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ハイジの干し草のベッドを想った話

田舎では、近所の方から採れたての野菜をもらうことがあります。
ありがたいですね。

でもね。
一般家庭には程よい量、ってものがあるじゃないですか。

45リットルのゴミ袋にいっぱいつまった水菜。
45リットルのゴミ袋いっぱいにつまった小松菜。

こんな量でもらうと、結構タイヘンでした。
もちろん、ありがたく食べましたし、周りにも配りました。
水菜ってわりと傷みやすい野菜なので、45リットルの消費はさすがにうちだけでは厳しかったのです。

一番すごかったのは、軽トラの荷台半分のほうれん草です。
大きゅうなりすぎて出荷できんのんじゃー。畑から2畝取って来たー。
あんたぁ配れる人が周りにようけおろうが?(たくさんいるでしょう?)と、どんどん積み上げられてしまったほうれん草。
さすがに半分おろしたところで止めてくれましたが、スーパーの売場にもこんな量があるのは見たことありません。

「こ、これは……もしかしたら、あの、あこがれの、ハイジの干し草のベッドが、ほうれん草で再現できるのでは?」
と一瞬思いました。
いや、でも、多分寝てたらシーツが緑色になりますよね。
で、ほうれん草の水分が身体に伝ってきて、きっと寒い。
ベッドは諦めました。

うちだけで食べきるのは到底無理なので、近所の家のインターホンを押しまくったり、知り合いにメールしまくったりしました。
「入れ物持参で取りに来てね!」と添えるのも忘れずに。
皆さん喜んで持って帰ってくれました。
配る人は確かに周りにようけおるけどなあ。
配るんも、楽じゃないよ?

残った大量のほうれん草を、45リットルゴミ袋に入れて幼稚園に持っていって先生に押し付けたり、残りはとにかくうちでひたすら茹でたり炒めたり冷凍したりしたような。

ほうれん草、おいしかったです。
でも、できれば程よい量でいただきたい。
一般家庭に合わせた量でいただきたい。
贅沢だとは重々承知ですが。



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