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【RSGT2023での情報保障】hayato_うきうきなっとう

1/10(Day0)〜1/13(Day3)の4日間、RSGT2023に「うきうきなっとう」として参加しました。

情報保障の視点で書きたいと思います!
いろいろ配慮・準備してくださり、ありがとうございました。おかげでたくさんの学びをを得ることができました。

準備してくださったもの

透明マスク

マスクによって読唇ができなくなっていることを運営さんにお話ししたところ、透明マスクを参加者全員に3日分ずつ配ってくださいました。本当に感謝しております。ありがとうございました。

なぜ、口元からの情報が大事なのかというと。(私の場合になります)
私の聴こえについてですが、補聴器を装用すると音は聞こえます。でも、何を話しているのかはほとんどわかりません

口元の動きを見て内容の把握をしています。いわゆる読唇術ですね。
なので、口元が見えないと相手の話がわからない。筆談や音声認識を使えば意思疎通はできるけど、リアルタイム性が薄れるので会話をしにくいです。

透明マスクの配布は非常に助かりました。

透明マスク用の曇り止め

透明マスクは口元部分が透明になっているのですが、吐息等で曇ります。
曇り止めも必要だとお伝えすると、透明マスクと合わせて曇り止めも準備してくださいました。

透明マスクを使っていても曇ってしまえば口元が見えにくくなるので本末転倒なんですよね。

zoomの字幕

他の方のセッションを聴講する際、私は音声認識を使いました。
先ほども書いた通り、私は音から内容を把握することがほとんどできません。
ほとんどというのは、挨拶であったり語尾によく付く助動詞(です、ますとか)はある程度聞き取れるけど、肝心な内容はわからないという意味です。
何年も付き合いが続いている方であれば慣れてくるので、部分的に内容がわかることもありますが、なかなか難しいです。

zoomの字幕をonにしてくださったのは非常に助かりました。
ただ、zoomの字幕は修正ができないので、chiemi先生が書いてくださった記事のやり方で音声認識を使っていました。

このやり方の何がいいのかというと、主に以下の2つです。

  • zoomの出力音声をそのまま音声認識ツールに入力できる

    • pc内部で直接アプリに音声を渡せるため、ノイズが入っていない状態の音声で音声認識ができる

    • 認識精度が高くなる

  • 他の人に誤認識を修正してもらうことができる

    • これについてはこの記事の「セッション中の情報保障について思うこと」で詳しく書きます。

うきうきテーブル

うきうきテーブルという空間を用意してくださいました。
参加者の方と交流する場・聴覚障害について伝える場として使わせていただきました。お話ししてくださったみなさん、ありがとうございました。楽しかったです。

同時に、自分の障害の伝え方をもっと工夫しないとなーと思いました。
(マスクを外して会話できる日が早く来ますように。)


セッション中の情報保障について

準備していただいたもの-zoomの字幕-でも書きましたが、音声認識ツールを使いました。主な理由は2つ

  • zoomの字幕だと修正ができない

  • zoomの字幕は画面と重なって見にくい(全文表示にすればいいのですが、文字サイズが小さくなるので、余計に見にくいです。)


zoomの字幕だと修正ができない

音声認識の精度は100%ではなく、誤認識が生じます。

誤認識によって、意味がわからない文章が生成されることもあれば、文章としては成立するけど実際はそんなことは言っていないという文章が生成されることもあります。

キーワードが誤認識されたときは内容自体がわからなくなります。誤解したまま理解してしまうこともあります。

そのため、chiemi先生や同期に修正してもらいながらセッションを聴講しました。ありがとうございました。

運営さんがzoomの字幕を用意してくださったのですが、最近使っている音声認識ツールを用いました。

zoomの字幕は画面と重なって見にくい

zoomの字幕なのですが、発話者画面や画面共有画面と重なってしまいます。なので、スライドの内容が一部読めなかったり、会場の様子がわかりにくかったりと聴講する際、邪魔になってしまった部分があります。

