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自分の住む町の未来をデザインしていける仕組みづくりが必要

大学と地域との連携を考えるオンラインイベント「地域研究交流フォーラム」に参加してくださった、南アルプス市在住の農家で移住者の古川翔太さんが寄稿してくださいました。ご紹介させていただきます。

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日本全体として今後人口減少は避けられない事象となっています。特に山梨県含め、地方は都心と比較するとその減少していくタイミングは早いものと思われます。その中で、行政は試行錯誤しながら進んでいますが、どうも要領を得ないというか、どの分野においても本当にきちんと考えた結果なのかと疑問に思ってしまう施策が多いと感じています。

保坂久さんがおっしゃっていましたが、そこに住む方々が納得して進まないと意味がないと思うのです。そういった意味で、一般市民と行政には隔たりがあり、納得感が希薄な気がします。将来をきちんと描けていないと思うのです。なんとなく「あそこがやってるからうちもやる」的な判断が多いような気がします。しかも部分最適であって全体最適ではない気もします。(声の大きい部門の事業が優先されている気がします)

市民にとっては行政に参加するのは数年に一度の市長選や議員選でしかかかわりがない、しかもその選挙でも立候補者を選ぶ基準は縁故であったり、なんとなくであったり…立候補者から出てくる情報も、ありきたりで抽象的な言葉が並んだものでしかなく、本当に考えているのかな~と思うことがあります。投票したくなくなります。

そんな状況では、何も変わっていかない気がします。人口減少とともに衰退していくだけな気がします。

そんな未来は嫌なので、難しいかもしれませんが、市民が納得感を持ってきちんと自分の住む町の未来をデザインしていける仕組みづくりが必要だと思います。フューチャーセンターのような場を活用して、年齢や役職や立場関係なく、自分たちの住む町のことを考え、全体像を作っていくということができればいいなと思っています。

参加者は多ければ多い方がよいと思います。その分、調整する側やファシリテーターは大変だと思いますが…また、どのようにグランドデザインを策定していくのか、継続していくのか、PDCAを回していくのかといったプロセスも検討が大変だと思いますが…

ある程度の規模間の市町村でそういったことができれば…しかも官民学で連携していければ…日本においての1つのモデルになるのではないかなと思います。そのために…何かできることがないかなと漠然と思っています。

古川さんご自身、東京でお仕事をされていたときに、ここに書かれているフューチャーセンターをつくる立場にいらっしゃったと伺いました。また、古川さんは実際にこれまでも本学のプロジェクトをサポートしてくださっています(見出しの写真も本学のイベントに参加していただいたときのものです)。このようなご意見を、いかにして、なんらかの形にしていくことができるのか。大学にとっての課題だと受け止めています。古川さん、寄稿してくださり、ありがとうございました。

編集:兼清慎一(地域研究交流センター運営委員)