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I beg your pardon

 日常生活に手助けが必要な人が何度も何度も頭を下げてお礼を言っていると、だんだん辛くなってくるという話が、時々流れてくるのです。こういう話を読むと、出産のために帰省していたころをよく思い出します。
 実家は車がないとコンビニにも行けないくらいの田舎なのに、私は筋金入りのペーパードライバーで怖くて運転できず、ちょっと買い物するにも両親に頼む必要がありました。実家だし、頼めば快く運転してくれるんだけど、半人前というか、自分が不完全になった気持ちになっていったのです。
 例えば、毎週の産科検診に車で30分かけて連れていってもらっていました。それから、趣味に使う画材(主にねり消し)が足りなくなると、病院から少しはなれたショッピングセンターに寄ってもらっていました。自分の趣味の買い物に人を使うのって、やっぱりちょっと申し訳ない気持ちになるのです。これを繰り返しているうちに、だんだん、なんともいえない不全感が出てきました。

 私は産前産後だけだったけれど、ずっと手助けが必要だとしたら、やっぱり何かが削れていくよなぁと、思い出すのです。

(子供の反抗期とかもこういう心理がありそう)
(いや、私の場合は、家事とか、もうちょっとやることやっていれば、変な後ろめたさを抱かなかったのかもしれないけどさ)
(買い物については通販で済ますことを覚えました)
(記事にしてみると、「やってもらっているのに文句を言うなんて!」って怒る人が脳裏にちらついて、その点からも、大変だなぁと思いました)


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