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グラビティ次元




今回の話は

重力次元


人間の成長次元には段階が存在します。

この場合の次元は

  1. 数学で空間の広がり方の度合いを表すもの。座標の数で表され、線は一次元、面は二次元、立体は三次元です。

  2. 物理学で、重さ、長さ、時間の3要素の組み合わせによって表現される物理量。

  3. 考え方や立場や能力の質的な違いや隔たり。たとえば、「話の次元が低い」「それとこれとは次元の違う問題だ」のように使います

2と3が組み合わさった、複合的要素の絡む次元と思ってください。


1〜9次元までは、情報収集期。
10次元はグラビティ次元と呼ばれる節目。
11〜12次元はグラビティの先の葛藤期。
13〜15次元はリーダーへの素質をはかる時期。


たった一度きりの人生の中で、この段階が訪れるとは思わないでください。
人間は、幾億もの輪廻転生・人生を謳歌して少しずつ少しずつ変化していくものです。

生まれてから死ぬまでの数十年で全てを推し量ろうだなんて、愚かという他ないです。


人間の一生について考えるには、ピタゴラス大占術が最も適しています。

カバラ数秘を割り出しても有効ですが、セフィロトまで使い出すと結果が歪むのでおすすめしません。


このピタゴラスのピラミッドに沿った人生を気が遠くなるほどの回数をこなし、億単位の分布から次元層を観察・分析して判断します。


オーラ如きで騒ぎ立てるようなチャチなスピリチュアリストには、未だ次元を視ることは不可能でしょう。
アセンションの自己申告者も同じくです。
調子に乗って冗談を言っているだけなので、本気にしたり羨ましがったりするのは絶対に辞めましょう。

殆どの場合、そういった人たちは次元の1〜2辺りを彷徨っているケースが多いです。
情報収集の入口。
それっぽい体験をして学んでいる最中であるため、生暖かい目で見守りに徹するのが吉です。



霊層次元を上げる為に、何をすれば近道になるのか?
それはずばり「浄化」です。

15次元までの到達まで、ひたすら浄化の繰り返し。
其の上で、好きなことを勉強します。

私は過去に
「今更浄化なんかしても意味ないでしょ。定義がおかしいし」
などとのたまっていました。

しかし階層によっては最重要項目ですし、そもそも私自身も過去に腐る程浄化行為を行っていたという経緯が。
腐る程浄化なんて、意味が矛盾している気がしますが。


特に、グラビティ次元を抜ける為には浄化は欠かせません。
そもそもグラビティとはなんなのか?


その謎を解くべく、今回はドラえもんから「絵本入りこみぐつ」を借りて十二国記の世界に飛び込んでみたいと思います。


よろしくどうぞ。



月影をどこまでも 虚海は広がる


十二国記は名作ですが、個人的に少し読み辛いと思っています。
どうやら、作者の小野不由美氏は好きなシーンを幾つか書き出してつなぎ合わせてストーリーを作っているらしいのです。
それが最も顕著なのは「東の海神 西の滄海」

いきなりシーンが飛びます。
急に血飛沫が上がり、「え?何がどうなっ…?」と読者が思う間に、六太がフラフラになって脱出しています。

原作を読んで

「だらしないと思われている尚隆は、裏で暗躍する王である。
更夜と六太が血の穢れだなんだとキャッキャしている間に斡由の化けの皮が剥がれてきて、仙籍を持っている人は飲まず喰わずでも舌を切られても死なないんだねえ、とか思っている内に、いつの間にか六太が尚隆におんぶされていて、そんなこんなで延は豊かな国になった」

