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健康で安全な生活の確保、健康危機管理・ゲノム医療の推進(令和3年版 厚生労働白書より)

本日は、「第2部 現下の政策課題への対応」の「第8章 健康で安全な生活の確保」、「第2節 ゲノム医療の推進」を紹介します。
以下、「令和3年版 厚生労働白書」から引用します(以下特記なければ、画面キャプチャ含めて同じ)。
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第8章 健康で安全な生活の確保
第2節 ゲノム医療の推進
1 ゲノム医療の推進体制について

近年、個人のゲノム情報に基づき、体質や病状に適した、より効果的・効率的な疾患の診断、治療、予防が可能となる「ゲノム医療」への期待が急速に高まっており、特に、がんや難病の分野では既に実用化が始まっている。このような背景を踏まえ、「未来投資戦略2017」(平成29年6月9日閣議決定)、「健康・医療戦略」(平成26年7月22日閣議決定、平成29年2月17日一部変更)及び「医療分野研究開発推進計画」(平成26年7月健康・医療戦略推進本部決定、平成29年2月一部変更)では、信頼性の確保されたゲノム医療の実現等に向けた取組みを推進することや、ゲノム情報の取扱いについて、倫理面での具体的対応や法的規制の必要性も含め、検討を進めることとされた。2020(令和2)年3月には、2020年度から2024(令和6)年度までの5年間を対象とした「健康・医療戦略」及び「医療分野研究開発推進計画」が閣議決定され、ゲノム・データ基盤の構築及び利活用を推進することとされている。
2015(平成27)年1月に、健康・医療戦略推進会議の下に、ゲノム医療を実現するための取組みを関係府省・関係機関が連携して推進するための、「ゲノム医療実現推進協議会」が設置され、2019(令和元)年10月には「ゲノム医療協議会」に改編され、ゲノム医療の推進のための取組みを関係府省・関係機関が連携して進めている。

2 ゲノム医療推進のための取組みについて
ゲノム医療を推進するためには、ゲノム情報等を用いた診断や治療等について、検査の精度や患者のアクセスを確保する必要がある。検査の精度の確保については、上記の「ゲノム医療等の実現・発展のための具体的方策について(意見とりまとめ)」も踏まえ、遺伝子関連検査を含めた検体検査の精度の確保を盛り込んだ「医療法等の一部を改正する法律案」を第193回通常国会に提出した。2017(平成29)年6月に成立した後、検体検査の精度の確保について具体的な基準を策定するため「検体検査の精度管理等に関する検討会」を開催し、その結果を踏まえ、医療機関、衛生検査所等における検体検査の精度の確保に係る基準について整備し、2018(平成30)年12月1日より施行した。
また、遺伝子関連検査に用いられるもののうち、特にDNAシークエンサーを用いた遺伝子解析システムについて、2016(平成28)年4月に「遺伝子検査システムに用いるDNAシークエンサー等を製造販売する際の取扱いについて」を公表し、DNAシークエンサー等を用いた遺伝子解析システムの「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(昭和35年法律第145号)上の取扱いを明確化することで、開発を推進している。
他方、患者のアクセスの確保については、「難病の患者に対する医療等に関する法律」(平成26年法律第50号)の施行を踏まえ、診療報酬において、関係学会の作成する指針に基づいて行われた場合に限り、診断に遺伝子関連検査が必須とされている指定難病への遺伝子関連検査を保険適用としており、エビデンスに基づいて順次対象疾患を追加している。
また、一人ひとりにおける治療精度を格段に向上させ、治療法のない患者に新たな治療を提供するといったがんや難病等の医療の発展や、個別化医療の推進などを目的として、全ゲノム解析等を推進するため、がんや難病領域の「全ゲノム解析等実行計画(第1版)」を2019(令和元)年12月に策定し、全ゲノム解析等を推進してきた。がん、難病において、日本人のゲノム変異の特性等を明らかにしつつ、引き続き体制整備を進める。
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そもそも、ゲノムとは何か。
中外製薬のサイトにわかりやすく記載されていますので、そちらから引用します。

https://www.chugai-pharm.co.jp/ptn/bio/genome/index.html

ゲノムとは、遺伝子(gene)と染色体(chromosome)から合成された言葉で、DNAのすべての遺伝情報のことです。
ゲノム解析とは、多くの生物の遺伝情報を解明することです。現在、遺伝子情報(DNAの塩基配列)は自動的に解読でき、コンピュータで解析できるようになりました。ヒトゲノムの解明は、特に重要であり、病気の予防や診断・治療に結びつきます。
現在、ほぼすべての情報の解読が終了しました。しかし、遺伝子の役割と病気との関係の解明はまだこれからです。

ヒトゲノムの解明で得られた遺伝子やタンパク質の膨大なデータから、病気の診断や治療に結びつく情報を選び出し、その情報から新薬や治療法を開発するのが「ゲノム医療」と呼ばれるものです。

今までは、不治の病とされてきた難病が治る日がくるといいですね。

最後までお読みいただきありがとうございました! 伍魚福の商品を見つけたら、是非手にとってみて下さい。社長のいうとおりになってないやないかーとか、使いづらいわー、とか率直なコメントをいただけるとうれしいです。 https://twitter.com/yamanaka_kan