(42) 走塁に不調は少ない (トランジション&カッティング) : 堅守速攻が安定して強い理由 🏀


迷ったら原点、不調になったら原点
スポーツの原点は、走ることにある。

http://野村監督.com/991/

「足と肩にはスランプはないのである。」

http://野村監督.com/3816/

中日の走塁ミスは、
「足」ではなく「頭(判断)」の不調なのだと思われる。
(判断の不調は「迷い」に起因することが多いので、
 なるべくシンプルな指示や方針を立てることが大事だと思う。)



「走る」という行為にも、好不調は存在すると思われますが、
(陸上選手が常にベストなタイムを出せるわけではないように、)

その好不調の振れ幅は、他の動作よりも小さいのではないかと思われます。
(50 m走を6秒台で走れていた人が、いきなり8秒台になってしまうことは、
 怪我以外にちょっと考えにくい。)

盗塁でも、不調な時はスタートが切りにくくなるようですが、
実際に走っているときのスピード自体はそこまで変わらないと思います。

そして、野球での「盗塁」に相当するのが、
バスケでは「バックカット」であるように思います。



バックカットも、DFの一瞬の隙をついて、スタートを切る必要があり、
不調な時(スタートが上手く切れない時)はあるように思いますが、
シュートよりかは、カッティングの方が、好不調の波が少ないように思われます。

(ピッチャーの投球は、バスケのシュートに相当するような気がします。)

(シューターは、当たり外れの波が大きいですが、
 カッティングの上手い選手は、どの試合も比較的
 安定して結果を出せるように思います。)

実際に盗塁できなくても、足が早い選手はそれだけで
 ピッチャーやキャッチャーにプレッシャーをかけられる
ように、

 実際にバックカットを決めることができずとも、
 カッティングの上手い選手はコートにいるだけで
 相手のDFにプレッシャーをかけることができます。


 相手にカッティングを警戒させれば、
 味方が1on1で活躍しやすくなります(ボールへのヘルプが遅れる)。)



バスケで「走力」が大事になる、もう一つのケースが
「トランジション」です。

トランジションも、
攻守切り替えの「スタート」が大事になるので、

好不調は多少あると思いますし、
体力的にだんだん走れなくなってくるという問題ももちろんありますが、

やはりシュートに比べると、
安定して力を発揮しやすい技術なのだと思います。
リバウンドからのボールプッシュが早いヨキッチは安定して活躍できる。)



「球技の原則」と言っていいように思いますが、

「ボールを扱うプレー(繊細な動作)」よりも
「ボールを扱わないプレー(原始的な動作)」の方が、

安定して力を発揮しやすい(好不調の波は少ない)
と考えられます。

とくに、
バスケットというスポーツ
「10人のプレーヤーに対して、ボールが1つ」ということから明らかなように、
ボールをあつかわない時間が長いスポーツ」です。

バスケの練習というと、
シュートやドリブルなど「ボールをあつかう練習」が
多くなりがちですが、

実際の試合で、頻度が高く、より重要性が高いのは、
「ボールをもたないときの動き」です。

ディフェンスの上手い選手は
試合に出やすいということは良く言われることですが、
それは当たり前の話でもあると言えます。

(バスケの試合の約半分はディフェンスですし、
 ディフェンスは、ボールをもたない動きの代表と言えます。
 オフェンスよりもディフェンスの方が安定性があるのも、
 ボールをあつかわないプレーだからだと思います。)

同じように、オフェンスでも、
オフボールのカッティングが上手い選手や、
トランジションで走れる選手は、

(スタッツには残りにくく、目立ちにくいかもですが、)
安定してチームの勝利に貢献できる
(縁の下の力持ち)と考えられます。
(W杯で、馬場選手や吉井選手の貢献は非常に大きかったと思います。)






以上のように考えると、
堅守速攻」のチームが、安定して強いのは当たり前とも言えます。

バスケはボールを持たない時間が長いスポーツだからこそ、
オフボールの動きの質を高めたチームは
好不調の波が少なく、
安定して実力を発揮しやすい(トーナメントで負けにくい)のだと思われます。

(カイリー・アービングがボールを持たずに
 シャドーで練習している重要性もわかるような気がします。)

スタートの切り方(加速の技術)、
ストップの仕方(減速の技術)、
ターンの仕方(方向転換の技術)
など、

さまざまなステップ技術をどれだけ使いこなせるか、
どれだけ綺麗にステップを踏めるか
、というのは
バスケの選手の実力を知る上で、非常に重要な観点だと思います。

バスケの基本は「フットワーク」と言われるゆえん。
OFもDFも、フットワーク練習をおろそかにしては、大きな上達は望めない。




























以下の記事の後半に、膝を抜くスタートやターンの動画を貼ってます。
(ハーダウェイのクロスオーバーの仕組みも書いてます:正しいという保障はないですが😓)


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