旧司法試験平成11年第2問民事訴訟法答案例
1 設問1について
本問において、乙は、甲の行為が損害の発生につながったと口頭弁論において陳述している。この主張は、「被害者」甲に損害発生につき「過失」があったという事実の主張といえる。
(1)では、裁判所は、過失相殺(民法722条2項)を適用する基礎となる事実についての主張はあるものの、過失相殺自体をなすよう裁判所に求める主張がない場合にも過失相殺をし、判決をすることができるか。
裁判所は、当事者が主張しない事実をもとに判決をすることはできない(弁論主義第1テーゼ)とされて