こうしていただけるとありがたい

いろいろ準備していただいて本当に感謝しております。
ただ、私が一人で参加することになった場合は、今回の情報保障では不安になります。

こうしていただけるとありがたい、はこちらです。

  • 字幕の修正をしていただけるとありがたい

  • 文字通訳をつけていただけるとありがたい

字幕の修正をしていただけるとありがたい

今回は「うきうきなっとう」としてRSGT2023に参加させていただきました。
そのため、セッションの音声認識結果(誤認識部分や認識されていなかった部分)をうきうきなっとうメンバーに修正・追記してもらうことでセッションの内容を十分に文字として把握できました。(内容の理解は難しい部分もありましたが。)

一人で参加するとなると、修正・追記してもらうことができません。誤認識結果が修正されないと、何について話しているのかがわからなくなることや勘違いしたまま理解してしまうと言う問題が生じます。

セッションにおける発話内容が100%の精度で文字として出力されることが必要です。
なぜ100%の精度が必要なのか。

私のような聴覚特性(音から内容を理解できないとか)の場合、セッション時の把握手段はスライド内容と音声認識結果になります。スライドから誤認識部分を把握することができる場合もありますが、それが難しい場合もあります。

認識されていなかった部分があったとして、その存在に気づけない場合もあります。

内容を誤解したまま理解してしまうことが多々あります。

ある程度の推測はできるのですが、同じような聴覚障害者が同じように推測できるかと言われるとそうではありません。人によって推測の精度はもちろん変わります。

人によって文面の把握が異なることを防ぐためにも100%の精度が必要だと考えています。

情報保障について考えてみた(hayatoの考え)

私はどちらかというと関係を構築しながら情報保障を作り上げていくタイプです。どうしてかというと、お話をする相手の特徴を知りながら改善をしていく方がやりやすいんですよね。

相手の特徴の例:
どういう話し方をする人なのか(口の開け方は?声の大きさは?)
どういう環境で話すことが多いのか(騒音環境・静音環境)
何人で話すことが多いのか

もちろん、最初に、やってほしいことの提示はします。
これだけはやってほしい項目は共有するのですが、それも状況によるなぁと。

いくつかのパターンがあると思っていて、

聴覚障害のある方(1人) ー 聴こえる方(1人)
聴覚障害のある方(1人) ー 聴こえる方(複数)
聴覚障害のある方(複数) ー 聴こえる方(1人)
聴覚障害のある方(複数) ー 聴こえる方(複数)

ざっくりと分類すると4パターンあって、さらに聴覚障害のある方(複数)の特性によっても状況が異なると思っています。(実際異なる)

この4パターンでの会話における情報保障のお願いで共通しているのは
・音声認識を使います。
・確認のためにおうむ返しすることがあります。
・口元を見せてもらえると助かります。
・筆談・チャットをお願いします。
この4つです。

音声認識を挙げているのですが、個人的には会話の時に音声認識を使いたくはないです。店員さんとお話しする時とか、その場だけの会話ならガンガン使います。

大事な話をするときや長く関わるであろうときは音声認識を使わないようにしています。

音声認識は便利で助かっているのですが、私の聴覚障害について知ってもらいにくいですし、音声認識ツールが全てと感じられてしまう部分がちらほらあります。音声認識の精度って100%じゃないですし、誤認識なのかどうか判断できない文章が生成されることもあります。

チャットの方がお互いが受け取る情報の齟齬が少ないので、嬉しいですね。

先ほど4パターンあると書いたのですが、チャットでのやり取りの方が、音声認識を使うよりも全体に情報を提供できるんじゃないかなと考えています。

↓チャットの利点↓

文面で伝えることができ、正確な文章を送受信できる。
発音が不明瞭な場合でも、文章であれば伝わる。
お互いが同じ手段で会話できる。
ログが残る。
専門用語やプログラミングコードも正確に伝えることができる。


長々と書きましたが、読んでくださりありがとうございます。
RSGT2023、本当に楽しかったです。
色々な人と繋がることができました。
知見を増やすことができました。
来年も参加したいなぁ。

これからもよろしくお願いします。




👂🏻👈🏻🙅🏻聴覚障害のある大学1年生、やまもんです 【情報格差をなくしたい】という目的でnoteを始めました。有益な情報を提供できるよう毎日投稿します。応援していただけると嬉しいです。 noteで得た収入は情報発信のために使わせていただきます。よろしくお願いします。