3才児に「知ってる」って言われた件

「えいちゃん、今日クッキングだよ！」

何日も前から「あと何回寝たらクッキング？」って聞かれてたから、保育園のイベントすっごい楽しみにしてるんだと思って、朝起きてきた息子に

「えいちゃん、今日クッキングだよ！」って言ったら「知ってるよ」ってローテンションで軽くいなされた。

その時はショックで、え…かわいくねぇみたいに思ってた。しかも楽しみじゃねぇのかよ。

後から歯磨きしながら考えてみたら少し違って見えてきた。

彼は本当に「知ってた」んだと思う。
もっと小さい時は当日の朝に言われないとイベントごとは忘れてたし、曜日感覚もなかったから。

でも今回はおぼえてた。
昨日も言ってたから。
あと1回寝たらクッキングだな、よし。そう思ってたに違いない。

だから彼はほんとに知ってたんだ。
そのまま言葉にした。

ちょっと前までは「おはよう」も言えなかった。
彼の中での「おはよう」はほんとに朝起きた瞬間を指すらしく、自分より後に起きた人に「おはよう」とは言わない。

「朝のあいさつなのになんでお昼まで寝てた人におはようなんだろう」そんな風に思ってたに違いない。

でも今はみんなに「おはよう」が言える。
これはすごく嬉しいことでちょっとかなしいこと。

彼は自分の思った通りではなく、社会的に正解っぽい方に自分を合わせてる。

3歳も10ヶ月目になればかなり色んなことがわかる。

今の仮面ライダーはギーツではなくガッチャードだとか朝ごはんは冷たいものが多くて夜ごはんはあったかいものが多いだとか。

彼の成長は親として「天才だな」って思うくらいには嬉しくてたまらない。
でも、でも、私は知ってる。
自分がそうだったから。

周りの大人が喜ぶことをやるようになって、いい子になれば褒めてもらえる。それは私にとって幸せではなかった。

彼にはもっとわがままに生きてほしい。
いい子になんてならなくていい。
野菜なんて食べなくていいしぬり絵はノートからはみ出たっていい。

はぁ、、。

こんなこと書いてるけど私は不満があるわけじゃない。すごく毎日幸せ。
この毎日が彼の幸せにつながってるといいな。