売れる商品やおもしろいコンテンツを生みだす方法
何かの分野で突きぬけた実績や経験、才能をもっている人を発掘し、それをコンテンツとして商品化するのがぼくの仕事だ。
例えば、幼稚園のころから”片づけ”が趣味で特技だったこんまりちゃんを見つけ、「人生がときめく片づけの魔法」のようにコンテンツ化するイメージ。世の中に広めるのは「片づけ術」のようにコンテンツのこともあれば、それを発信している「こんまりちゃん自身」のようにタレントになることもある。実際にぼくがプロデューサーとして関わる分野は、ビジネススキルからパン作りまで幅広い。
経験や才能をどうやって商品にするのか。その考え方について今日は書いてみる。自分のスキルをコンテンツ化して仕事にしようと思っている人だけでなく、ツイッターやnoteで情報発信における人気がでるネタ作り、売れる事業やサービス作りに役立つ内容だ。
コンテンツの「唯一無二性」を引きだす質問
ぼくはビジネスタレントのプロデュースを行うとき、まずは徹底的にその人にヒアリングをする。その人のキャリア、仕事の進め方、こだわり、同業者との違い、生い立ち、家族構成、趣味までなんでも聞く。一言でいうと、「何が一番おもしろいのか」という問いを自分の頭の中に置きながら、いろんな角度からコンテンツになり得る”宝”を探す。「おもしろさ」を構成する一つの要素は”唯一無二性”だ。
コンテンツに唯一無二性があるかどうかは、下の質問に明確に答えを出せるかどうかで決まる。
この人のコンテンツが広まらないと誰がどう困り続けるのか?
この問いに答えられないコンテンツは、どれだけニーズがあって売れそうでも作らない。ほかの誰かがすでに教えている情報で、課題をかかえているビジネスマンや企業は救われるからだ。
「自分のことをプロデュースしてほしい」「自分のコンテンツを世の中に広めたいので手伝ってください」という依頼は毎日のようにくる。その中で、これは「おもしろい」=このコンテンツを出すことでユニークに救える人や企業があると確信できる場合だけプロデューサーとして仕事を受けるようにしている。
あるブランドプロデューサーとのコンテンツ作り
例えば、昨日打ち合わせをしていたKさんはブランドプロデューサーという職業だ。100億ぐらいの売上規模の企業を中心に、顧問になってその企業のリブランディングを担当している。
上の紹介を見てあなたは「そもそもブランディングって何?」って思われたかもしれない。僕もそう思ったので質問した。
やま:「ブランディングって言葉って、すっごくふわっとしてると思うんですけど、●●さんにとってブランディングって何ですか?」
K:「僕の定義でいうと、ブランディングっていうのは見せ方の話でもデザインの話でもないんです。」
やま:「ほお、おもしろい!じゃあ何ですか?」
K:「10人の熱狂的支援者をつくることです。熱狂的支援者とは自分よりもブランドを愛してくれる人のこと。広く知られている「認知」とはまったく逆の概念です。つまりブランドとは、相対比較を超えて顧客が無条件に選択してくれる状態をつくることです。」
やま:「おもしろいですね、その考え方。」
Kさんがいうブランディングが何たるかの入口が少しだけ見えてきた。どうやらAppleのようにデザインに力を入れたクリエイティブな商品をつくることでも、コカコーラのように誰もが知っている商品をつくることではないらしい。
でも、まだ核心は見えてこない。Kさんが考えるブランディングというコンテンツがないと誰かどう困りづづけるかが見えてこないので、核心にせまるために質問を続ける。
やま:「お客さんをギュッと絞るとしたら、どんな企業がこのブランディングの考え方を知るべきですか?」
K:「企業規模をスケールさせたい企業でしょうね。」
やま:「何でですか?」
K:「企業のスケールを一段階、二段階上げていこうと思ったら2つしか選択肢がありません。よりいい顧客層にいくか、もっと広がりがある顧客層にいくかです。どちらのケースもブランドをゼロから作り変えていく必要があります。ブランドが目指す規模感にあった熱狂的支援者を獲得しないといけないからです。」
やま:「なるほど、おもしろいですね。」
K:「つまり、ブランドをスケールさせていこうと思ったらそのタイミングで適切に熱狂的支援者を入れ替えていく必要があるんです。」
やま:「じゃあ、逆にどんな企業はKさんのブランディング論を知らなくてもいいですか?」
K:「ちょっと今っぽくしたい、見せ方を変えたいけど、そこまで規模を大きくしたいわけじゃないという企業は僕じゃなくてもいいでしょうね」
「誰は自分から買わなくていいのか」を言語化する
このようにコンテンツの唯一無二性を引きだすためには、顧客を絞り込む必要がある。本当に困っているけど、現状では解決策をもっていない顧客に。そのためには、ニーズがあって自分のサービスを買いたいといってきたとしても、「究極的には」誰は自分から買ったほうがよくて誰は自分から買わなくてもいいのかを明確に分ける。
本当はもっと膨大な情報の中からコンテンツの核を決めるが、端折った上記のやりとりでもこの質問への答えを出せる。
この人のコンテンツが広まらないと誰がどう困り続けるのか?
↓
<Kさんの場合>
このコンテンツが広まらないと
誰が → 企業規模を大幅にあげたい企業が
どう困り続けるか? → ブランディングを学んでも見せ方を変えるだけで終わってしまい、売上を意図したように上げられずに困り続ける
情報発信でも商品企画でも本質は同じ。自分が書きたいことを書き、売りたいものを売っているとうまくいかない。ただ、次に読み手のニーズを想定して書くのでも不十分だ。「競合」の視点が抜けている。読者、見込客には常にニーズを満たす「別の選択肢」がある。似たような存在があればあるほど埋もれる。どれだけいいものでも。
埋もれたくなければ、自分しか解決できない課題、救えない顧客を設定することだ。唯一無二性を担保すれば、競争に巻きこまれないので「選ばれる」ための努力をする必要性がぐんと減る。だから面倒くさくてもこの質問に明確に答えられるようにしよう。
この人のコンテンツが広まらないと誰がどう困り続けるのか?
そうすれば人気ででるネタや売れる商品を作るための、あなたの企画力は今までよりもきっと上がるはずだ。
追伸、
明日数席ある空きがあるようです。
追伸2、
久々に自己投資ってことで、昨日からある講座に通いはじめた。
出ているのはこれだ。
プロの文章の基本の「き」もできてなくて落ち込んだけど、絶対に3ヶ月でライティング力を劇的にアップさせると誓った。うまくなりたければ「写経せよ」といいわれたので、今日から毎日良い本をえらんで写経する。
#毎日note #私の仕事 #写経せよ #コンテンツビジネス #商品化 #プロデュース術 #コンテンツ開発
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