(32) ホーキンソン選手の「前を取る」技術。 ロドマンの「さわる」リバウンド🏀

W杯 5試合で、
OFリバウンド:合計 15本
DFリバウンド:合計 39本   取ってくれたホーキンソン選手(208 cm, 106 kg?)

https://www.fiba.basketball/basketballworldcup/2023/player/Joshua-Hawkinson


ゴリゴリのパワータイプではないが、ポジション争いの動き
(ボックスアウトしようとしたDFの前を取る技術)が上手い選手なので、
これだけリバウンドを取れているのも、偶然ではなく当然なのだと思う。





ホーキンソン選手の「前を取る」技術(バックターン)

正対した状態から
面取りに移行し、
右足を大きく後ろに引いて、
ススっと前に回り込む。
ベストポジション





ホーキンソン選手の「前を取る」技術(フロントターン)

ジョシュ・グリーンと押し合う、
ジョシュ・ホーキンソン選手。
この状態から、
左足を、DFの後ろにもっていき、
右腕を上に回す感じで、
( + 左腕でファールにならない程度にDFを押して、)
前を取りに行く
ベストポジション





味方のシュートと同時に、目線を切る技術
        (ボールよりも、リバウンドポジションの確保を優先する動き)

ホーキンソン選手が、
目線を切って、くるっとフロントターン。
(意外とこの動きを、試合中できない選手は多いと思う。)

ボールを見続けてしまう選手は、この場面で、バックターンを選ぶと思うが、
この場面では、フロントターンの方が、早くリング方向へ身体を向けられる。
(素早くリバウンドポジションを取れる。)
ベストポジション





ホーキンソン選手の
ターン&ダイブ はとても綺麗(スムーズ)。

ハンドオフ
ターン
ダイブ

フィニッシュの仕方もうまい(DF方向に、身体を寄せて跳ぶ技術)

ボールと身体をいったん、マルッカネン選手の方へ寄せて跳んでいる。
身体を寄せられたマルちゃん(青23番)は
ブロックで前方向に跳びにくくなってしまった。
(真上方向に跳んでいるので、腕がボールに届かない。)
もし、ホーキンソン選手が、マルちゃんから逃げる方向へジャンプしていたら、
ブロックされていたと思う。








余談:河村選手にフローターパス(ふんわりパス)の技術はあるのだろうか?

ホーキンソン選手が裏を取ったシーン。
ポイントガードであればパスを入れたいところだが、
自分の1on1を選択した河村選手
(ホーキンソン選手はパスが来なくてガッカリしたように見える。)
切り込んだものの、シュートやパスができなくて、後ろに戻す(攻撃失敗)。
戻りぎわに、ホーキンソン選手のハイポストへパスをする選択もあったと思うが、
河村選手は外へパスを戻すことしか考えていなかったように見える。

(その後、比江島選手が個人技でスリーを決めたが、河村選手のパス自体は良くなかった。
自分が困ったから、味方にSOSを求めるというパスだった。)

自分で攻める気持ちを持つと、パスの判断が鈍るし、
パスばかり考えると、自分で攻められなくなってしまうので、
そのバランスをどう取っていくかが非常に難しいところではある。

(現段階では、ボール運びの上手い、スモールフォワードのようにも、個人的には見える。)





余談:味方がブロックに跳んだとき、
   OFのダブルクラッチを予想
して、ブロックに跳べると良い。

マルちゃんのシュートに対し、渡邊選手がブロックに跳んだシーン。
マルちゃんのミニダブルクラッチ
(川真田選手がマルちゃんをブロックするチャンスでもあった)
世界の川真田になれなかった。

















リバウンド記録の参考↓
                              ホーキンソン選手(208 cm, 106 kg?)

NBA 2022-2023シーズン:1試合平均リバウンド数(身長体重はおおよそ)
 1位 サボニス(216 cm , 109 kg) 12.3 reb(OF 3.2 本:DF 9.1 本)
 2位 ヨキッチ(211 cm , 129 kg) 11.8 reb(OF 2.4 本:DF 9.4 本)
 3位 ヤニス   (213 cm , 110 kg) 11.8 reb(OF 2.2 本:DF 9.6 本)
 4位 ゴベア (216 cm , 117 kg) 11.6 reb(OF 3.3 本:DF 8.3 本)
 5位 カペラ (208 cm , 116 kg)11.0 reb(OF 4.0 本:DF 7.1 本)

https://nba.rakuten.co.jp/stats
https://nba.rakuten.co.jp/stats

オフェンスリバウンドに限ると↓

2022-2023 一番取ったのは、ケボン・ルーニー(1試合平均だと約 3.4 本)
https://www.nba.com/stats/players/offensive-rebounding?Season=2022-23&dir=D&sort=OREB
2022-2021 一番取ったのはスティーブン・アダムス(1試合平均だと約 4.6 本)
https://www.nba.com/stats/players/offensive-rebounding?Season=2021-22&dir=D&sort=OREB






