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6話 キャバレー

で、命からがら逃げてきて、ここはキャバレーってところらしいが。
「なんだこれ。」
「貧民街に自然発生した動物的欲求の解放の場・・・?」
ジャックが自信なさげに言う。
辺りに居るのはなんか薄着のねーちゃん達だ。
「疑問形なのかよ。」
「でもここなら奴らも来れない。」
さっきとは違って自信たっぷりだ。
「なんでわかるんだ?」
「ここに入ったサツの首が爆発四散したのを見た。」
「うげ。・・・てかなんで追われてたんだよ。」
俺の問いに対して、ジャックは。
「――『それ』の罹患者の疑いをかけられてたから。」
とんでもねぇ爆弾発言をぶちかました。

「・・・・・・Really?」
「Really。」
マジかよ。
「なんで疑われたん?」
「知らねぇよ。ほら前にあんたがパクられそうになったことあったろ。」
あー・・・言われてみりゃそんなこともあった。
てか年一ぐらいでやらかしてっからな。
どの時かはちょっとわかんねぇけど。
「あんときに庇ったのがダメだって。俺ぁただ、ダチを守ろうとしただけだってのに。」
「ダチを大事にするのが『それ』に当てはまるってのか。」
あれ、そんなんだったっけ、『それ』の定義って。
なんか定期的に変わるからわかんなくなっちまった。

「・・・・・・だから通報された?」
「家族以外の二人組だったから、か。めんどくせぇなコンチクショウ。」
「それより、続きはどうすんだよ。」
「やるぞ。今のでより一層『それ』がわからなくなった。」


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