(3) 強化試合で見られた「後半の失速」をどう防ぐか🏀

フランス戦と、スロベニア戦。
最初はよく戦えてた日本ですが、
ちょっとずつ失速して点差が開いていくのが共通だったかと思います。

やはりハードにDFしている分、
だんだん疲れてくるのと、
相手がうまく対策してくるのとが噛み合って、
後半失速してしまいがちなのかなと思います。

強度の高いプレーを40分やりつづけるのが
ホーバスジャパンの理想形なのだと思いますが、
強化試合を見る限り、それはやはり困難だと思うので、
(本番ではもっと体力を消耗すると思いますし)
対策をちょっと考えてみます。


パッと思いつくのは
OF時に時間を使って、一息つく余裕をつくることです。

もちろん、速攻は常に狙いたいわけですが、
トランジションで攻めれきれなかったときは、リセットして、
ガードがしっかり時間を使って一呼吸入れて、
体力の回復、温存を図る戦い方が現実的なように思います。

富樫選手、河村選手は、
チームの体力や強度を、後半も維持できるように
OFの組み立て、時間の使い方をうまく考える必要がある気がしますし、
シューター陣もスリーの早撃ちがチームにとって
いいものなのかどうかを考える必要がありそうです。
(でもホーバスさんが「なんで打たないんですか!」と怒るようなら
 この方法はだめっぽい?)


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3rd 4:44   シューターじゃないけど、
ホーキンソン選手、ここはスリーを我慢したほうがよかった。14秒残ってる。
馬場選手にパス通れば、馬場、富永のアウトナンバーができてた。
あるいは馬場選手がゴールへカッティングして、
空いたウイングに富永選手があがってスリーも打てたはず。
(ホーキンソン選手はパスが捌けるので、時間がある状態やキックアウトパスをもらったケース以外では、無理にスリー打つ必要なしと思います。彼が打つとリバウンドに絡める選手が少なくなるし。)

(ところで、富永選手のバックカットプレーが
 強化試合では、あんまり見られてないのはちょっと気になる。
 ネブラスカ大ではよくやってるけど、勝手がちがうのだろうか。)
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また、相手のDFがよくて攻めきれないとき、
苦し紛れのシュートを打つよりも、
意図的に24秒バイオレーション取られてもいいと思います。

いったんプレーを切って、間をつくることで、
なぜOFがうまくいかなかったのか(次のポゼッションどう攻めるか)を、
少し考える時間がとれますし、
何より、速攻で攻められる心配がないのが大きいです。

OFで一番ダメなのは、
苦し紛れのパスやシュートなどをして、
相手の速攻につながる形で、相手にボールを渡してしまうことなので、

トラベリングや、アウトオブバウンズ、24秒などは、
相手の速攻を意図的に潰す手段、
間をとって、OFとDFの修正を考える時間を確保する手段
として捉えておくといいと思います。
(戦略的ターンオーバー。時間を稼ぐには、パスをベンチの裏側などにぶちこむとかがいいかもしれません。わざとらしく無い程度に。)


DFでもファールをうまくすることで
一息入れる時間をつくることができます。

アウトナンバーになりそうだとか、
ミスマッチができそうだとか、
OFが優位になりそうだが
その修正が間に合いそうに無いと判断したタイミングで
意図的にファールを選択し、
DFの陣形を整え直すのも重要なことだと感じます。

(「ファール」は「待った」の権利。
 各選手には5回「待った」をする権利がある、と考えていいかも)

吉井選手が一瞬フリーになる。(OF優位)
ちょっと「待った」
待った権を使った後の、悪びれないポーズ


あと考えられるのは、
ゲームの序盤で力をどこまでセーブするかです(難しい問題ですが)。

ゲームの入りは大事なので、
とくに格上を相手にする日本にとっては
ちょっと相手の様子を見ながら、という余裕はないと思います。

かといって、1ピリから本当にフルパワーのDF強度を見せてしまうと、
あとはその強度がジリジリ落ちていくだけなので、
大量リードが奪えなかった場合、後半苦しくなると思います。

なので、個人的にはですが、
9割くらいのDF強度(ほぼ全力に近くとも、
まだ真の全力は隠し持っているぞという感じ)で1ピリのスタートを切って、

 OFで適宜、時間を長めに使いながらちょっと一息入れる。
 戦略的なバイオレーションをつかう。
 DFでファールを上手くつかう。
 ドライブでフリースローの獲得を狙う。

