キャバクラのボーイを辞めて分かった5つの大切な事

皆さん初めまして。
早速ですが、皆さん「キャバクラのボーイ」と言う仕事をご存知でしょうか?
テレビで、雑誌で、はたまたゲームやネットなどでその存在を知っている方は多いのでは無いでしょうか。
そして、その「キャバクラのボーイ」と言う職業の実態をよく知らない方が多数居るのも事実です。

まず、皆さんはどのようなイメージをお持ちでしょうか。
・華やか
・怖い
・昼夜逆転がしんどそう
・給料が良さそう
これらの事をよく耳にします。
そしてこれらのイメージは半分正解であり、半分が間違いになります。

一つ一つ説明していきましょう。
華やか、と言う事についてですが、このイメージを持っている方はお店の内装や着飾った女性のイメージが強く見たままの感想を持っている方が殆どです。
実際、内装や女性のドレス等はとてもお金がかけられており、長年勤めた私の目にも華やかに映ります。ですので、これに関しては正解とも言えます。
では何が間違いなのか?それは見た目では分からない中身の部分です。
正直に言います。全く華やかではありません。
むしろ黒々として負のオーラを纏っているような物です。
何故かと言いますと、多くのキャバクラの女性は男性スタッフ、つまりボーイを見下している場合があります。もちろん、全てそうではありませんが、多数がそうだと言っても過言ではありません。
買い物に行ってこい。目の前にある携帯を取れ。邪魔だから前を通るな。
こんなのは日常茶飯事であり当たり前です。
すぐに慣れはしますが、よく考えると同じ職場でそんな事は普通は言いはしません。こう言った部分が華やかと言うイメージの間違いなのです。

次に行きましょう。「怖い」と言うイメージですね。
恐らく、これは暴力団との繋がり等から持たれるイメージなのではないかと思います。
それ以外にも業界を知っている方は上記の黒い部分等をさして言っている方も多いですね。
実際にそう言うお店はあります。やはり昔からの繋がりでしょうか。切っても切れない、と言うのはよく耳にしていました。
また、街中を歩いていると警察の方がガサ入れをしている場面をたまに見かけませんか?そう言う場合は半分以上の確率で違法営業であると見て間違いでは無いでしょう。そして違法営業をするお店には暴力団のバックがある、と言っても良いでしょう。
ですのでこちらから見た「怖い」と言うイメージは正解です。
反対に、暴力団が関わってないお店もあります。それは大手のグループ経営でのお店です。こちらは規模が大きいだけに暴力団のバック無しでも営業を続けられる資金が備わっている事が多いです。そして、警察に入られると全店営業停止など、甚大な被害が出ることから違法営業はしていないお店が多いです。
大きく分けて、「個人営業店」「グループ営業店」と分けれます。ですので前者ではそのイメージが正解とも言えますし、後者では間違いとも言えます。
もちろん、全てがそうであるとは限りませんのでご注意ください。

3つ目です。「昼夜逆転がしんどそう」
これは一番言われるかもしれませんね。
そして普通にしんどいです。やはり人間太陽を浴びない生活と言うのはあまりよくないのでしょうね。身体もよく壊すようになりました。
特に初めて1~3年程は生活リズムがコロコロ変わったりと安定しない人が多いと思います。ですのでこれも正解です、
しかし、それ以上に長く勤めているとこれが当たり前になってきます。むしろ太陽を浴びるとしんどい。お昼は寝るべき。と言う身体になってきます。これが間違い、と言うよりイメージの違いになってきます。実際に私もそうなりました。

最後です。「給料が良さそう」
もちろんこれも正解と間違いの側面があります。
一般的に見ると多いのでしょう。私が20歳の時に手取りで25万程はありました。同年代の一般的な職業の方よりも多く、たくさん貰ってるな。と言う実感もありました。
でもそれは表面上であり、よくよく考えると少ないと感じるようになりました。
何故かと言いますと、拘束時間が異常に長いからです。私はグループ店と個人店でのボーイの経験がありますが、日曜日以外に休みは無く、夕方5時頃から翌日の朝方まで仕事をしていました。これに会議等が重なるとお昼頃から翌日の朝方までになります。残業手当てなど在るわけも無いので、時給換算すると500円近い時もありました。身体を壊しながらこの給料か....と嘆いていて、給料がそこまで良くないと感じました。

どうでしょうか??以上の店がイメージの相違です。知っている事とは違う事もあったでしょうし、想像通りと言う方もいらっしゃると思います。
これが私が数年勤めて感じたキャバクラのボーイとしての実態です。

前置きが長くなりましたが、本題に入らせて頂きます。
「辞めて得られた大切な事」です。
数年勤めたキャバクラのボーイを辞めて、私はお昼の一般的な職業に転職しました。
給料はガクッと下がりましたし、怒られる事もよくあります。ですが、私は辞めたことで大切な事を得て、そして気付くことができました。

まずは、「健康」です。

当たり前の様に感じますよね。ですが、「健康」と言うのがいかに大切かに私は一番最初に気付きました。
それは、辞めて転職してから一週間程経ったときの事でした。仕事に行くために朝7時頃に起きたのですが、眠い...と言う感情が無く、起きてすぐに起き上がれたのです。それまでの私は、二度寝は当たり前。起きても布団の中から出られない。と言うのが当たり前だったのです。
そして準備をして会社に向かう途中の朝日がとても気持ちが良かったのです。あれだけ苦手だった太陽がこれだけ気持ちが良いとは思いもしませんでした。
身体の不調も無くなり、現在は毎日起きてから家事をする事も可能になりました。

