身体のバネってなんだ!?
よく使われる用語ですよね。
バネ。
この選手はバネがあるなぁとか。
でも解剖の教科書にはバネという部位の記載はありません。
ではどんな選手がバネがあると言われるのか?
イメージ的にはピョンピョン飛び跳ねるような動きをする選手であったり高く飛べる選手についてバネがあると言うと思います。
ではバネの構造について少し詳しく解説していきますね。
バネは筋肉の腱と言われる部分の事を指しています。
特にわかりやすいのはアキレス腱ですね。
これは人体で1番大きな腱の組織になります。
そしてこの腱を伸ばした時に伸張反射という人間がもつ反射が起こります。
読んで字のごとく伸ばしたり張ったりしたら反射しますよって事です。
ゴムと同じです。
この機能の事をストレッチショートニングサイクル(SCC)と言います。
イメージしやすいのは立ち幅跳びやバレーの時のジャンプ、垂直飛びなどですかね。
しゃがむ動作によって1度アキレス腱が伸ばされ、伸びたら縮みますよっていう反射です。
この時のポイントはゆっくり伸ばしてもダメという事。
素早く反動を使って腱を伸ばしてジャンプすると反射によって、持っている力以上のジャンプ力が出来ます。
これを連続で行うと反射がもっとうまく使えるので、全力ジャンプの6割程度の力で全力と同じだけ飛べるというデータもあります。
なので、バネがある人は高いジャンプを簡単そうに何度も繰り返しているイメージがありますよね。
そしてこういう反射を野球やサッカーなど色々なスポーツのあらゆる局面に上手く利用できると全力の6割程度の力で全力と同じだけのパフォーマンスが出せるわけですから、かなりお得ですね。
ウェイトトレーニングを基本的にゆっくり行うのは、反動や反射を使うと6割の力発揮でバーベルを持ち上げられてしまうからですね。
あえて重たいものを持ち上げているのに楽をするなという事です
逆を言えば6割の力発揮で済むので疲労も溜まりにくくなるというメリットもあります。
ではどうやってこの反射を使えるようにするのか?
メインはアキレス腱になりますのでアキレス腱を中心に考えていきましょう。
まずはアキレス腱が伸びるような動作。
皆さんがイメージするアキレス腱伸ばしでは次の動作が生まれないのでダメです。
この赤で囲った部分がアキレス腱になりますがこの姿勢でアキレス腱は伸びています。
もちろん両足を揃えてもらってもOKです。
この状態を素早く作る→この動作の事を反動と呼んでいます。
反動を素早く行い、ジャンプに繋げる。
こういうトレーニングを行っていくとバネの要素が高まっていきます。
この代表的なトレーニングがプライオメトリクスですね。
ネットで検索してみて下さい。
いろんな姿勢からSCCを利用したジャンプ方法が記載されています。
まずは上の写真の姿勢から足を入れ替える事を素早く行うのもいいかもしれませんね。
この時のポイントを3つお伝えします。
1、地面反力をしっかりもらうこと→作用、反作用の法則で力の発揮はその逆の方向に同じ大きさを発揮します。なので地面に伝えた力はその逆、ジャンプしたい方向に力を発揮するという事です。
赤の矢印に力を伝えたら青で返ってくるのが地面反力です。この力を利用するのも非常に大事ですね。
ポイント2、下の写真のように反動を使うときは体幹の軸とふくらはぎの軸が平行である事。これは体幹の安定、臀部のパワーに繋がります。
この赤線2本が平行という事です。
ポイント3、減速、固定を意識してしっかり行う。
赤矢印の方向に素早く落とすのですが、当然ブレーキをかけながら落とさなくてはどこまでも落ちてしまうので減速しながら、青の四角ラインをイメージしてしっかり止まりそこから反射を使って飛ぶという感じです。
この状態を素早く作って飛べばストレッチショートニングサイクルを使ったジャンプの完成です。
あとはそれを繰り返したり、もう少し膝の角度を浅くして飛んでももちろんOKです。
ただし、条件は赤線2本の平行ラインを守る事ですね。
この動作が連続で行えたり、爆発的に1回のパフォーマンスに集約できる選手がバネがある選手だと考えています。
この能力を持つことで、野球で言えば球速、バレーで言えばジャンプ力などが上がりやすくなります。
野球で言えばピッチャーは反動を使いながら並進運動という横ステップを使っていますので、まさにこのストレッチショートニングサイクルを利用して爆発的に力を集約して投げなくてはいけません。
バレーももちろんそうですが、野球と違うの力を発揮する方向が違うということですね。
野球は地面に対して平行に、バレーは垂直です。
この力を発揮する方向を考えて、イメージしながらストレッチショートニングサイクルを利用したトレーニングを行って頂けるとバネを育てるには良いかと思います。
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