山木佑真

東京在住の現役大学生テイラー 思ったことや考えたことを伝えていきます。 拙い文章で…

山木佑真

東京在住の現役大学生テイラー 思ったことや考えたことを伝えていきます。 拙い文章ですのでご指摘、ご指南よろしくお願いいたします。

マガジン

  • Spirits of Clothing

    洋装に関する私の美学、ルール、考えを書いています。あくまでも私の考えなので、皆さんからの意見もお待ちしております。

最近の記事

冬に向けての蓄え

こんにちは、山木です。 そういえば最近洋装のことに関してお話ししていなかったので、久しぶりにブログっぽいものを書こうと思いました。 この一ヶ月を振り返ってみてつくづく、しみじみ、しんしんと感じるのは、自分はあまりにも環境、人、モノに恵まれている(きた)のだなということです。 ものすごい奇跡の上に今の生活が成り立っている気がしますし、この奇跡みたいなものを自分に関わってくださる人たちに与えていきたいですね。キリストみたいにパンは出せないですが、いろんな形で還元していかなけ

    • Spirits of Clothing~若いときこそ洋装~

      こんにちは、山木です。 ここ数回にわたってモノ自体のかっこよさについて散々語ってきました。どれだけコンセプトが興味深く、人の目を惹いても、モノ自体がカッコよくないといけないというのは、まあ当たり前のことだと思います。 今回は久しぶりに洋装のコンセプトの部分、メンズファッションに関して洋装、テーラードのポジショントークをして、お困りごとを解消させていただきたいと思います。 私自身がそうなので、かなり根幹の部分になるのですが、私はテーラードファッション、洋装、クラシックスタ

      • Spirits of Clothing ~生地と形の話~

        こんにちは、山木です。 最近の東京は20~24度付近を行ったり来たりする気温。夏の薄手のシャツを引っ張り出したかと思えば、簡単なコートを羽織って散歩に行ったりと季節のカクテル的な洋装が楽しめる時期です。 リネンのシャツに、ライトフランネルなんかのジャケットを羽織っても許される、幅を持った季節ならではの楽しみ、移り変わっていくグラデーションの楽しみは、紅葉へと移り変わっていく並木道から着想を得られるでしょう。 今回は、前回までの流れで洋装のモノのかっこよさについて語ってい

        • Spirits of Clothing ~形作る洋装〜

          こんにちは、山木です。 昨日のNoteの続きで今回書いていきたいことは洋装のシルエットのことです。 洋装のかっこよさというのは、色味や柄、生地感など様々な要素に分解されるのですが、最も大事なのはシルエットです。 世の中のスキニーやらニュールックやらワイドやらのトレンドなどを見てみても、ほとんどがその形にこだわった変遷を我々は眺めることができます。 ガブリエル・シャネルがコルセットからの解放を謳って提唱したジャージー素材のドレスには、柔らかさと優雅さを纏わせる形もある。

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        • Spirits of Clothing
          10本

        記事

          Spirits of Clothing 〜洋装の"モノ"のエッセンス〜

          こんにちは、山木です。 そろそろ洋装のモノの話をしていきます。 何でもかんでもコンセプトが叫ばれる時代。コンセプトとモノの乖離を起こさないためには、まずはモノにこだわり、そこから自ずと導き出される、滲み出されるコンセプトという流れに私はこだわっていきます。 したがって、洋装というモノに、原則として”かっこよさ”を求めるのは、孔雀のオスが派手な羽を持っているのと同じで生存的本能だとつくづく思います。”かっこいい”洋装を作るには洋装をどんな要素に分割すれば良いのか。私なりの

          Spirits of Clothing 〜洋装の"モノ"のエッセンス〜

          Spirits of Clothing ~”好き”の熱量~

          こんにちは、山木です。 毎日投稿が思ったよりも時間がない時もあるので気楽にできるだけ投稿していく形にしました!すみません! 昨日の記事は、いろんなことがあった日に書いた記事なので荒ぶったものになっておりますが、それはそれで記録として残しておきたいと思います。 最近は自分のこれまでの人生を振り返ることが多いので、洋服にもつながることを今回は書いていきます。 好きなものを語るときのその人の目が好きだということに気づいたのは中学の頃の塾の授業でした。 その頃はバスケットボ

          Spirits of Clothing ~”好き”の熱量~

          無題

          洋装のおかげでいろんな人に出会えて、洋装のおかげでいろんな道が広がって、洋装のおかげで楽しく過ごせています。 そんな洋装に恩返ししたいと思えたそんな日でした。 やり続けます。 どうしても今日はこれを書かせてもらいたかったので。 ごめんなさい。 お読みいただきありがとうございました。 山木でした!

