久々の3連勝

こんにちは。お久しぶりです。

前回の記事で、「このnote=日記は自分の生きた証でもあるし、この先も続けていきたいよ!」というような事をポエミーな文章で書いてしまったのだが、そこから困ったことに全くネタが浮かばず、結局2ヶ月近く経ってしまった。

世相が難しいというのも大きい。何を書くべきなのか、どうしても考えざるを得ない。沈黙は手堅い選択肢である。本当ならば一人旅に行きたい気分だ。【ヒロシヤマモトのまったりお散歩旅】〜絶品一人焼肉編〜 いつか旅行が許される時が来たら、こんな記事を書いてみたいものだ。

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さて! 色々考えてしまう今日この頃ではあるが、久々に将棋の調子が良いかも知れない。
たった3連勝で記事にしてしまう自分が本当に悲しいが、相当久しぶりだなという事実に気付いてしまったので仕方ない。
調べてみると、去年の9月から11月にかけて⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎⚫︎⚪︎⚪︎⚪︎ という時期があり、それ以来のようだ。
問題は、この先3連勝くらいは当たり前。という状態に出来るかどうかである。
そのためには、自分の中の感覚を少しづつアップグレードする事が必要な気がする。

これは皆さまにも共感して頂けると思うのだが、僕はいまだに、何連敗もして調子が悪い時は、一つの勝ちどころか、"勝ちそう"という優勢くらいの段階で浮き足立ってしまう。「な〜んだやっぱり俺強いんじゃん。」「こういう捌きが出来るのが三間飛車の良いところだよなぁ。」などと心の中で呟いてしまい、そうこうしているうちに「あれ、意外と相手陣しっかりしてるな。」「え、相手の攻めこんなにうるさいの?」と段々背筋が寒くなり顔が熱くなってきて、「…負けじゃん。」と悟る頃には、走馬灯のように優勢だと思っていた時の心の呟きが頭の中を駆け巡るのである。うう…恥ずかしいよう。

十何年も将棋をやってきて、辛うじて成長したなと思うのは、こういう風に浮き足立ったり感情が揺らいでしまう事は本能として仕方ないと受け止めた上で、何回も自分に"平常心"を言い聞かせる、自分に鞭を打つ作業をコツコツやるようになった事である。これは意外と労力が必要で、公式戦であったり、重要性が高い将棋になればなるほど丁寧にこの作業をする。反対に練習対局などではこういう事を怠りがちである。プロの言う、"本気"かそうでないかという違いは、盤上の準備だけでなくこういう精神的な面でも大きな差異が出ると思う。

ただし、これは本当に根気のいる作業なので、出来れば、そもそも気持ち良く捌けても、少しの優勢になっても浮かれない方が良いのである。

ここで冒頭の、"自分の中の感覚を少しずつアップグレードする"というところに行き着く。

具体的に言えば、「ちょっと模様いいくらいはいつもの事。」「気持ちよく捌けるのは元々そういう戦法だから自然な事。」「形勢もハッキリ良さそうだけど、別にいつもの事だしここからも難しい変化がたくさんあるから気を引き締めていく。」という風な具合に対局中の心の中の呟きを変えていって、さらには勝利を収めた後も、「まあ勝つ事自体は普通の事。内容は難しくスレスレだったからしっかり反省して次に備えよう。」「本譜とは違う線だけどこの局面になったら方針が難しいな。新しい課題局面として研究しよう。」という感じで、文にすると小憎たらしいくらいの、自信と建設性に満ち溢れた思考を身につけていくという事だ。

…これが本当に難しい。。
藤井聡太さんのインタビューを聞いていると、どれだけ勝っても謙虚に棋力向上を目指されていて、それでいて恐らく、勝つ事自体は簡単ではなくとも、普通の事と思っていそうなので、本当に理想の姿だなと思う。

最近の自分はまだ、勝ちそうになると「ぐふふ やったー勝ちそうだ。帰り何買って帰ろっかなぁ。」などと考えてしまうので、まったくダメダメである。

自分に自信を持ちつつ、的確に鞭を入れていきたいものだ。


山本博志


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