という印象を受けました。

アニメを見て、やっと納得しました。
補足として完璧ですね。


その欠点を補おうと頑張って執筆して、長くなってしまったのが「白銀の墟 玄の月」と思われます。

「泰麒が気合で阿選に土下座してその場を乗り切ったけど、やっぱり驍宗様じゃなきゃ駄目だったのよ。
ほら。天が味方してくれたわ。
つーか、泰麒すげえな。」

というだけの話が、何故あれだけ長くなるの。

小説を書くのは非常に難しい。
しかし、世界観がとてつもなく作り込まれているので、そっちに引っ張られたというのはあると思います。

ストーリーはもとより、設定を追うだけでも楽しいです。


十二国記で大事な要素は、タイトル通り12の国そのものです。

それぞれの国のそれぞれの字が乗り越えるべき試練となっているので、それに準じた環境が王と麒麟それぞれに架せられるのですね。

麒麟に意志はないというのは嘘で、ただ天からの定質が表面に出やすいだけ。
重要なのは、王と麒麟がそれぞれ成長し合うことにあります。

過去作を全て読んだ訳ではありませんが、大体のテーマとしてそれぞれの王へ課題が、物語の中から少しずつ浮かび上がっていきます。

柳北国(りゅうほくこく)
雁州国(えんしゅうこく)
慶東国(けいとうこく)
巧州国(こうしゅうこく)
奏南国(そうなんこく)
才州国(さいしゅうこく)
範西国(はんせいこく)
恭州国(きょうしゅうこく)
戴極国(たいきょくこく)
舜極国(しゅんきょくこく)
漣極国(れんきょくこく)
芳極国(ほうきょくこく)


実は、12の国がそれぞれ協力し合うことで治世を伸ばせる仕組みになっています。
現行のストーリーでは、奏と雁が暗躍し、範が地味に協力し、恭が才気を見せることで何となく持っている感じですが、まだまだ足りない。
啓蒙倫理を問う話です。

おおまかな課題として


世界の流れを掴む重要都市となるべき国。
物語の中では法治国家として成り立っているものの、王が鬱になったらしく放置国家となりつつあるらしい。
王位を返上しようにも、今まで厳しくしすぎたせいで自分が処刑される恐れもあり、失道待ちといった感じ。



国家間の仲を取り持つ仲介役。
現行の在り方は良い方だが、王が怠け者気味なのがいけない。
どこかでまた、躓くはず。
大国ぶっているが、たった500年の統治で何様という。
5000年まで延命してからもっとでかい顔をせよ。



ハニトラに打ち勝つべし。
女王が不吉とされているが、恋に生きる女ばかりだったからだろう。
その前の男王も、おそらくハニトラで沈んだ。
打倒ハニトラを前面に打ち出し、各国に布教すべき。
主人公の陽子は最高礼を禁じたが、理由が
「相手の顔が見えない」
という不純なものであるため、とても長持ちするとは思えない。
「相手の顔を伺う自分が嫌だ」
と何かを掴んだように見えたが、克服出来ていない。
自分の前では気分よくしていろ、という無自覚な欲求が漏れい出ている。



歴史と伝統を重んじる国。
物語では、元々官ということで評判が良かったようだが、年功序列から来る謎のプライドと劣等感に苛まれて沈んだ。
次の王は若年者である必要がある。
高齢者至上主義の感覚を革命するべき国。
そしてそれに失敗したら、今度は熟練者が立つべし。
それを交互に繰り返す。



世界の調和を保つ国。
家族経営の国らしいが、これで正解。
ただ、風来坊の息子に助けられすぎ。
彼をもっと評価すべき。
十二国は、この人が命運を握っている。



派手なパフォーマンス能力を開花させるべき国。
物語にはっきりとは出てこないが、もしや仮王なのでは?
前王の妃が幅を効かせすぎていて良くない。
これから荒れる。



模範となる国。
現行のシステムは上手くいっているようだが、何か一つ間違えるとドミノ倒しで駄目になっていくだろう。
綻びに注意せよ、と各国に伝え続ける必要がある。



権力とは何かを身を以て示す国。
麒麟がボンクラ過ぎる。
そして、十二国記の住民は王と麒麟を軽んじすぎている。
何故謀反を起こすのか。
珠晶なら大丈夫だろうが、とにかく官の忠誠心が足りなすぎる。



国民を落ち着かせる必要がある国。
朝廷の権威が特に低いと思われる。
物語とは関係ないが、作者は青森あたりで二冬以上過ごす必要があると思われる。
極寒の地の描写とは思えぬリアリティの欠如が見られる。
この地では大根とりんごしか育たない。
そして、くる病とひび割れ病が出ないとおかしい。
日本では大変な努力の結果のもと稲作が可能となったが、その技術が十二国にあるとは到底思えぬ。



足早を備えるべき国。
情報通でなければやっていけないだろう。
物語の中では、王が腰抜けらしくいざという時に行動に移せないような描写が見られる。
じきに失道するだろう。
胆力が足りない。



