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2023SS__苦味的なサムシング

 こんにちは、夏が終わるそうです。

 夏が終わるついでに隙あらば自分語りをすると、わたしは400点の人になりたかったんです。ひとりでなんでもできるようになりたかったし、5人で頑張って400点取るより、ひとりで400点とるほうがいいと思ってました。
 政治はよくわかんないし全然意見もないんですけど、天才による独裁が理想だと思ってます。でも現実的にそんな天才はいないだろうし、その人がいなくなったら終わるっていう致命的でしかも避けられない問題があります。だから400点の人なんて別にいらないんですよね(ここで言う天才は60000点くらいの人だと思います)。
 それよりも、5人いたら5人で500点取ればいいだろうし、もしかしたら1300点くらい取れるかもしれないし、絶対そっちの方がいいんだと思います。そっちの方がなんか素晴らしいだろうし。
 でもわたしはまだ400点ほしいと思ってます。そうなれないとしても、そう思わないと絶対なれないだろうなって。

 なんでこんな話をするかというと、正解が知りたいんです。
 正解だけ知りたい人っています。ちゃんと頭を使って考えて理解して、そして決断してっていうプロセスを無視して、正解だけ知りたい人。他人が出した正解なんてその人にとっては何の正当性もなくて、意味ないんじゃないかなって思って眺めてたんですけど、自分もそうなって気づきました。正解が知りたい。

 時間をかけて釣り場に行って、糸を投げて、何も起きなくて、また時間が経って、それでやっとゆびに伝わったあの感覚が、当たりなのかそうじゃなくて何かに当たっただけなのか、その正解が知りたいです。
 ジェレミー・ウェイドだったらここで、「むむ、ここは砂泥だから海藻が生えているのでしょう、我々はポイントを移動しなければならないようです」とか「うーんこれはマスキーではありませんね」とか、「この感覚...これは間違いなくマスキー!」とか判断が入ると思うんです。そこからレンジを維持したりルアー変えたり変えなかったりとかいうフローに入っていくと思うんですけど、もう雑念がひどくて全部疑心暗鬼です。判断できないから同じことを繰り返して検証して、何度も同じポイントで同じことが起こればこれは生き物じゃなかったんだってやっと諦めがつきます。しんどい。「この時間もっと別の場所に投げてればよかった」って思います。
 考えてもわからないから諦めるんじゃなくて、考えてないからわからなくて当然なのに、まぁまぁ落ち込みます。

 夏が終わりそうだって気付いて、慌てて釣りに行って思ったことです。わたしこの夏何してたんだっけって思いました。釣りに行くとただ楽しくてしんどくて、でもすっきりして帰ってくるのは、考えてないからなんだなと思いました。
 考える材料を集めていかなかったし、集めていたとしても頭が働いたかは疑問です。だからいろんなstepを飛び越えて、正解を知りたいって思いました。
 そういう人は成長しないと思います。だからわたしも、ここから釣りが上手くなることなんてないのかもしれません。

 写真はイルカの居なかった海の反対側です。明日から秋です。

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