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トルデジアンのススメ ⑨ レース編section6

ゾーン発動!

疲労はそれなりに溜まってきてるけど、食べれてるし、寝れてるし、フラフラだけどどこか壊れてるわけじゃない。
あと2日で100km、たったの累積9300m。ちょっとゴールが見えてきました。

疲労を取るべく朝方マッサージ受けながらLINEやインスタのコメント見てたら力が漲ってきて

「4年ぶりのゾーン来たー!」

ゾーンは2016年萩往還マラニック、2019年KLTRに次いで3回目。
発動条件は分からないんですが、ある程度限界に近づかないとダメなようです。
慌てて準備して出発。カラータイマー鳴ってる感じ。
ライフベース出たらすぐ走ってグイグイ登ります。
でも山2つでチーン。短かかった…。
慌ててるから道も間違うし、下り走って消耗するし、何してるこっちゃ。

その後は亀モードで淡々と。
セクション6は日本にも似た雰囲気で意外と楽しい。
アップダウンもそれほどないし、曇ってて身体は楽だし、偶数セクションやのに意外に快適。
このへんになると疲労と眠気で転がって寝てる人もちょいちょいいます。
コース上で寝たら失格になるという話だったのでちょっとビビってたんですが案外大丈夫でした。まあコース全部にボラの人がいるわけじゃないのでそりゃそうなんですが。

どの山もいちいちでかいぞ!
Rif.Magiaにて

気持ちよく歩いてたんですが、Oyaceへの下り1726mが長くて進まない。
後ろから長井さんが追い付いてきたので、下りの早い長井さんに引っ張ってもらいました。
下りで完全に足が終了。登り返してライフベースまで行くなんて絶対無理!ということで予定変更してOyaceで寝ることに。
やっぱり偶数セクションは全然楽じゃなかった。

ここどこ!?

 約2時間後、「何で足痛いんやろ、ベッドがいつもと違うな。ん、ここどこ!?」と飛び起きました。
レース中であることを忘れるほど熟睡してました。
起きたらみんな出発した後。
誰もおらんかと思ったらサポートのエマさん発見。
エマさんもずっと忙しそうであんまりしゃべれてなかったんですが、この時やっとゆっくり話せました。
エマさんにはシガイチのボラでもお世話になってるし、トルデジアンのブログも何度も読んで参考にさせてもらってたのでお礼を言いつつ、僕も気分転換。
サポートのありがたいとこってこういうとこやなぁ。
山では孤独な時間が多くてもライフベースに戻ってきたら日本語で話ができるだけでもリフレッシュになります。
この時に麦茶をもらったんですが、これがすっきりしていい感じ。
この後もボトルのうち1本は麦茶にしました。

どろんこ遊び

復活したのでいざオロモントの山へ。
快調に登ってたんですが下りでどしゃ降り。
みるみるぬかるんでくるし、つかまる木もないし、ちょっと進んではこけるの繰り返し。こんなんどーせーっちゅうに!
まさかイタリアまで来てどろんこ遊びをする羽目になるとは思わなかったです。
せっかくいい感じで進んでたのに思わぬペースダウン。
やっとの思いで小さめのエイドBerrio Damonに着いて暖を取ります。
雨がやむのを待ってる間に背負っていたドロドロのザックをボラのおじさんが拭いてくれて何だか泣きそうでした。
どのボラの方も明るくて応援してくれて前に進む力をくれます。

どろどろ

雨が小降りになってきたので少し下って最後のライフベースOllomontに到着。
長い1日でした。巨人はそう簡単にはゴールさせてくれません。

オロモントでも寝ようかと思ったんですが、さっき2時間近く寝たとこやし、いくら何でも寝すぎやなと思い、すぐ起きて出発準備。
もう最後やし頑張らんとね。

<Section6 Valtournenche~Olomont> 
D+5055m 50.3km 
実測 D+4187m 54.43km 16:39

<Oyace>
IN  9/14  23:43
OUT 9/25    2:25
滞在 2:42 睡眠 1:45

<LB6 Olomont> 
IN  9/15  6:43  
OUT 9/15  9:47
滞在 3:14 睡眠  0:30

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