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安全な速度と車間距離 その3

今回は「ブレーキのかけ方」などについて語ります。ブレーキのかけ方など、技術的なことは道路交通法で定められているわけではありませんが、効果的なブレーキのかけ方はあります。

ポンピングブレーキ

① 最初はブレーキペダルをできるだけ軽く踏みましょう。それから必要な強さまで徐々に踏み込んでいきます。

② ブレーキペダルは数回に分けて踏みましょう(ポンピングブレーキ)。道路がすべりやすい状態のときには特に効果的です。また、ブレーキ灯が点滅し、後続車への合図となって追突事故防止に役立ちます。


このように、教習所の教本には記載があります。なんとなく「雪道はポンピングブレーキを使う」なんて覚えている方もいるかと思いますが、道路状況に関わらず、常時ポンピングブレーキを使用したほうが安全です。
の後半部分の”ブレーキ灯が後続車への合図になる”というのが、安全の理由の一つです。ブレーキ灯による合図は、当たり前に思えますが、実はものすごく大事なことです。

自動車同士の事故形態で最も多いのが、およそ4割を占める追突事故です。次に多いのが出合い頭事故で、およそ3割弱。あとは、右左折時の事故が1割で、残りが正面衝突など、その他もろもろという割合です。”交通事故と言えばコレ”的な正面衝突事故は全体の1割にも満たないんです。(ただし、重大事故になる割合は高い)

ブレーキ+ミラー

そんな事故の確率としては高い追突を防ぐためには、ブレーキ灯を上手く使って後続車に注意を促すとともに、バックミラーで後続車の動きを確認することが大事です。ぜひ、実践してみてください。ちなみに、教習所指導員やタクシー運転手、トラックドライバーなどの職業ドライバーとペーパードライバー、初心者ドライバーとの違いの一つに、バックミラーの目視回数があります。(運転に対する余裕の違いでもあります)
ブレーキ時の後方確認は、積雪路面や凍結路面などでは、特に注意が必要です。

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曲がりながらのブレーキはNG!

意外と一般のドライバーにも多いのですが、曲がりながら(ハンドル操作しながら)ブレーキを踏むのは、あまりお勧めしません。
車の三原則である「走る」「曲がる」「止まる」を支えているのはタイヤです。(もちろん、他にもいろんな部品がありますが)
タイヤと地面との設置面を変化させて「走る」「曲がる」「止まる」をコントロールしています。(「よくわかんない」という方は、次の段落までスルーしていただいて大丈夫です。)

速く走る → なるべく設置面積を減らす。
曲がる  → 外側に設置面を拡げる。
止まる  → 設置面積を最大にする。

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こんなイメージです。

タイヤに対して、それぞれ「曲がれ」「止まれ」と命令すれば、全力でリクエストに応えてくれますが、「曲がれ」と「止まれ」を同時にタイヤに命令すると、どっちの命令にも中途半端にしか応えられなくなります。
タイヤは、止まる(減速する)ために設置面を大きくしたくても、曲がるために外側に設置面を変形させなければならず、結局、十分な減速も適切なコーナーリングもできません。
カーブで大回りしたりスリップしたりするのは、この同時操作が原因です

カーブでは曲がる前に十分な減速を

カーブや右左折時の上手なブレーキのかけ方は、ハンドルを操作する前に確実に減速することです。ブレーキを踏みながら曲がらないことを意識するだけでも、運転のレベルが一つ上がると思います。
このことは、ポンピングブレーキと同様に、積雪路面や凍結路面においては最重要ポイントの一つです。まぁ、雪国のドライバーなら「曲がりながらブレーキをしない」なんて常識だと思います。

上手なブレーキのかけ方は、事故を回避するうえでも重要です。ぜひ、身に着けてください。上手なブレーキの練習は下記リンクよりお願いします。

それでは Have a nice drive !!


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