「もしもそうじゃなかったら」を考える
すでに誰かが書いた台本なり楽譜なりを元に表現をスタートさせる僕ら再現芸術家は、ともすれば「原典主義」になりがちです。
いや、いいんですけどね。元のスコアやスクリプトを大切にする、尊重するということは僕らのような仕事においては、初歩の初歩として持っているべき姿勢です。
けれど、楽曲なり役なりにアプローチしていく過程では、「それ以外の可能性はなかったのか」ということに思いを馳せることも重要なんじゃないかって、僕は思っています。
劇作家や作曲者は、相当な時間をかけて(まあ、ロ