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小倉城下町さんぽ「小倉北区鋳物師、長圓寺さんの菩提樹まつり」

毎年恒例の小倉北区鋳物師の浄土宗長圓寺さんの【菩提樹まつり】 に伺いました。

のぼりも黄色


本堂の奥、古色を帯びたお墓が並ぶところに鮮やかな黄色の花をいっぱい咲かせたボダイジュがあります。
顔を近づけるとほのかに爽やかな香りがしました。

ボダイジュ
黄色が爽やかなボダイジュ


本堂での吉水友晃住職の「戻り涅槃図」の説明(法話)で、このボダイジュについて、詳細な解説がありました。

戻り涅槃図を鑑賞する参詣者
明快な吉水住職の解説


長圓寺のボダイジュは、お釈迦様がインドのブッダガヤで悟りを開いたところにあったクワノキ科のボダイジュとは違い、シナノキ科だそうです。

インドボダイジュ

ボダイジュ(菩提樹)の菩提とはサンスクリット語でボジ(悟りの意味)。
熱帯のインドの菩提樹と日本の菩提樹は、全くの別ものです。
熱帯樹の育たない中国で葉っぱの形が似ている事からボダイジュの代用として寺院に植えられ混同して呼ばれるようになったようです。中国原産のボダイジュは、僧の栄西が1168年に日本に持ち込み日本の寺院の境内などにも植えられ、ボダイジュの名前が定着しました。
日本にもボダイジュの在来種が存在していて、オオバボダイジュ、モイワボダイジュ、関西以西に分布しているヘラノキ、ツクシボダイジュ、そしてシナノキなどがあります。

資生堂の広告に使われた花
猫のTシャツ


資生堂 のトップブランド 『THE GINZA』の 広告に長円寺のボダイジュがつかわれたエピソードやボダイジュの花を乾かしてハーブとしてお線香を作ったり、戻り涅槃図の隅っこに描かれている猫をTシャツにしたり長圓寺振興の情熱が周りをつき動かしているのでしょう。

幕末の小倉戦争の時、行方不明になっていた、享保七年から伝わる涅槃図も詳細に説明をしてくれました。
まだしばらくは花の見頃は続くと思いますので、是非観賞に行かれてください。

#長圓寺 #小倉 #城下町 #菩提樹
#北九州市 #浄土宗 #吉水住職



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