見出し画像

新型コロナ感染拡大により利用が広がったオンライン診療 (医療法人嗣業の会 外房こどもクリニック)(令和3年版 厚生労働白書より)

本日は、「第1部 新型コロナウイルス感染症と社会保障」の「第1章 新型コロナウイルス感染症が国民生活に与えた影響と対応」、「第1節 新型コロナウイルス感染症を契機に国民生活はどう変わったか」よりコラム「新型コロナ感染拡大により利用が広がったオンライン診療(医療法人嗣業の会 外房こどもクリニック)」を紹介します。
以下、「令和3年版 厚生労働白書」から引用します(以下特記なければ、画面キャプチャ含めて同じ)。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
新型コロナ感染拡大により利用が広がったオンライン診療
(医療法人嗣業の会 外房こどもクリニック)


患者が医療機関を訪れることなく診療を受けることができる「オンライン診療」については、2018(平成30)年度の診療報酬改定においてはじめて診療報酬上で評価が行われるなど、定着・普及に向けた検討・対応が進められてきた。
2020(令和2)年4月には、新型コロナ感染拡大に伴う緊急事態宣言が発出され、社会全体として外出自粛や非接触型のサービス提供が求められる中で、それまで認められてこなかった初診についても時限的・特例的措置として実施が認められた。
本コラムにおいては、このオンライン診療のメリットや課題等について、具体的な事例を踏まえて紹介することとしたい。

オンライン診療の導入
千葉県いすみ市で小児科医療を中心に地域医療を担う医療法人嗣業の会・外房こどもクリニック(院長:黒木春郎氏)では、2016(平成28)年にオンライン診療を導入した。
地域住民の方をはじめとして同クリニックを訪れる患者の医療アクセスを高める狙いがあったという。
オンライン診療を受けようとする患者は、クリニックが提供するオンライン診療専用システムに氏名や受診希望日時、保険証情報やクレジットカード番号等を登録し、問診票を記入する。予約した診察日時が来たらスマートフォンやPCの画面越しに医師の診察を受け、終了後は自宅まで処方せんを郵送してもらい薬を受け取ることができる。

画像1

オンライン診療が生み出す効果
オンライン診療は、実際に通院する手間や負担の軽減による患者の利便性を高めるだけでなく、効果的に活用することで「診療の質」の向上につながることも期待される。
例えば、喘息を患っていたために外房こどもクリニックを受診していたある児童は、自宅からクリニックまで距離がある上、親も仕事をこなしながら他の兄姉の世話を行う必要があるといった理由により、計画的にクリニックを来訪することが難しい状況にあった。
その結果、喘息による急な発作を起こし、救急外来に駆け込むということもあったという。外房こどもクリニックでは、この児童の容態や服薬状況の把握を月1回程度オンラインで行い、実際の通院は2~3ヶ月に1回程度に抑えることとした。通院の手間を省いたことで定期的な受診も可能となり、容態が安定したという。
これは、児童の心身への負担軽減という点はもちろん、救急外来の頻繁な利用を回避し、地域医療体制への影響を抑えるという点で効果が現れていると言える。

新型コロナ感染拡大時における状況
2020年4月、新型コロナ感染拡大を踏まえ初診からのオンライン診療が導入されて以降、全国的にも電話や情報通信機器を活用した診療件数は増加したが、外房こどもクリニックでも同様の状況にある。
新型コロナ感染拡大前は一月に20件程度だったオンライン診療の実施件数は、感染拡大が進んだ2020年5月以降は50件以上まで増加しているという。利用する患者の年代については「比較的若い世代の方の利用が多いと感じる」という。上気道炎や発熱、アレルギー鼻炎等といった、一般に比較的軽症とされる領域で主に活用されている。

今後の活用に向けて
外房こどもクリニック・黒木院長は、今後オンライン診療が適切に普及していくための要素として「高齢者の利用環境を確保していくこと」を挙げる。高齢者は若い世代と比べるとスマートフォン等になじみが薄く、利用へのハードルにもなっているが、「慢性疾患患者の長期的診療と親和性があるオンライン診療は、超高齢社会の中で高齢者への在宅医療の提供等においてますます大きな役割を果たし得る」と期待を寄せる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

コロナ禍をきっかけに「オンライン診療」が注目されています。
マスコミの報道等ではよく目にするようになりました。

神戸市の大規模接種センターで新型コロナウイルスのワクチンを受けましたが、1回目の接種の際の医師の問診は、オンラインでした。
移動の手間がなく、感染の心配もない。
確かにオンラインで済むことが多そうです。

スマートウォッチが普及してきていますので、そのセンサーなどを活用すればさらにきめ細かなオンライン診療ができるようになりそうです。
過疎地域の医療にも役立ちそうです。

最後までお読みいただきありがとうございました! 伍魚福の商品を見つけたら、是非手にとってみて下さい。社長のいうとおりになってないやないかーとか、使いづらいわー、とか率直なコメントをいただけるとうれしいです。 https://twitter.com/yamanaka_kan