交戦位置にします。
あの位置へは青チームはリソースを注ぎ込みづらく(射線を通しづらく)、赤チームは簡単です。
ここで、『タンクの基礎:序』で書いた「三井寿理論」が重要になってきます。「さがるな!当たるぞ!」です。
有利な場所を交戦位置へと定めているんだったら下がらずに戦えるし、相手が攻めてきたからといって下がってしまっては交戦位置が有利でなくなってしまう場合が多くあります。
また、防衛側では「後ろ」に下がってしまうと、目標防衛も不利になります。
下がり続けてはペイロードやロボットを止めることはできないし、拠点より後ろに下がっては相手に確保されることになってしまいます。
もちろん不利な位置へ下がるのがダメなだけで、有利な位置へ交戦位置を移動させるのは有効です。安田靖春理論。
例:ジャンカータウン第一の防衛。
最初は緑の円の位置へリソースを注ぎ込むことが多いですね。ペイロードが進んでくるので、
高台を取れて相手は狭いような場所を交戦地点とし、そこへリソースを注ぎ込むようにすると有利に戦えます。
これを、「マップ構造としての後ろ」に下がってしまうと有利ではなくなり、むしろだだっ広い平地で戦うことになるので不利になります。
相手にペイロードを全く押させてはいけないわけではないので、「どこまで押させるか=どの位置へ引き込むか=どこを交戦位置へと定める」かが、タンクの基礎的な役割の一つです。
では、どのような場所を交戦位置と定めるのが良いでしょうか。
◯殺し間理論
織田信長「金ヶ崎城落としてたら浅井長政に裏切られたわ。撤退するから殿よろしく。」
木下藤吉郎・明智光秀「おk。」
明智光秀はグラマスです。
要するに複数アングルからの射線作ったら強いよ、って話。
殺し間を作れるように交戦位置を定めましょう。タンクが。
基本的には正面で待ち構えては殺し間になりません。当たり屋理論を用い、角で待ち構えて相手を引き込むことが重要です。
そのために、タンクが正面で戦ってちゃダメな場合が多くあります。
レートの高くないマッチでは、味方がアングル作ってくれないかもしれません。ならば自分が作りましょう。タンク以外でもだけど。
特にタンクは自分のポジションによって、味方・相手全体の交戦位置を決めることになる場合が多くあります。
正面で戦うと交戦位置が悪くなることが多いので、殺し間を作ることを意識してポジショニングしましょう。
例:ルート66第一の防衛。
例:エスペランサのチェックポイント付近
チェックポイントに到達したいわけですが、相手も止めに来ます。
この場所は狭く、交戦位置へ複数アングルを作るのも難しい場合が多くあります。
であれば、事前に交戦位置をもっと奥に設定しておきましょう。
レートが高くない場合、「タンクが前、ダメージがその後ろ、サポートがその後ろ」という陣形になってしまうプレイヤーが多くいると思います。
であれば、タンクが前に出ることにより味方も前に来させ、交戦位置を前に設定することができます。
※試合のレベルが上がるとトレーサーやキリコなんかが前で抑えたりすることもありますが、下のレートだとだいたいみんなタンクの後ろにいます。
ならばタンクが率先して前に出ることで、「あのタンクをヒールできる位置に行かなきゃ」と後衛に思わせましょう。
タンクが「交戦位置を決定する」とはそういうことです。
ここまでは主に防衛する立場での説明でしたが、攻撃側でも殺し間理論は有用です。
相手に殺し間を作らせず、自分たちが殺し間を作るように戦っていく必要があります。
どうやって作りましょう。
◯ミカサ・アッカーマン理論
ミカサはTOP500です。
要するにタンクは強いから自分でやろうぜ、って話。
タンクは自らのはたらきで、有利な交戦位置・殺し間を作ることができます。
このゲームはタンクが一番強いんですよ。そのタンクが正面で相手の攻撃を受けてたらもったいない。
自分が相手を蹴散らす・その脅威によって有利な交戦位置を作り出すことができます。
特に広がっている相手のダメージやサポートを攻めることにより、相手の殺し間を解除しこちらの殺し間を作ることができます。
例:サーキットロイヤル第一の攻撃。
タンクは強いので自分一人で強引にサイドを取れるし、襲われる相手のダメージやサポートは逃げるしかありません。
こうなると味方も侵攻しやすくなり、複数の射線=殺し間を作ることができます。
例:ドラド第一の攻撃。
防衛側に殺し間を作られていますね。このまま戦ってはいけません。
ミカサ理論により、タンクは強いので後衛を蹴散らすことができます。それをやりましょう。
普通はウィンストンで高台のDPSに跳ぶでしょうか。それはごもっともだけど俺の考えは違った。
正面へ進み不利な交戦位置で戦ってはダメなんですよ。そしてタンクは強いので相手を蹴散らすことができます。
なので極端ですが、こういう動きをしてみるのもいいです。相手タンクは地上にいるわけだし。
いや、ウィンストンで跳べばいいんだけど。
例:リアルト第一の攻撃。
例:ミッドタウン第一の攻撃。
下手なタンクの典型例。相手が有利ポジションで待ち構えてる=殺し間を作られてるのに、そこで戦っては負けます。
ハム太郎理論を思い出しましょう。「すみっこ はしるよ ハム太郎」。 ハム太郎はアッカーマンの血を引いてもいます。