全ての国に合わせて程々であるべき国。
王が農民出身ということだが、官が優秀だから成り立つのであって、そうでなければすぐに倒れていただろう。



真の意味での優しさを問う必要がある国。
仮王が立つのは良いことだが、遠慮が過ぎる。
官に恵まれている。
民衆も人柄が良い。



家に置いてあるシリーズを読み、アニメとwikiを見た結果の感想です。
こんな感じだろうと。

十二国全体の次元は、1〜2です。
物凄く低い。

何故なら、信仰がないから。

麒麟の存在。
木から人も麒麟も植物も獣も妖魔も生まれるという、どう見ても人智を越えた世界観の中を生きているにも関わらず、それを信じていないという人がいるのは相当やばいです。
普通は「天が選んだから」と納得する筈ですが、何かといえば内乱だ謀反だと。
ここは麒麟信仰が生まれる筈でしょう。
ヒトは、信仰から多くを学んで成長するのです。
そして、信仰からの仮卒業で
グラビティからの脱出
となります。


重力というのは、星の自転と公転からなる遠心力で発生するものなのですが、精神次元における重力とは
「心の拠り所」
です。

最も寄り添ってくれる、強力なものが宗教。

宗教は悪ではない。
そこに在るだけ。
辛いというなれば、卒業出来ない自分に非があるのです。


十二国はどうみてもフラットアースですが、この場合の重力は恐らく国と国の繋がりからなる横のトーラス。
明らかにこれが欠如している。

王が未熟だから。
麒麟が未熟だから。
国民も未熟だから。

侵略行為は死を意味するそうですが、そうしないと秒で戦争を始めて全ての国が滅ぶからですね。
攻撃性が強すぎる。

戦うことでしかコミュニケーションをとれないのだと推測します。

と思えば妖魔を憎む様子も見られない為、なんだかおかしい。
この次元の住人は、生きる気がないのだと思われます。

ヒンマン部隊を作って、狩りまくればいいのに。


戴の泰麒の話、和やかな雰囲気に描かれていますが、あれは王と麒麟への態度ではありませんよ。
「なんでこんな意地悪を言うんだ?」
と思いました。

鈴の才での生き様、なんでこの女はこうなんだ、と読んでいてイライラしました。
清秀に謝りもしませんでしたし。

女仙も冷たい。
500年の区切りが最高扱いされているのにモヤッとします。



やがて滅ぶ次元


どうやら、蓬山の捨身木に3年ほど成りっぱなしの卵果があるようです。
次の芳も巧も麒麟が生まれない。

このままでは泰麒が最後の麒麟となってしまいますね。
あとは滅びを待つのみ。

このシステムは、失敗。
ということで、この世界次元の天帝がピリオドを打ったのだと思われます。

不親切だなあ。
じわじわ苦しみつつ滅べというのか。
延の、なんだかんだで最高に悪かった時代の描写で国民が30万も生き残っていますので、全ての国が滅ぶまでかなり時間がかかると思われます。


滅び要素の理由は3つあります。


1
十二国は資源が足りなすぎる。
この次元にふさわしくありません。

もっともっと潤沢な資源と食料と快適な気候と環境に民は身を置かねば、どんなに王と麒麟が政治に尽力したとて必ず不満が生まれます。


王の治世が長ければ、と言いますがこんなにバタバタ沈んでいるようでは駄目です。
これを知っているにも関わらず失道する王全般、責任感も感じられない。
王は人間ではないのですよ。
自覚が足りなすぎる。

何もかもがナイナイづくし。


2
信仰要素の不足。
耶蘇のように国民に対し、厳しくする必要がある次元。
彼らは一度、神とは何かを知らねばならぬ。
小さな信仰では駄目。
巨大な、世界を覆い尽くす程の巨大な思想がなければ。

抵抗があるかもしれませんが、信仰の概念からの卒業はその後。
まずは一回、どこかに入信してみる。
駄目だと思ったら、そっと抜ければいいのです。
ジプシーをして、決めかねているくらいがちょうどいい。


西王母じゃ駄目だったのかね。
いいえ。いいんですけど…。


3
信仰対象となるべき者に浄化が足りない。
麒麟は血を嫌う。
平和主義の現れと思いきや、リアルに血液に触れるとぶっ倒れますね。
蓬山の上の人も
「穢れが過ぎてどうにもならぬ」
とか言い出す始末。
その程度で弱っているようでは、ヒトの上に立つ資格などありません。
浄化をせよ。
とにかく浄化浄化浄化。
からの、浄化からの卒業。
浄化を続けると、やがて霊的に強くなります。
多少の穢れに触れたとて、ものともしない丈夫な精神でなければ、民衆は自然に頭など垂れませぬ。


この3つをクリアして始めて、グラビティ次元からの脱出が叶います。

ここまで読んで頂き、ありがとうございました。

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