「不倫」の是非
どんなにコンプライアンスの壁が高く立ちはだかっても「著名人の不倫ラッシュ」は、いっこうにおさまる気配がありません。(※2016年1月のベッキー騒動以降、テレビの不倫報道は6倍に増えたという統計結果もあるらしい)
比較的新しい不倫疑惑案件のコメント欄を
ざっと眺めてみると…
「人として最低」
「奥さんが可哀相」
「やられた側の身になってみろ」
「不倫の結末に幸せはない」
「不倫肯定するのは総じてクズの匂いがする」
…ほか、激しい文言のバッシングの声が目立ちます。
単に「激しい」から目立つだけなのかもしれないし、そもそもネットニュースのコメント欄なんてえのは、擁護派よりも否定派のほうが嬉々として書き込む傾向が強いツールであり、すでにネット界では
半(なか)ば「常識」となりつつある
「炎上の主犯格は5人以下」
…という定説に沿えば、不倫を忌み嫌う精鋭の少数極右(※不倫否定派が「右」なのか「左」なのかはよくわかりませんがw)による“仕事”だという邪(よこしま)な推測も成り立たなくはありません。
いずれにせよ、こういうヒトたちは
「自分だけは絶対に不倫をしない!」
…と断言できるだけの、どういう根拠なのかは知る由(よし)もない、確信めいた自信があるのでしょう。
こうしたなか、漫才コンビ『キングコング』の西野亮廣さんが数年前、ちまたを騒がせる不倫バッシングの嵐に向け、以下のようなコメントを自身のブログで
発信しておりました。
「関係ないのに他人の不倫批判する馬鹿な糞ブス。
他人の家パトロール楽しいですか?」
「本当に理解できないのが、
自分とは何の関係もない他人の浮気や不倫に対して、
声を荒げて怒る人の心理だ」
「怒ってしまう人に、どんな被害があったのかな?」
至極、真っ当な意見ですよね?
不倫自体に関しては肯定も否定もしていませんが、
「赤の他人の色恋沙汰なんだから、
どっちが悪いかなんてジャッジを勝手に下さず、
放っといてあげましょうよ」
…という大人のスタンスを感じ取ることができます。
デジタル大辞泉によれば、「不倫」とは
「道徳にはずれること。
特に、男女関係で、人の道に背くこと」
…とありました。
現代社会の婚姻制度から鑑(かんが)みると
「不倫はやってはいけない行為=悪」
…であることに間違いはありません。が、
「やっちゃあいけないとわかってはいても、
ついついやってしまう不貞行為」
…であることも間違いはありません。どんなに清廉潔白な性格の(既婚)男女でも、たった数秒後に不倫のきっかけとなる出会いに遭遇する可能性は、コンマ数%とは言え、必ず持ちあわせているのですから…。
したがって、本来なら不倫とは
「してしまったからには最後、
陰でコソコソすべき」
…行為なのです。だから、不倫肯定派(=不倫経験者)のリアルな意見は基本、
表にはなかなか出てきません。
実際、風俗店やキャバクラでも妻や夫がいるヒトは少なからず実在するでしょうし、かなり深度の高い不倫にどっぷり浸かっている真っ最中なヒトたちが、
所かまわず不用心にそこであった武勇伝を吹聴しまくっているとも思えません。
「現役」の彼ら彼女らは、経験者のみが書き込みを
許される、たとえば
「不倫同好会」
…みたいに密室的かつ排他的なコミュニティーを地下に潜って結成ながら同士を募り、後ろめたさにまみれた男女の営みへの罪の意識に苛まれつつも、
「パートナーに不自然さを感じさせない振る舞い方」
…だとか、あるいは
「ラブホに入ったときの料金の割り方」
…だとか…と、少しでも前向き(?)な情報を
交換し合っているのです。
そして、そのノウハウは切実なだけあってか、
じつに理にかなってもいます。
次回はそこらへんの「禁断のマニュアル」を…
チョッピリ紹介してみましょう。
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