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安全の確認と合図

今回は教習項目9「安全の確認と合図・警音器の使用」の中から、主に正しいウィンカーの出し方についてお話します。

アクションの前に

運転中に、何らかの行動(右左折や車線変更など)を起こす場合は、周囲の状況の確認が欠かせません。そして、確認だけではなく「行動します」という意思の表示も必要です。さらに、自分の意思表示がちゃんと伝わっているかの再確認もしましょう。これらの段階を経て、はじめて安全に行動が起こせます。つまり、

安全確認 → 合図 → 再確認 → 行動

上記の順番で行動するのが、安全運転の基本です。
ですが、大半のドライバーは再確認が抜けている印象です。危険な運転をするせっかちドライバーにいたっては、もう行動の順番がメチャクチャ
「合図→行動しながら確認」のような感じです。例えば、全然周りを見ないで急に車線変更してくるような車のドライバーです。こういう人たちは、行動にゆとりがありません。「思い立ったら吉日」的な運転とでもいうのでしょうか。こんなドライバーは周囲にも危険を及ぼすので、できれば絶滅していただきたいものです。
運転においては「思い立ったら吉日」ではなく「急いては事を仕損じる」的行動がマストです。

曲がる30m手前から、3秒間出してから

ちなみに、運転中に「行動します」という意思表示はウィンカーを使って行うことが多いですよね。正しいウィンカーの出し方(タイミング)は

・曲がろうとする交差点の30m手前の地点に達したとき
・進路を変えようとするときの3秒前
(3秒間ウィンカー出してから進路変更する)


と、道路交通法にあります。30m手前って、結構早めに出さなきゃいけないんですね。30mの目安はいろいろありますが、下記のように普通車だと6台分くらい、路線バスだと2台分以上です。

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なんでウィンカーを出すの?

っていう質問をしたら、10人中10人が「意思表示のため」と答えると思います。まぁ、その通りですよね。前述のとおり、安全運転をするには正しく周囲に自分の意思を伝える必要があります。さて、みなさんはちゃんと「意思表示」できていますか?

・交差点を曲がるとき、曲がる直前でウィンカーを出す
・右折レーンで信号待ちの時、ウィンカーを出さない
・車線変更時のウィンカーは一瞬(1点滅くらい)


上記のような車って、よく見かけますよね。多分、こういうドライバーにも「なんでウィンカーを出すの?」と聞けば「意思表示のため」と答えるでしょう。・・・って、そんなウィンカーの出し方じゃ、全っ然、意思は伝わらないわー!なんて思います。

じゃあ、なんで直前ウィンカーになっているかといえば、ウィンカーを出す行動理由が形骸化して、もはや儀式的に行動しているからだと思います。いつの間にか「意思表示のために」よりも、「曲がるときは出さなきゃいけないから」というシンプルな思考になって、「伝わるかどうか」より「出すか出さないか」のほうが大事になります。なので、曲がる直前だろうが30m前だろうが「出せばOK」になっちゃうからでしょうね。

もう一つは、別に捕まらない(違反にならない)からです。本来なら「合図不履行」「合図制限違反」などに該当するのですが、違反車両が多すぎてなかなか取り締まれないんでしょうね。これは、横断歩道の歩行者優先のときのように、大々的なキャンペーンをしいて取り締まりを強化しない限り無くならない問題だと思います。

ウィンカーを出さない県ワースト1位は・・・

山形のウィンカーマナーが悪いドライバーには立腹してしまいますが、西日本では、直前ウィンカーどころか、ウィンカーを出さないドライバーもいるらしいです。
2016年のJAFによる「交通マナーに関するアンケート調査」の
・ウィンカーを出さずに車線変更や右左折するクルマをよく見る の項目は

ワースト1位 岡山県 53.2% 
    2位 香川県 51.0%
    3位 沖縄県 46.2%
    4位 鳥取県 40.3%
    5位 徳島県 39.6%
      全国平均  29.4%
      山形県   23.2%   
となっております。ウィンカーを出すだけマシ・・・なんでしょうか!? 

ちなみに、横断歩道のときの栃木県のように、ワースト1位の岡山県でも自虐CMが作成されています。


実際の交通の流れの中では、どのくらいのタイミングでウィンカーを出したらいいかなどは、ぜひ「やまがたドライブチェック」で一緒に練習しましょう。

それでは Have a nice drive !!


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