デニス・ロドマン(201 cm, 95 kg)の場合
1996-97 ブルズにて、1試合平均 OFリバウンド 5.8 本
1997-98 ブルズにて、1試合平均 OFリバウンド 5.3 本

https://www.nba.com/stats/player/23?dir=D&sort=OREB

ロッドマンといえば、NBA史上最高のリバウンダーという議論になると、必ず候補に挙げられる。ただし、キャリア通算のリバウンド数だけを見ると、ロッドマンは特筆した成績を残したわけではない。1試合平均リバウンド数は歴代トップ10外で、通算リバウンド数でもトップ20に入っていない。

しかし、リバウンドに関して言えば、時代背景にも依存する。例えば、
現代のNBAでは、1試合のリバウンド数は合計106本前後で、
1959-60シーズンより40本も少なく、1960年代より30本も少ないのだ。・・・

7年連続リバウンド王は史上最長の記録で、201cmの彼は、それをシャキール・オニール、デイビッド・ロビンソン、アキーム・オラジュワン、ディケンベ・ムトンボ、パトリック・ユーイングがいた時代にやってのけた。

7年続けてリバウンド王を獲得した時期、ロッドマンはランキング2位の選手に最低でも3.5リバウンド以上の差をつけている。

・・・NBA史上、1試合平均18リバウンド以上を記録したケースは46例ある。そして、そのうちの2例は直近46年でのもので、どちらもデニス・ロッドマンが記録したものだ。

https://www.sportingnews.com/jp/amp/nba/news/the-last-dance-is-dennis-rodman-the-best-rebounder-in-nba-history/15upt8ht3h5mt1umaetzh79efl
「直近46年」のところは誤植だろうか?





ロドマンの「触るリバウンド」(背や腕が、それなりに長い人向けの技術)
              (スモールプレーヤーにはちょっと難しい)

黒10番がロドマン。まず、右へ向かう(フェイントっぽい?)、
DFがボックスアウトしてきたので、
左にスッとずれる。(DFは対応できていない)
DFと横並びのポジションを取り、
両手で取るのは難しい(1回のジャンプで取れない)と、途中で判断して、
右腕を伸ばし、ボールをさわりに行くロドマン
ボールをいったん、外側に(自分の方に)弾いて、
もう一度跳ぶ。




ロドマンのリバウンドで特徴的だと思うのは、
ボールが自分より少し遠いところに跳ねたとき、
まず片腕を伸ばして、ボールに触って、
自分の近くに(あるいは、DFの遠くに)ボールを少し移動させてから
再びジャンプして取るという、小まめな(細かい)動作 をしているところ。

黒10がロドマン。
白32番のボックスアウトをすかして、
リング正面にポジションを取ったが、
ボールが左に跳ねたので、
左腕を伸ばして(掴むのではなく)まず触りに行き
ボールを自分のいる方へ引き寄せてから、
あらためて両手で取る。

(粗っぽさではなく、「丁寧にリバウンドを取っている」という印象を受ける。)






オフェンスリバウンド 歴代1位 モーゼス・マローン(208 cm, 118 kg)

近年のNBAで最も破壊的なオフェンシブリバウンダーこそ、モーゼス・マローンだ。オフェンシブリバウンドがスタッツとして認定されたのは1973-74シーズンからで、歴代1位(6731)のマローンは、同2位のロバート・パリッシュ(4598)に2000本以上もの差をつけている。

また、8シーズンでオフェンシブリバウンド1位の数字を残し、1試合でのNBA記録(21)を保持。キャリア平均5本以上のオフェンシブリバウンドを記録しているのは、マローンのみだ。

https://www.sportingnews.com/jp/amp/nba/news/the-last-dance-is-dennis-rodman-the-best-rebounder-in-nba-history/15upt8ht3h5mt1umaetzh79efl

マローンのOFリバウンド(触るリバウンド 1)

マローンのOFリバウンド(触るリバウンド 2)


マローンのOFリバウンド(触るリバウンド 3)

ロドマンもマローンくらい、ゴール下でシュートを打ってたら、
セカンドチャンスのリバウンドで、リバウンド数がもっと増えたと思う。

(マローンのOFリバウンドは
 自分のシュートミスのリバウンドがちょっと多い印象。)







追記:ジャレッド・バンダービルト(206 cm , 97 kg)の動き

紫8番、ヴァンダービルト vs ヨキッチ
左にフェイントをかけ、
右へまわりこむ。

OFリバウンドの上手い選手は、ボックスアウトを掻い潜る技術をもっている。
OFリバウンドを取る準備をし続けることが何より大事)
(準備すれば100%取れるというわけではないが、準備し続ければ取れる機会は必ずやってくる。)


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