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7話 只今解読中

訳ワカンネー音が流れ、目に悪そうな光が辺りを照らしている。
「共通してた文字のメモ、これ。」
「Niceだジャック。まずはこれだな。」
旧暦時代文字で・・・多分四文字。
「一文字目は、これ。メモ。」
「取ってる。二文字目は?」
「これ。で、三文字目がこれの四文字目がこれ。」
えっと・・・こっちの辞書に対応させると・・・。
あ、あったあった。
「『SONG』だから・・・ウタ?」
・・・・・・ウタぁ!?
「・・・『それ』の発生源だからって焼却されたのが何百年前だと思ってんだ。」
「マジでそれ。で、問題はこっち。これもさっきみてぇに四文字で、それぞれあてはめると。」
「『LOVE』・・・意味は?」

ジャックの問いに、俺は答えられなかった。
「ジョン?辞書は?」
「『存在しない単語』って。」
ご丁寧に404エラーまで書いてある。
「なわけ。」
「でも、実際俺らはわかってないわけだ。」
「あー・・・。」
わかってない単語は、存在しない単語とおなじこと。
そういう意味で辞書に載せる必要などなかった、んだろう。
旧暦時代では必要があったのかも知れないが。

「今ので目ぇつけられてるけど、まだやる?」
「俺はやる。お前は」
「バカ抜かせ、お前一人死なせるもんか。」
「・・・ありがとよ、兄弟。」
「いいってことよ、兄弟。」

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