そしてその「健康」から流れが続き、「出会い」の大切さにも気付くことができたのです。

朝会社に向かっている時、終わって帰宅をしている時、よく家の近くでランニングしている方に挨拶をされるのですが、お昼に生活をするようになって笑顔で挨拶を返す様になりました。
無意識の事ですが、やはり相手方も気づくのでしょう。よくすれ違っていた方は、「兄ちゃん最近元気になったな!」と声をかけてくれました。
いつも仕事が終わり朝方帰っていた頃は、眠く疲れもあり、無愛想に返事をしていたのでしょう、
今では、それ以外の方とも軽い会話をするようになりました。
出会いって良いなと思いましたし、健康になるだけでこんな変化もあるのか。と驚いたのを今でも覚えています。

そして、先程申しましたが、転職してから給料がガクッとさがりました。それにより「お金の大切さ」に気付く事になりました。
やはり手取りが多いと、その分散々をしていました。帰るときに雨が降っていると、すぐにタクシーを捕まえたり、コンビニの弁当が主食になっていたり。下手をすると、一日で一万円程使っていた時もあったと思います。
もちろん貯金などもしていませんし、あればある分だけ。とボーナスを貰ってもすぐに使いきっていました。
ですが手取りが減ってからタクシーやコンビニの弁当がいかに高いか。を知りました。傘をさして帰ればお金はかかりませんし、スーパーで食材を買って自炊をすれば、かなりの節約です。
そうせざるを得なかった。と言う事もありますが、手取りが減らなければ気付かなかった事でもあります。

四つ目になります。「男性としての自覚」です。
キャバクラのボーイをしている時、正直な話、私はモテました。お店の子からですが、やはりキャストの女性は男性スタッフに目が行きがちになります。あまりイケメンでなくとも。ですので、言葉遣いが少々荒くても、仕事をそこそこにしていればそれだけでモテたのです。今現在はどうでしょう。全くモテません。言葉遣いが荒ければ、それだけの評価をされますし、仕事は出来て当たり前。それ以上に出来て一人前。といえ評価になります。
ここからスタートになるので、私は自分を見つめ直し、悪い部分を改善していきました。
そこから、「男性としての自覚」に気付きました。やはり男性は何事もスマートに的確にこなさないとな。と今も心に釘を刺しています。
世の中の女性はとても慎重かつ、男性をしっかり見ていますからね。それに見合うようにならなければいけません。

そして最後になります。私はこれが一番自分の心に残っています。
少しネガティブに聞こえますが
「自分が居なくても仕事は回る」 と言うことです。
キャバクラのボーイとしてお店を任されていたとき、私が休むとお店が回らないから休むな。と日々のように言われていました。それが私にとっては必要とされている。とも受け取れていましたし、当たり前と思っていました。
どれだけ身体を壊そうと、家族に不幸が起きようと、対処だけとって仕事をしていました。
今思うと、とても酷い行いです。
そして転職してから、初めて私が体調を崩したときです。半年ほど経って、やっと仕事も任せて貰えるようになった時に、風邪を引きました。
熱も結構出ていてしんどかったのですが、私は上司に病院に行ってから行きます。と伝えました。
今まではそれで当たり前でしたし、キャバクラの上司は何時にくる?とだけ確認してきました。
今回もそう言う風になると思ったのですが、転職先の上司は、来るなと言いました。
驚いたと同時に少し悲しさがありましたが、上司は続けてこう言いました。
「今、お前に倒れられては困る。お前の分はみんなで何とかするから、今日は休め。完全に治してから来てくれ。期待してるぞ。」と。
了解した旨を伝えて電話を切りましたが、私は涙が止まりませんでした。
本当に必要としてくれていると言うことはこう言うことだと私は思います。

これは今、俗に言うブラック企業に勤められている方や、アルバイトの方でも休めない。と言う方にお伝えしたいのですが、
「無理なときは休んでも大丈夫」
と言うことです。もちろん休んだら仕事が...等気になることは分かります。
人によっては、休むことを拒否してくる方もいらっしゃるでしょう。
しかし、不調の身体で100%の仕事ができますか?答えはNOです。むしろ周りの人にも悪い影響を与えるでしょうし、客商売の方はお客様の信用も失いかねません。
ポジティブな意味で仕事を休んでみてはいかがでしょうか?

何より、あれだけ居ないと店が回らないと言っていた、キャバクラは私が辞めたあとすぐに代わりの者が回し始めていました。そう言う物なのです。

長々と書きましたが、私が得られた大切な五つの事。
それは...
「健康」
「出会い」
「お金の大切さ」
「男性としての自覚」
そして
「自分が居なくても仕事は回る」
と言うことです。

現在夜職として働いてる方はもちろん。転職をしてみようかと考えている方は参考にしてみてください。
自ずと何が大切なのか。がそれぞれ見えてくるはずです。
人によって差異はありますが、大切な物を忘れてしまわぬよう、自分をしっかり持って欲しいなと私は思います。

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