遮蔽物を利用しながら侵攻し、相手を蹴散らし、有利な交戦位置を作りましょう。
タンクは強いんです。ライフは多く防御アビリティもありサポートからヒールも貰えるので、簡単には死にません。遮蔽物を使ってれば。
なので、ハム太郎理論とミカサ理論で敵を蹴散らしに行きましょう。
タンクが来たら相手のダメージやサポートは逃げるしかありません。そうなると相手からの圧力が減り、味方が自由に動けるようになります。
また、ミカサ理論は防衛でも有効です。
相手のタンクが強引に前に来ました。ならば、こちらは相手の後衛を押さえればいいんです。タンクは強いので、相性が良ければ一人で3,4人を抑えることもできます。
これはキマリ・ロンゾ理論です。キマリもアッカーマン一族です。「タンクは通す。ダメージとサポートは通さない」。
タンクが相手の後衛を抑えることにより、味方の交戦位置を相手のタンクへと集中させることができます。
相手の後衛を自由にさせてしまうとこちらの後衛が危険になるのでいい位置へリソースを注ぎ込みにくくなります。逃げることになります。
※ただし、これはヒーロー相性などの状況によります。後衛を抑えにくいタンクだったり、自らも相手タンクへフォーカスを合わせるほうが良い場合も多くあるでしょう。
◯そんなに上手くいかねえだろ
ここまで色々と例を紹介してきましたが、そんなに上手くいかねえだろ、と。相手も防ぎに来ます。
なんですが、防がれてもいいんですよ。
タンクは最強なんです。最強のタンクを抑えるためには相手もタンクで対抗するか、あるいは複数人で抑えに行ったり、そこにリソースを浪費します。
そうすることで、相手の陣形を崩す=エリア取りに繋がるわけです。
防衛側では、自分が交戦位置を設定=殺し間を作っていても、相手は別のルートから侵攻しようとしてきます。
それでいいんですよ。基本的に別のルートは狭くて不利です。みんなでそっちから来るならそっちを交戦位置にすればいいし、一人二人来るだけならタンク以外でも抑えられます。
基本的にまずは一番重要なチョークポイント=交戦位置を抑えるのがタンクの役割です。
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あるいは、はじめにも書いたように試合のレベルが上がると通用しなくなります。こちらが殺し間を作ろうとすると相手も対応してきます。
展開してくるタンクへしっかりとフォーカスを合わせて暴れさせないようにしたり、ダメージやサポートがサイドを抑えて簡単に殺し間を作らせないようにしてくるでしょう。
ただ、それは割と上の方のレートの試合になってくると思います。
私の記事が参考になるレベルのプレイヤーたちによる試合なら、最も強いタンクによる交戦位置の設定が有効な場合は非常に多くあるでしょう。
あるいは、それが必要かどうか・有効かどうかを判断することも重要です。
味方のヒーローは誰か、どのようなポジションにいるのか、どこへリソースを注ぎ込める=射線が通せるのか。
同様に、相手は誰がどのように攻めてくる/守っているのか。
それらを把握し、有利に戦える交戦位置を設定するためには、自分がどのように動けばいいかを判断できるようになると良いですね。
味方が高台を抑えに行くのだったら自分は行かなくていいし、味方が行かないなら自分が行けばいいです。
相手が正面にいるならサイドへ展開して殺し間を作ればいいし、相手が展開しているならミカサ理論でタンクが蹴散らしに行けばいいです。
いずれにせよ、タンクは正面でも戦えて耐えることも出来るんで、「頑張ってる感・やれてる感」が出てしまうこともあります。
ただそれでは正面でモジモジするだけで、有利な交戦にはなっていないことも多くあります。私もラマットラ実装当初はそんな感じになっちゃってました。
様々な基礎理論を用いつつ、有利な交戦を起こせるような位置を能動的に作り出すように心がけましょう。
◯まとめ
タンクは有利な交戦位置を設定できる。
味方のリソースを注ぎ込みやすい交戦位置を作り出す。殺し間理論。
タンクは強いので相手の殺し間を破壊しに行く。ミカサ理論。
→正面で戦うな!
補:ダメージとサポート
タンクが有利な交戦位置を作れればいいんですが、そうもいかない状況もたくさんあります。マップ構造だったり、相手との相性だったりで。
タンクが正面でタンクを抑えるしかないような状況もあるでしょう。
そうならば、ダメージとサポートの働きによって有利な交戦位置を作りに行かなければなりません。
また、相手のダメージやサポートがそのように展開してくるのだったら、それを抑えるのもやはりダメージやサポートの役割です。
アナが阻害瓶を入れ、キリコが鈴。よくあるような展開だけども、有利が作れていない。
影響を与えるべき地点については以下の記事も参照していただければ。
「序」の当たり屋理論とハム太郎理論の具体例を挙げていっただけなんで、「破」にはしませんでした。
「破」にはヒーロー編とかあるんだけど、あんまりいい内容が書けない。D.vaは難しいから使うなとかそういうの。
2024/02/06 山下
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