見出し画像

スビアのおはなし

オレンジ髪の黒服のおっかねぇ女の子。
あだ名はスビちゃん。

いつも描いているひらひら麦わら帽子のジェーンは
15年以上継続して描いている固定キャラクターです。

…が。
ジェーンだけではマンネリになるなと思って描いたのが
対極キャラ「スビア」でした。


初登場は2022年11月30日。
ダークキャラ、つまり闇から生まれた空気を
この時はちゃんと背負ってますね。


描いた当時、完全一発キャラ扱いだったので
名前は付いてなかったんですが
「深淵(アビス)」的な意味合いはこの時から入れていました。

このままの路線で描いてれば陰キャ一直線でしたし
ダークキャラ、闇病みキャラ好きの人の性癖に刺さったのか
この路線で支持されかけてました。

しかし、ある意味正統だった
闇路線から、早々にスビアはハズれていきます。

きっかけは30日夜、
スビアの絵を見た自分の子供が
「この子って敵とか、悪い子なの?」
と聞いてきたこと。

私はとっさに
「いや、いいヤツだよ」
と答えました。


続けてとっさにその場で考えて話した
「子供好きなんだけど、見た目怖いし悪声だから泣かれる」
これがでかい残念ポイントとして加算されました。

後日絵にしたら、闇キャラ好きな人から
ごっそり見限られちゃったのはいい思い出です。
ははは。

名前を「アビス」をひっくり返しただけの
「スビア」に決めた日が、12月1日。
以後、誕生日はこの日としています。

名前について。
綴りはSvia Habanera。
「スビア」は本名でなく、愛称です。
本当の名前は「スヴィア」
続く「ハバネラ」は、私が決めたのではなく
フォロワーさんのアイデアを採用しました。

ジェーンは「もうひとりの私」って実感が強いんですが
スビアは1年かけて、周りから育ててもらったところが
かなり大きいです。

キャラクターを固める時は
必ず文章で端的な初期設定を書いてから
スタートさせていってて

例に漏れずスビアもそうだったのですが
短期間でかなりの設定を
つどに上から書き直すことが多かったです。

序盤は、まだ深淵…闇部分を引きずってて
お仕事も「仕置人」でした。
ダークヒロインでした。
人智を超えた力を持ってるとか
悪い奴には心理的制裁を喰らわして
更生させるとか
初期設定ではそんなこと書いてました。

しかし、現在はこう。

フリーター(バイト先が魚屋)
東京都下6畳半、川近くの古いアパート暮らし

このおっかねぇ見た目で
ふっつうに庶民生活しているという。
仕置人は事実上廃業、人外系の力も捨てたようです。

これ、私がそのように仕向けたというよりは
2023年初夏あたりにスビア本人から
申し出があったという感じでした。

外見は直さなくていいから
闇人外としての扱いはもうやめてほしい。
自分はちゃんとこの世界で生きたいと。

なんか、そんな申し出が
私じゃなくてスビアから
はっきりあった気がします。

とくに
スビアの部屋が描けたとき
「お前こういうヤツだったんだな」と
こっちがへーってなっちゃった。

毎回必ず、部屋のどこかの
装いをガラッと変えてやがります。
黒や闇色が基調じゃないのばっかり。

姉のジェーンは雑で大雑把ですが
金のないなか、丁寧な暮らしを
自分なりに工夫して楽しんでる様子。

これ、私には全くなかった要素なので
個のキャラクターとして勝手に
成長した結果なんだと思う。

恋愛について。
最初は
「スビアに恋愛は無理」としていたんですが
「いや、できると思いますよ」って言われて
そうかなあ、と思いながら描いていたら

今はいっちょまえに好きな人ができて
8ヶ月かけて、ちょっといい感じになってた。
びっくりした…。

ここまで描いてきてようやく
闇堕ちルートを自力で回避しちゃってからは
まあズレていて不器用だけど
根はすごい真面目で、几帳面で、一生懸命な
本当にふつうの女の子なんだと気づきました。


ああもう大丈夫だ。
この子は外見通り、世界を呪ったり
誰かを陥れたりすることはないだろう。

序盤こそどうしようか
軌道修正にワタワタしてましたが
今はすっかり安心して
成長を見守るように描いてます。

おそらく同じことを思われて
現在のスビアのことを支持されている
みなさんも沢山いらっしゃいまして
すっごくうれしいです。

FA貰えてるのは本当に感慨深い。


2023年11月現在のスビアには
将来の夢があり、
目指しているものがあります。

…登場序盤に子供に泣かれてましたよね。

あれきっかけで
児童更生施設、つまり児童館の職員を
目指して資格取得の勉強してます。
読んでる本もみんな児童資格関係だったりする。

面接どうやるんだろうなという
いちまつの不安はさておいて

来月1日は、スビアは1歳の誕生日です。

そう。ここまで延々語っといて
じつはまだ本人、ようやくたっちが
できそうで出来ない歳なんです。

長女ジェーン(2007年生まれ)
次女自分の子(2015年生まれ)
末っ子スビア(2022年生まれ)の感覚なんで
親心としては甘やかして可愛がりたい気持ちを
ぐっとおさえながらも

スビちゃんには
広く世を見て歩いて行ってほしいし
よき理解者や友人をこれからも
新しく、沢山作って欲しい。

作者はそう願ってやみません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?