などをうまく挟みつつ、体力の極端な消耗を抑えて前半を乗り切り、
後半を迎える、というのがいいのかなと思います。
(ベンチにいる時間や、ハーフでのエネルギー補給大事)。

勝負どころまで
フルパワーの余力は残しておく(切り札をとっておく)というのは
精神的な余裕にもつながると思いますし、

フルパワー、フルスピードを早く相手に見せてしまうと
それに対応されたとき打つ手なしになりがちなので、
精神的にも苦しくなってしまいます。

(9割の強度のDFでは抑えられないから
 早く全力でやるしかなかった、というのであれば
 純粋に力負けなので、仕方ないと思いますが悔いは残りにくいです。)

(最初に力をセーブしすぎて点差をつけられてしまった、というのは
 悔いが大きいので、やはり出だしは
 全力に近い9割くらいのDFがいいのかなと思います。

こうゆうプレーは悔いが残るので本番では避けたい ↓
(ジャンプボール時、馬場選手、吉井選手、富永選手は、
 ダッシュの準備ができていないのに対し、
 スロベニア選手はしっかり準備できてる。
 これはホーキンソン選手の弾き方が強すぎたという話じゃなくて、
 周りの選手の準備不足ミスと見た方がいいと思います。)

日本は格上相手に勝てるとしても、それは1点、2点を争うゲームになる
と思うので、こんなプレーで1点差で負けたら悔いしかない。



最初はフルパワーに近い形で、
あとは状況に応じてちょっと強度をさげたり、
瞬間的に強度をあげたりして
上手く体力をコントロールするのが大事と思います。

 DFでも一本調子の強度(単調な感じ)でやるより、
 強度をうまく上げ下げした方が、
 OFもプレーの選択に迷いが生じると思います



OFの場合はタイミングを外す、
読みを外すことが重要なので、
全力がいいともかぎりません。

力が入ってると体も硬くなって
やわらかいシュートが打てなくなっちゃいます。

DFで強度を上げて、
OFではうまくリラックスする、
プレーを急がない、フェイクを使う、

攻めきれない場合(DFの陣形を崩せなかった場合)は
バイオレーションで構わないという
心の余裕をもっておくのが大事かと思います。













動画と感想


比江島選手のナイスボールミート 1st 0:11


富樫選手:ここは左へ強いパスするか、中央へドライブするなどして、
素早くサイドチェンジしたほうが良かったかも。 2nd 2:55


馬場選手:スピード少し抑えめのドライブ → ナイスパス  3rd : 6:42
(もともとスピードのある選手なので、
 ちょっとスピード落としても十分速いというメリットを生かせると強い)


馬場選手:スピードではなくフェイクで抜くナイスドリブル 3rd 6:06 
(あえて後ろにまわりこんでブロックしたDFもうまい。右の背後に回り込まれたことを察知できてれば、左手に持ち替えてフィニッシュできたと思う。)


3rd 3:46
比江島選手のドライブ
+ホーキンソンスクリーン
+吉井選手のナイスカッティング


比江島選手のドリブルがスティールされたが、
これはDFを近くに連れて行ってしまった原?選手のミス。
途中でバックカットに切り替えるべきだった。 3rd 1:45


川真田選手のナイスムーブ
(ターンのあとのジャンプ。DFにもうちょい体寄せに行って、
 ファールを誘ってもいい気がする。もしくはワンフェイク入れるか。) 
パスも捌ける選手だし、もっと川真田選手のポストアップに
ボールいれて攻撃の起点にする回数を増やして良いと思う。 3rd 1:20


3rd 0:40
原選手、ここはワンフェイクワンドリ入れて、横にずれてスリー打つか、
ドライブでDFをかわしたのなら、ミドルシュート打った方が良かったと思う。
キックアウトもらって、DFも乱れててチャンスなのに、
自分で打たずまた外に返すのはよくない (富樫タフショットになってるし) 


4th 9:21  
逆サイドの井上選手 75 が
ハイポストへ飛び込みカッティング狙えると、攻撃のバリエーション増すと思う。
(DFが井上選手の動きにつられれば、
 富永から河村へパスして、河村・馬場のアウトナンバーで攻めれるはず)


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