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日本古代史を表す物語 となりのトトロ

あなたは覚えていますか?かつて週に4回、テレビで映画を楽しむことができたことを。かつて1週間で4つの映画番組が放送されていました。

今は金曜洋画劇場(今は金曜ロードショー)だけが生き残っているようです。どんな事情があったのかは知りません。

先週、その金曜ロードショーで「となりのトトロ」が放送されていました。金曜ロードショーでは時々ジブリ映画が放送されます。

何度も見たので、今さら・・・と思いつつ結局最後まで見てしまった私。毎度のことですが。

で、この「となりのトトロ」ですが、表面上では、サツキとメイという2人の幼い姉妹がトトロという謎の生物と出会い数々の不思議な体験をしていく、という実にシンプルな物語なのですが、実は映画の各所で日本古代史、特に縄文時代の文化を確認することができる、ということを知っていますか?

「となりのトトロ」はあまりにもシンプルな物語であるがゆえに、ネット上では様々な都市伝説的な憶測が囁かれていますが、そういうことではありません。

例えば、物語の中盤で、メイが自宅の庭先の茂みに小さなトンネルを発見します。迷わずそのトンネルを進むメイ、その先でトトロが住む異世界へと迷い込みます。

気づいた方もいるかもしれませんが、メイが迷い込んだ異世界の端に中トトロ、小トトロが描かれており、彼らがメイという未知なる生物から身を守るために隠れた先の壺、この壺が実は縄文土器なのです。

それだけではありません。この縄文土器の登場を物語中のあるアイテムが示唆しています。それがドングリです。

物語冒頭で、姉妹は引越し先の年季の入った家で謎のドングリを発見します。そこからトトロが登場する物語中盤まで執拗にドングリが登場し、そうして縄文土器の登場へと導かれます。

縄文土器?ドングリ?と思われた方もいるかもしれませんが、縄文時代、ドングリは貴重な食料でした。食料の乏しくなる冬を越えるために大きな縄文土器に目一杯のドングリを詰め込んで保存食とする文化があったのです。

そして姉妹の自宅近所に悠然とそびえ立つ巨大なクスノキ。物語中で樹齢は示されていませんでしたが、その巨大さから察するに、1000年以上は経過していると思われます。また物語中でも謎多き巨木として描かれています。

つまり、古来より息づく異世界の住民であるトトロは、その象徴たる巨大なクスノキを守る縄文の神々の末裔であり、動物のように澄んだ心を持った姉妹だけがその異世界の一端を覗き見ることができたのではないか、それが「となりのトトロ」という物語の本質なのではないか、と思ったりしたわけです。

さらに言えば、姉妹の父親が仕事する様子が描かれていますが、そこから察するに父親の職業は考古学者。

案外、この父親はトトロという謎の生物の存在を知っていたのかもしれませんね。

大人の視点から見ると「となりのトトロ」はこう解釈できる、という話でした。

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