博多ラーメンと長浜ラーメンの違いとは?〜その2

前回に続き、今回は長浜ラーメンについてです。おもに福岡市中央区長浜の店舗や屋台のラーメンを指して、長浜ラーメンと呼びます。

市場関係者向けであった長浜ラーメンの特徴は、競りの合間に食すため、素早く茹でられる極細麺、麺だけの追加注文の替え玉、豚骨を主な原材料としながらも、思いのほか軽めに炊かれたスープ、などとされています。

屋台でも店舗でも、各テーブルに『ラーメンのタレ・かえし』(主に替え玉でスープが薄まった時に入れる)『紅しょうが』『胡麻』が用意されており、客がこれらを用いて自分の好みで味や風味の調整を自由にできるスタイルになっている事が、食べ方の主流です。

博多ラーメンで使われる麺は、島原の素麺のような白っぽく細い、極細ストレート麺が多いです。麺が細い理由は、麺とスープがよく絡むようにするためと、深夜・早朝に多忙で時間的余裕のない市場関係者に対し、極めて短時間で麺を茹で、入店後即提供出来るようにするためであり、中央区長浜の元祖長浜屋が始めたといわれています。

ほとんどの店において、希望する麺の硬さを聞かれるのも博多ラーメンの特徴である。硬さを表す呼称として主に「バリカタ」「カタ」「普通」「やわ」「バリやわ」などが使われる。一般的な「カタ」「やわ」はそのまま硬い・柔らかいの意味で、「バリ[6]」は福岡で80年代頃より使われるようになった比較的新しい強調表現である。極細麺特有の伸びやすさと、せっかちだとされる地元住民の気質もあって、硬めで注文する人が多いとされていますね。

なお福岡市内であっても、元祖長浜屋及び派生店においては「バリカタ」「バリやわ」などの強調表現の付く呼び方は使われず、概ね「ナマ」「カタ」「やわ」のいずれかで客が指定する場合が多く、「ナマ」は一般的な店での「バリカタ」の事を指します。

具はシンプルで、ネギだけ、あるいはネギとチャーシューだけという店も珍しくありません。ネギとチャーシューの他によく見られる具材は、キクラゲ、モヤシ、メンマ、海苔などであり、店舗によって異なる。博多万能ねぎといった小ネギや、ワケギなどやや太めの青ネギも使用されています。キクラゲが博多ラーメンのトッピングされるようになったのはもともとはキクラゲは海苔の代用品であったそうです。
豚骨ラーメンに馴染みがなかった時代、豚は不衛生なイメージが強く毒消しの理由から紅生姜が使われていたそう。
店のテーブルには白ゴマ・紅しょうが・辛子高菜などが置かれ、客が好みに合わせてトッピングする。これらは豚骨スープの癖を取り除く作用もあるそう。

博多ラーメンの殆どは、その代名詞たる豚骨スープである。尚、豚骨スープのとろみはコラーゲンによるものです。

しかしながら豚骨スープと言っても博多ラーメンは実際のところ本州中心にイメージされている様な「博多(九州)ラーメン」=「濃厚・こってり」一辺倒ではない。こういった濃厚系は、もともと少数派である。とりわけ地元市民向けの店舗や老舗店、または屋台などでは、非常にさっぱりとしたものを提供する店が多いです。

あつさり豚骨の長浜ラーメン、ぜひ福岡に来たら召し上がってください。


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