レッスン徒然記Vol.2

初心者の方へのレッスンでは、市販の曲を使って楽曲の説明をよくします。
コード進行、メロディー、アレンジ、楽器、構成など、学べることがたくさんあるからです。

レッスンでは、楽曲の説明もしますが、実際に各楽器の音もDAWに入力してもらいます。
僕がまず、お手本を示して、実際に生徒さんにもやってもらいます。

説明するだけでは駄目で、どうしても自分で手を動かして音を聞き、
打ち込む、こういう事で徐々にDTMは上達していきます。

題材にする曲は、僕のほうで決めているのですが、しばしばこれに対して拒否反応を示す方がいらっしゃいます。

「自分が嫌いな曲、もしくは興味ない曲は、やりたくない」

ということになるのでしょうが、はっきり言って、練習曲のえり好みしている時点で、本当に、音楽好きでDTMをやりたいのかな?と疑問に思ってしまいます。

きっと、その題材曲が生徒さんにとっては魅力的ではなかったのでしょう。

もちろん、せっかくなら自分が好きな曲を題材にしたいという気持ちはわかります。

そこで、どういう曲を題材にしたいのか、と聞くと、これがまあ、
複雑で作るのはそうとう難易度が高いものばかり、あげてきます。

はっきり言いますが、ここ最近の曲は、ひと昔前に比べて
理論的にも演奏的にも、難易度が高く複雑な曲がとても増えています。

将来的に目指す分にはいいのですが、初心者が、いきなり参考にできるようなレベルではないものが多いと思います。

これはテレビゲームと同じです。
RPGでいきなり、ラスボスとは戦えませんよね。

コツコツと経験値をためてレベルアップをして
いろんなスキル、魔法を覚えて、初めてボスと立ち向かうことができます。

DTMもそれと同じなんです。

理論など勉強して、楽器を弾けるよう練習して、スキルをあげて

何曲もコピーしたり、オリジナル曲を作ったりして、経験値をためないと、
ヒゲダンみたいな曲は作れません。

どうも、ここが理解できていない方が多く、最初から、かなり高みを目指そうとしてきます。

僕は、題材にする曲に関しては、わりとシンプルな構成やアレンジ、メロディのものを選んでいるつもりです。はっきり言ってやさしい部類の曲です。

そんなやさしい曲でも、
「じゃあ、まずは、メロディをコピーしてみてください」と言っても
案の定、全然できません。
そこで、初めてDTMの難しさを改めて実感しているのだと思います。

そこで、素直に、簡単な曲からやっていこうと思ってくれる方もいらっしゃいます。

ただ僕はそもそも、音楽のえり好みをしないでほしいなって、思います。

難しい曲、複雑な曲を作るのが偉いわけでもないです。

シンプルだろうと、簡単でやさしい曲だろうと、ヒット曲はたくさんありますし、そこには作り手の、アイデア、発想、オリジナリティが必ずあります。そこを否定せず、どんな音楽でも、興味もって聞いてもらいたいなと思います。


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