          Spirits of Clothing ~調和の話~

          こんにちは、山木です。 洋装に関する"こころ”の大事さとバランス感覚を前の二つの記事で述べさせていただきました。徹底的に自分の頭で考える。そのための材料として、幅を持っていろんな経験を積んでいき、バランス感覚を鍛えていく。大雑把に説明するとこのようなものです。 日本人は近眼、西洋人は遠謀、日本人は「木を見て森を見ず」という言葉によく当てはまると思います。この言葉をよく耳にするので、日本人の洋装のバランス感覚を磨いていくことで、いつかは焼き払いたいなとは個人的に思っています

          Spirits of Clothing ~調和の話~

          Spirits of Clothing ~洋装と皿回し~

          こんにちは、山木です。 毎日投稿すると言っておいてこれを書いて投稿するのを忘れてしまうというダメっぷりをお許しください🙇‍♂️ 今回の内容は、洋服に限らず私が人生において結構大事にしていることを微深夜テンションで書いていこうと思います。一般的な大学生の恥ずかしい文章だと思ってお読みいただければ幸いです。 私は何か物事をなす上で、一本なんらかの軸を通すというのは大事だと主張します。この際だから主張しておきます。そしてその軸の上に、皿を乗せます。そうです。皿回しです。 洋

          Spirits of Clothing ~洋装と皿回し~

          Spirits of Clothing~こころと洋装〜

          こんにちは、最近、私の戯言Noteを閲覧してくださってくれる方が急激に増え、驚きを隠せない山木です。 友人が撮ってくれた写真です。嬉しかったですね。 一人の大学生が”ない”頭をこねくり回し、脳みそを円盤状になるまで回転させて書くこの文章を見てくださるのは、本当にありがたい限りです。 そんなこんなでモチベーションが非常に上がっている状況におりますので、これから毎日Noteを投稿させていただきたいと思っております。 インターネットという大海の中、シーラカンスのようにクラシ

          Spirits of Clothing~こころと洋装〜

          Spirits of Clothing ~TPOを今一度~

          こんにちは、山木です。 皆さんがTPOという単語を一番最初に耳にしたのは、おそらく小学校の家庭科の授業だったのではないでしょうか。今更言うまでもなく T=TIME=時 P=PLACE=場所 O=OCCATION= 場合、のことですね。 私は、色々考えた結果、この原則を保ちつつけることから感性や心が磨かれていくのではないかと思います。友達とファミレスに行き、ドリンクバーではしゃいでいた頃の服装と、会食などで高級料理店に赴き、社の明暗を分ける会談を行う際に身につけるべき服装

          Spirits of Clothing ~TPOを今一度~

          Spirits of Clothing

          こんにちは、山木です。 「そろそろお前の考え方はわかってきたから、洋服のことについて教えてくれや」そんな声が聞こえてきます。 「それなら」と思って今回から重い腰を上げて、私が洋装のことについて皆さんに知っておいていただきたいルールや美学、精神性をまとめた、Spirits of Clothingを書いていきます。これらの内容は、全て私が学んだことや考えたことの一つの意見として汲み取っていただけたら幸いです。 第一回目となるSpirits of Clothingを書くにあた

          Spirits of Clothing

          誕生日

          こんにちは、テーラーの山木です。 これを書いた9/30は私の誕生日ではありません。この日は、私が営業活動を始めた日であるので、Tailor山木が産声を上げたという意味で誕生日なのです。 そもそもスーツを着て家から出たことが初めてでした。最寄り駅まで歩いていく時には人の目を気にすることはなかったのですが、どうしても高揚感が抑えられず終始ちょっとだけ”はにかんでいる”状態でした笑。 営業の方ではたくさんの方が話しかけてくださったので、比較的落ち着いてお話しすることができまし

          あんじょうやっております

          東京に来て一ヶ月が経ちました。 人生単位で見ても、もっとも濃密な一ヶ月でした。家族と離れることでその偉大さや有り難みを実感します。何度か東京にまで会いに来てくれて気にかけてくれるのは、感謝しても仕切れないです。 いろんな展覧会や施設に行って、映画を見て、本を読んで、感性を磨いて、お勉強させてもらって、さまざまな”大人”の方達とお話しさせていただきました。全ての人から刺激をもらって、自分が今なんてありがたい環境に身を置かせていただいているのかを噛み締めています。 先日「5

          あんじょうやっております

          テイラーへの私観

          テイラーという生き方について、自分なりの考えを述べていこうと思います。 私は、洋服を求めるお客様にただ質の良い洋服をお仕立てするというのが、その生き方ではないと思うのです。 お客様との対話を通して、その人のこれまでの経験や人生観、人となりや性格をなんとか言葉にしてテイラーがまず汲み取ります。その後その言葉と調和する”言葉”を持った生地や色柄、ディテールや立ち振る舞いを仕立て屋は提供する。例えば沈黙を好み、仕事一筋に走り続ける人にはグレーのフランネルのスーツというようなもの

          テイラーへの私観

          人を見る眼

          画像は先日六義園に行った時に撮影した赤とんぼです。あまりにも綺麗な差し色だったので残しておきたいと思います。 修行の中でもさまざまな方との出会いがある。みなさん色とりどりの個性を持っており、そんな方々の魅力をさらに引き出すのが僕の楽しみになるのだろう。 かっこいい洋服に袖を通すことで、心にちょうど良い緊張と弛緩のバランスが成立する。スポーツとかと同じでそんな時に人のパフォーマンスは最大限引き出される。 洋服から美意識が磨かれて人生の中で積極的に美しいものと触れ合おうとす

          人を見る眼