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第1回 三次・安芸高田・広島まちづくり交通協議会

第1回 三次・安芸高田・広島まちづくり交通協議会が広島市で開かれました。
https://www.city.hiroshima.lg.jp/uploaded/attachment/239449.pdf

この協議会は三次市、安芸高田市、広島市の3市が、広域的なまちづくりについて議論を行う柱の一つとして、JR芸備線を軸とした公共交通ネットワークのあり方について議論するものです。
3市のまちづくり部門・交通部門の担当者、学識経験者、JR西日本、中国運輸局が委員として参加し、オブザーバーとして広島県も参加しました。
協議会の設置要綱を確認し、福山市立大学の渡邊教授(都市・地域計画)が議長に選任されました。

次に、JR西日本から芸備線(三次駅〜広島駅間)の現状について説明がありました。線区の概要では特に、行き違い設備とダイヤの関係について、丁寧な説明がありました。行き違い可能な駅の数や位置関係が運行本数や所要時間に影響するというものです。市域ごとの通勤・通学定期、定期外の割合も示され、輸送密度の推移では2018年の西日本豪雨で大きく利用が落ち込んだ後、コロナ禍の影響もあり2022年度も豪雨以前の水準まで回復できていないという説明がありました。
利用促進の取り組みでは快速みよしライナー増便とバス&レールどっちも割きっぷの発売枚数が初年度の21年下期から23年下期では2.3倍に伸びていることが示されました。

その後、協議会の今後の流れについて確認をしました。令和6年度は第2回・第3回で “あるべき街の姿”、3市連携したまちづくりの方向性を検討。芸備線にかかる現状や課題の基本認識を共有し、地域の移動創出にかかる検討を重ねます。令和7年度からは第4回でまちづくりの方向性を整理、第5回から第7回にかけては、その方向性に沿って芸備線を活用する方法や公的支援にかかる検討を協議、広域的な観点からのまちづくりに必要な、芸備線を軸とした公共交通ネットワークのあり方をとりまとめます。各検討事項は課長級の幹事会で詳細を検討します。その後、この協議会は法定協議会に移行し、実証事業の検討や地域公共交通計画の策定を行い、国の支援を活用しながら芸備線活性化の取り組みを実施します。また、令和6年度実施分の調査委託内容の方向性についても確認されました。

広島市からは、芸備線の通っている高陽・白木地区で地域主体で行うまちづくり活性化プラン策定において、今年度、市が支援を行うことが報告されました。地域課題や地域資源について意見交換のワークショップなどを行うなかで、芸備線の利用促進という観点も含めた議論を期待しているとのこと。この進捗状況なども協議会で共有していきたいということでした。

三次市からは、三次市では学生の利用が多いことから、学生にとって便利な利用しやすい鉄道という点で提案をしていきたいと意見がありました。その中で、地元高校生が芸備線の利用促進をテーマに学習する取り組みを行っていること、また有志高校生団体「芸備線を盛り上げる会」が芸備線の活性化を主体的に取り組んでいることが説明され、そうした学生の意見を取り入れることを検討してほしいという意見が出されました。

安芸高田市からは、広島市と三次市の間にある本市にとって両市とつながる芸備線は重要であることから、早く取り組みを進めていきたい、両市と連携していくことが重要だと意見が出ました。人口減少が進む中、現状を守っていくのは難しく、どこを守っていくか、どこはもう諦めるしかないという判断をし早く方向性を定めていきたいということでした。

協議会終了後に渡邊議長が囲み取材に応じました。

質問に答える渡邊議長

「広域的な移動をどう支えていくか。経済活動や、高校生にとっての進路選択にも影響するので、それをどう担保していくか。まちづくりの観点から議論をする中で、交通はどうするのかという議論へ展開していきたい。また、3市が揃って参加するこの協議会は非常に有意義だと考える。それぞれの立場があるだろうが、最初から取捨選択で考えるのではなく、最初はできるだけ幅広い可能性を最大限追求していきたいと考える。再構築協議会とは同じ芸備線の話をするのでリンクしてくると思うが、本協議会ではまずは3市のまちづくりを議論するのが最優先で、その中で再構築協議会の動きも参考にしながら考えて行く必要はあると思う」。

(6/13)本協議会の資料が広島市ホームページで一般公開されました。

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