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4月を振り返って

社会人2年目の4月。その大半を緊急事態宣言下の東京ではなく地元でテレワークという形で過ごした。
正直この2020年4月は私の人生にとって、とても新鮮で懐かしくもある過ごし方が出来たと思っている。個人的には大満足だ。
というのも、社会人となって以降、いや、もっと言うと小学生以来地元で平日と休日の大半を過ごすという生活をしていなかったためだ。
片道1時間半以上をかけて満員電車で通勤している私にとってテレワークは嬉しい悲鳴であった。
自粛期間ということもあり休日出掛ける場所もないため、必然的に地元での生活となり、昼休みといえば、田んぼ道を30分以上かけて歩くことが日課となった。
個人的にはここでの気づきが最も大きかったと言えよう。
畦道に咲く野花。小学生の頃よくポケット図鑑を持って観察していたことを思いだす。
ホトケノザ、ヒメオドリコソウ、オオイヌノフグリ…
暖かい陽気と雑草のにおいは、小学生の頃炎天下で草むしりをさせられていた日々を思い起こさせた。
こんなに間近でゆっくりと観察したのは一体いつぶりだろうか。
つくしをまじまじと見たのも数年ぶりだったと思う。
休日遊びに行く場所といえば専ら銀座や池袋など都心でランチやショッピングをすることが殆どだったためだ。
夕方田んぼへ降りていくとこれぞ本当の「カエルの合唱」と言えよう大合唱で他の音が聞こえないくらい。
4月の後半になるにつれて、用水路の水位が変化し、生き物はメダカから大きな鯉へと変わり、真っ赤なアメリカザリガニが時折顔をのぞかせている。
自然の変化をこんなにもリアルタイムで実感することが出来るとは、感慨深いものがあった。
私は自分が田舎に生まれたことがあまり好きではなかった。
だがこの経験を通して、それは必ずしも悪いことではなかったなと思うと同時に、便利と自由を手に入れ地元の良さを感じ取ることもなく街へと繰り出す日々の中では気づくことの出来なかった何かに気づくことが出来た。

#20200501 #振り返り

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