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第一次伐採 さらば大木たち

森を作りたくて、
主の浪人中の長男が植えに植えまくった木々。

30年近く放置されて、立派に森化していた。

そして荒地に生える草は、
胸の丈まで伸び、
イノシシがトンネル状の獣道を縦横無尽に張り巡らせ、謂わゆる潜み場だらけの状態になっていた。

それはまるで、近所の農家さんに喧嘩を売っているようなものだった。

農家さんは、田畑の周りを頑丈な金属網で囲い、害獣イノシシへの防戦体制をしっかり整えていた。

そしてコロナまっただ中の田植の季節、たまたま家に風を通しに来ていた私が、お隣の田んぼの持ち主からクレームを頂戴した。

森化した木々のなかでも、とりわけ伸び伸びと育っていたセンダンの巨木が、午後の日差しを遮り、稲の成長に悪影響与えているので、何とかしてほしいということだった。

持ち主にお伝えしておきますとお答えし、遠くに住む家主に伝えた。

実は、母屋の周りにも植樹したものや、こぼれ種から育ったものを含めて、高く伸びすぎた木が何本かあった。

こぼれ種で育った楠なんぞは、2階の屋根に枝が接触して何枚も瓦を落としていたし、春先に甘い香りの大きな花を咲かせるタイサンボクは、玄関脇の壁ぎりぎりで巨木化し、第二の破壊者になるのは時間の問題だった。

家主からの返信は、当然ながらOK。

一任されて地元の造園業社に見積もりをお願いしたら、90万円ときた。

別に私のお金じゃないけど、さすがに慌てた。

伐採後の木の処理にお金がかかるらしい。

2社目は、近所の業者で自社の処理場(山)があるらしく、半額の40万円ほどで済んだ。

当然2社目にお願いし、二日ほどで、センダン、楠、タイサンボクを含めて気になる大木をいくつか伐採してもらった。

結果、50万円ほど請求が来たが、稲の発育不良、母屋の破壊は回避出来た。

ここで得た教訓は、木は安直に植えてはならぬと言う事…

かくして、第一次伐採は終わった。

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