第四の獣は、世界を治める第四の国:聖書をめぐる旅7/8
7/8(金)
ダニエルに与えられた幻では四頭の獣が出てきます。その中から、エルサレムを攻撃し、そして神殿を汚す人物が現れます。歴史上にもそのような人物が登場しますが、これはこれから向かう終末の反キリストを予表する人物のようです。
ダニエル書7章
3すると、四頭の巨大な獣が海から上がって来たのです。四頭とも、みな別の生き物でした。
9見ていると、幾つかの王座が備えられ、
全能の神が審判のため、
その座におつきになりました。
その衣は雪のように白く、
髪の毛は純白の羊毛のようでした。
燃える車輪で運ばれて来た火の王座に、
神は座りました。
11見ていると、あの残忍な第四の獣が殺され、体を焼かれてしまいました。全能の神に対して尊大にふるまい、その小さな角を誇っていたからです。
13次に、人のように見えるお方が、
天からの雲に乗って来るのが見えました。
その方は、神の前に導かれました。
14人のように見えるこの方は、
世界の国々を治める権力と栄光とを
与えられていました。
23王座のそばに立っている人は、このように説明してくれました。
『この第四の獣は、世界を治める第四の国
(一般にはローマ帝国であると言われる)のことだ。
それは他の国々をしのぐ残忍さで、
全世界を食い尽くし、
自分の前にあるすべてのものを打ち壊す
26だが、永遠の神が来て正義の法廷を開き、
この残忍な王からすべての権力を取り去り、
完全に滅ぼし尽くす。
27それから、天の下にあるすべての国と権力が、
神の民に与えられる。
彼らは永遠にすべてのものを治め、
すべての支配者が彼らに仕え、従うようになる。』
ダニエル書7章からは終末に向けての預言ということです。
四頭の獣が海からはい上がってきます。
第一はライオン(バビロン)
第二は熊 (ペルシャ・メディア)
第三はヒョウ (ギリシャ)
第四は言葉に表せない獣 (ローマ帝国)
特にこの第四の10本の角を持つ獣から生まれた小さな角が
終末の反キリストを予表しているような存在です。
ダニエルの夢は、全能の神が審判のために座り、裁きを行い、
その第四の獣は殺され、焼かれてしまいます。
そして、天から雲に乗った方が来られ、世界を治められます。
黙示録に書かれていることが、ダニエル書にも書かれていることを知り、不思議な感覚がします。
印象的なのは、王様の見た夢をあてて、その意味までを解き明かしたダニエルが、この幻を見て、悩んでいる様子です。
ダニエルでさえも、解き明かせない重要なことがこの7章にはあるようです。
ダニエル書8章
3あたりを見回すと、川岸に、二本の長い角を持った雄羊が立っています。そのうちに、雄羊の一本の角が伸び始め、もう一本の角より長くなりました。
5これは何を意味するのかと思っていると、突然、一頭の雄やぎが地の上を飛ぶようにして、西方から素早く姿を現しました。この雄やぎには、目と目の間に一本の大きな角がありました。 6そして、二本の角がある雄羊に向かって猛烈な勢いで突進して行きました。 7雄やぎは雄羊に近づくとますます怒り狂い、激しくぶつかって、二本の角をへし折ってしまいました。雄羊はどうすることもできず、雄やぎに打ち倒され、踏みつけられるままでした。雄羊を救い出そうとするものは、どこにもいなかったからです。
13それから私は、聖なる御使い二人が話し合っているのを耳にしました。一人が次のように尋ねました。「以前のように、毎日いけにえをささげることができるようになるのは、いつのことだろうか。神殿が破壊されたことの復讐をし、神の民が勝利を得るのは、いつだろうか。」 14もう一人が答えました。「二千三百日が過ぎてからだ。」
17ガブリエルが近づいて来ると、私は恐ろしさのあまり立っていることができず、地面にひれ伏しました。ガブリエルは言いました。「あなたが幻の中で見た出来事は、終わりの時に起こることだ。」
20あなたが見た雄羊の二本の角は、メディヤとペルシヤの王のことだ。 21毛むくじゃらの雄やぎはギリシヤで、その大きな角は、ギリシヤの第一の王を表している。
25彼は人を欺く天才で、偽りの安全に浸っている大ぜいの人を、不意に襲って打ち負かす。それで、自分こそ偉大な王だとうぬぼれ、君主の中の君主に戦いを挑む。だが、そうすることによって、自分の破滅の運命を決定的なものにするのだ。人間の力では打ち負かすことができなくても、神の御手によって、彼は打ち砕かれるからだ。 26それから、あなたは先の幻で、礼拝をする権利が回復されるまで二千三百日かかるということを聞いた。この数字は、そのとおりのことを意味している。だが、これらのことが起こるのはまだ遠い将来のことなので、だれにも話してはならない。」
2本の角を持つ雄山羊はメディア・ペルシャ、その次に現れる雄やぎはアレクサンダーひきいるギリシャ。彼の死後4人の王が国を治めます。その後に、人を欺く天才で反キリストを予表する人物が現れます。アンティオコス四世・エピファネスです。彼は、エルサレムの城壁を壊し、8万人のユダヤ人を殺し、4万人を捕囚とし、4万人の女・子どもを奴隷として売り飛ばしたといいます。そして、聖なる神殿にギリシャの多神教の「ゼウス神」の偶像を置いて、礼拝するように強要します。このことは預言され、その後歴史は事実として預言が成就されたことを示しています。
そして、ダニエルを悩ませたのは19節にある「あなたが見たことは、歴史の終わりに起こる出来事にかかわるからだ。」であり、エピファネスのような存在が世の終わりに再び現れることが語られています。
黙示録13章には、獣が登場し、口を開いて神を冒涜し、神の幕屋、天にする者たちを冒涜した、とあります。ダニエルについては、自分が見た幻が、これから起こることを現し、さらに世の終わりに起こることにも関連するなど、想像もできない世界です。
しかし今、世の終わりにむかいつつある時代に私たちが生かされていることを考えると、自分たちの役割を考えさせられます。
本日で、noteの更新が1年間を迎えました。1年365日毎日聖書を2章ずつ読んで、そこから受け止めたことを書き続けてきました。それに合う写真やイラストも活用させていただきました。1日1日の取組を先導してくださった教会の兄弟、読んでいただいた皆様、そして導いてくださった神様に心から感謝したいと思います。ありがとうございます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?