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2021年6月の記事一覧
私の好きな短歌、その11
隣室に書よむ子らの声きけば心に沁みて生きたかりけり
島木赤彦、歌集『柿陰集』より(『日本の詩歌 第6巻』中央公論社 p81』
作者の思いが真っ直ぐに詠われていて心にひびく。結句の「生きたかりけり」という詠嘆が効果的である。子が書を読む声を聞いて、その将来に思いを馳せ、楽しみに思うと同時に自分はそれを見届けられないだろうという悲しみがあり、ああ、自分はまだ生きていたいのだ、という素直で深い願
隣室に書よむ子らの声きけば心に沁みて生きたかりけり
島木赤彦、歌集『柿陰集』より(『日本の詩歌 第6巻』中央公論社 p81』
作者の思いが真っ直ぐに詠われていて心にひびく。結句の「生きたかりけり」という詠嘆が効果的である。子が書を読む声を聞いて、その将来に思いを馳せ、楽しみに思うと同時に自分はそれを見届けられないだろうという悲しみがあり、ああ、自分はまだ生きていたいのだ、という素直で深い願