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大学生・福祉委員会・社会福祉協議会が連携した高齢者との手紙の交流(大阪府吹田市社会福祉協議会)(令和3年版 厚生労働白書より)

本日は、「第1部 新型コロナウイルス感染症と社会保障」の「第1章 新型コロナウイルス感染症が国民生活に与えた影響と対応」、「第2節 特に大きな影響を受けた人々・活動への対応」より「2 孤立の深刻化への対応」コラム「大学生・福祉委員会・社会福祉協議会が連携した高齢者との手紙の交流(大阪府吹田市社会福祉協議会)」を紹介します。
以下、「令和3年版 厚生労働白書」から引用します(以下特記なければ、画面キャプチャ含めて同じ)。
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大学生・福祉委員会・社会福祉協議会が連携した高齢者との手紙の交流(大阪府吹田市社会福祉協議会)

新型コロナウイルス感染症の影響により、集いの場の開催が相次いで中止となった。住民同士が交流する機会が減少することで、高齢者の孤立や心身の健康への影響が懸念された。そのような中、つながりが切れてしまうリスクと向き合い、大学生、福祉委員会と社会福祉協議会が連携し、大学生と高齢者の手紙での「つながり」を生み出した大阪府吹田市社会福祉協議会(以下「吹田市社協」という。)の取組みを紹介する。

新型コロナウイルス感染症による影響
五月が丘地区福祉委員会(以下「福祉委員会」という。)では、地域に在住する一人暮らし高齢者を対象とした昼食会を開催していたが、新型コロナ感染拡大防止のため、中止せざるを得なくなった。そのため、吹田市社協や福祉委員会が生活支援情報を作成し、福祉委員が訪問配布する形で、高齢者の安否確認を行っていた。その際に外出自粛で高齢者の生活に影響が出ていることが把握され、福祉委員会は吹田市社協に報告した。

よりそい隊通信の発行
こうした中、外出自粛による高齢者への影響を危惧した大阪大学学生グループ「すいすい吹田」は吹田市社協に何かできることが無いか相談した。吹田市社協は福祉委員会からの報告や、「すいすい吹田」からの相談を受け、緊急事態宣言下、大学生等とオンライン会議等で検討。両者の想いや活動をつなげ、大学生が手紙を書き福祉委員会が生活支援情報と一緒に高齢者に配る「よりそい隊通信」を発行することとした。福祉委員会も「相互の交流につながれば」と独自に返信用封筒を同封し、高齢者から大学生に返事を書く機会を提供した。こうした取組みにより、大学生と高齢者の更なる交流につながった。

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新しいつながりの創出
この取組みは、外出機会の減少により、他者と会話する機会が減ってしまっていた一人暮らし高齢者にとって、従来の住民同士の交流に加え、新たに大学生と交流することで、楽しみや生活意欲を創出するとともに、高齢者を勇気づけた。その後、大学生と高齢者との交流会が感染防止に配慮しつつ開催されるなど新たなつながりが生まれることとなった。
(高齢者からの返信)
○今回、どこかで陰ながら見守ってくれている、気にかけてくださっている学生さんがいることを知りました。隣の娘さんに声をかけられた気分で、大変うれしく感謝の一言です。磯野家(サザエさん)の裏の老夫婦の気分です。これからも、気にかけていただければ嬉しいです。
○いつもお手紙ありがとうございます。皆さんたちも親元を離れて不安でしょうに、本当にありがとうございます。落ち着きましたら是非五月が丘に遊びに来てくださいね。
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高齢者の「通いの場」活動がストップし、交流の機会が減少しました。
この解決のために大学生のボランティア団体と連携して「文通」で交流を図る活動の事例です。
孫のような年代の大学生との交流は、高齢者には大変楽しい機会になっているようです。
コロナ後にはリアルな交流に発展しそうですね。

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