南アルプスマウンテンバイク愛好会をなぜ会員制にしたか。

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今から5年ほど前、南アルプスマウンテンバイク愛好会は正式発足しました。

正式発足する前、非常に悩みました。

会員制にすることで、来訪者数には制限がかかる。

しかし、最優先にすることは、地権者の方々や地域社会、そして日本社会に対して、マウンテンバイクという存在はこれまでの良くないイメージから、お役に立てる良い存在になる必要があるということでした。

量より質でした。

当時日本では(少なくとも山梨県においては)マウンテンバイクはマイナスイメージスタートでした。当初は様々言われて、自分は悪いことしていないのに謝罪することは何度もありました。謝罪することがリーダーの務めなのでどうでもいいことですが、それが日本社会から見たマウンテンバイクの現実でした。

その中で、マウンテンバイカーがきちんとした立ち振舞をして、お役に立てる存在になるには、会員制にして、現地の状況、日本の状況、自分たちがやるべきことやおさえるべきことなどをお伝えし守っていただく必要がありました。もちろん事故やトラブルを起こしては決してならないので、スキル講習も徹底してきました。そのための最重要な知識やスキルが「野外救急」です。ウィルダネスメディカルアソシエイツさんのWAFAの資格を取得して、会の運営やトレイルビルドに存分に活かさせていただきました。


将来的に、日本の山々を自由に(ルールを守った上で)マウンテンバイクで走行できるような社会を実現したかったため、当会管理下のトレイル網をケーススタディとしてフリー走行にしたかったのです。

マウンテンバイクのトレイルは1本数キロにおよぶことが多いため、様々な境界をまたぎます。ということは当然、行政との関わりが重要になってくるわけです。つまり、パブリックトレイル化(公共トレイル化)が必要になってきます。行政にトレイル網の自由走行を認めてもらえる社会を実現するには、まずは実証実験が必要になります。

そのため、当会では、条例のようなルールを設定した会員制トレイルという形を実現することにしたのでした。

当然ながら、マウンテンバイクマーケットの爆発的拡大、つまりマウンテンバイクの人口増加を成し遂げるには、日本中に公共トレイルが無数に存在するような他の先進国のようになる必要があります。

その先行事例を当会で作るしかない、と考えました。

会員組織、つまり、コミュニティです。100名以上のコミュニティの運営は非常に難しいものです。常に組織をアップデートし、常に新しい情報を共有し、常に様々な会員さんとコミュニケーションを取り続けて、組織を丁寧にメンテナンスする必要があります。そして、常にそのリーダーは先陣で戦い続けて見本とならねばなりません。

会員組織と聞くと聞こえは良いかもしれませんが、アクティブ率の高い会員組織の運営は生半可ではできません。そのチャレンジも発足当初に覚悟を決めたものでした。

ファンクラブではなく、コミュニティ、それを作り維持管理することは非常に難しいことです。きめ細やかさと挑戦し続けるリーダーが必要です。当会は非常にアクティブ率の高い会員組織です。

日本一圧倒的にアクティブ率の高いマウンテンバイク会員組織です。

本日も入会説明会を丁寧に開催し仲間が増えました。

現在、会員数は110名ほどになりました。

20社を超える協賛企業様にもご支援いただいております。

誠にありがとうございます。


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