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ハコベモリモリ

春の七草のひとつ、ハコベ。
七草粥に入れるあれだ。
ウサギも大好きな野草である。

七草粥に入れるくらいだから、もちろんハコベは食べることができる野草だ。

次男くんが保育所に通っていた頃、遊び時間にひとり黙々と園庭のハコベを食べていたらしい。
お友達に「何しとるん?草食べたらダメよ」と言われても、
「これ食べれるんで!」
と主張していたと本人から聞いて青ざめた。
生食かー。
いろいろくっついてそうだなー。
まあ、生物学的に免疫がついて丈夫になるかー。

その後、小学校でも教室に行かずに図書室や校庭で過ごすときに、教頭先生においしいハコベの見分け方なぞ伝授していたらしい。
教頭先生、すみません。
次男くんと一緒にハコベを食べてくださったそうですね?
お腹こわされてなかったらいいのですが。

で、そのハコベが、わが家の極狭畑にモリモリと茂っている。
本来の住人である筈の、エンドウやら春菊やらを埋め尽くすほどの勢いである。

ハコベだらけの畑。サボってたらいつの間にかこんなに。

1年前に卒業した小学校までウサギに持っていくのも手間だしなぁ。
ウサギ飼おうかな。
ここに放してやったら喜ぶだろうな。
いや待て、エンドウも一緒に食われる。
だいたい、草のためにそこまでする必要はない。
引っこ抜くか。

待てよ。
畑にモリモリ茂っているということは、つまり、このハコベは野菜だ。

野菜!

ボウルいっぱいに摘んでも、畑はまだまだハコベだらけである。
そっちがその気なら、こっちだってやることやっちゃうよ?

ハコベのおひたしアジの塩焼き添え。

おひたしにしてやった。
ハコベ自体は、クセのないとても食べやすい野草だ。
冷蔵庫にしなびかけた春菊が少し残っていたので、一緒に混ぜた。
うん。いいアクセントになった。

ハコベのおひたしを食卓に見つけた次男くんは大喜びでモリモリ食べていた。
なんせ生で食ってた子である。
そりゃ、おひたしはパクパクだ。

長男くんや夫も素直に食べていたので、本日、わが家ではハコベははれて野菜としての地位を確立したことになる。
しばらく野菜に困らない生活となりそうだ。ふふふ。


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