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あと四十日すれば、:聖書をめぐる旅

7/26(火)
 三日三晩を過ごした大魚の腹の中から救われたヨナは、ニネベの町を歩きまわり、神様の言葉を伝えます。それは、滅びの警告です。
 

ヨナ書3章

3ヨナは主の命令どおり、直ちにニネベに行った。ニネベは非常に大きな都で、一回りするのに三日かかった。 4ヨナはまず都に入り、一日分の距離を歩きながら叫び、そして言った。
「あと四十日すれば、ニネベの都は滅びる。」
7王と大臣たちの名によって布告を出し、ニネベに断食を命じた。
「人も家畜も、牛、羊に至るまで、何一つ食物を口にしてはならない。食べることも、水を飲むことも禁ずる。 8人も家畜も粗布をまとい、ひたすら神に祈願せよ。おのおの悪の道を離れ、その手から不法を捨てよ。 9そうすれば神が思い直されて激しい怒りを静め、我々は滅びを免れるかもしれない。」
10神は彼らの業、彼らが悪の道を離れたことを御覧になり、思い直され、宣告した災いをくだすのをやめられた。


ヨナ書4章

1ヨナにとって、このことは大いに不満であり、彼は怒った。
6すると、主なる神は彼の苦痛を救うため、とうごまの木に命じて芽を出させられた。とうごまの木は伸びてヨナよりも丈が高くなり、頭の上に陰をつくったので、ヨナの不満は消え、このとうごまの木を大いに喜んだ。
8日が昇ると、神は今度は焼けつくような東風に吹きつけるよう命じられた。太陽もヨナの頭上に照りつけたので、ヨナはぐったりとなり、死ぬことを願って言った。
「生きているよりも、死ぬ方がましです。」
10すると、主はこう言われた。
「お前は、自分で労することも育てることもなく、一夜にして生じ、一夜にして滅びたこのとうごまの木さえ惜しんでいる。 11それならば、どうしてわたしが、この大いなる都ニネベを惜しまずにいられるだろうか。そこには、十二万人以上の右も左もわきまえぬ人間と、無数の家畜がいるのだから。」


「あと四十日すれば、ニネベの都は滅びる。」
 私がヨナ書を読んで気持ちいいと感じたことは、ヨナが神様の命令のとおりに、ニネベの町を歩き回り、神様の言葉を伝えたこと。そして、民も王もその警告を受け入れて、断食して神様に立ち返った姿です。他の預言書で、ユダやイスラエルの人々に預言者が語っても、ほぼ聞く耳を持たなかったのに対して、アッシリアのニネベの民は従順です。この従順さのゆえに、神様は当初の滅びの予定を変更されます。

 また、とうごまを失ったヨナが悲しんだように、12万の人間が滅びることを神様は望んでいません。ここには所有権が関係すると思いました。たまたま自分の目の前に植えられ育ったとうごまさえ、ヨナは自分のもののように大切にしています。人間を創造された神様は、12万の人々の創造主であり、人間の所有者です。神様が望むのは、人間の滅びではなく、悔い改め、方向転換です。エデンの園での関係に立ち返ることだと思わされました。


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