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ミュージカルを好きになるとき

ミュージカルが好きな私ですが…結構最近までミュージカルが苦手だった。
ミュージカルが苦手の理由によくあるのが「突然、歌い出すのが嫌」というもの。私もそれだった。
細かくは色々あるのだが
例えば、歌のせいで物語が進まないとか、歌のせいで現実から嘘っぽい非現実世界に思えてしまうとか。

子どもの頃、友達数人で『美女と野獣』を映画館まで観に行ったことがある。
当時、とても流行っていて、クラスでも「面白かった!」という声が多く、私は楽しみに当日を迎えた。
しかし、映画が始まるとキャラクターたちが次々に歌い出し、物語の進行を遅らせているように思えてならなかった。歌詞がセリフになっていることは何となくわかってはいるが、歌わなければもっとスピーディーに物語は進むのに…とミュージカルをあまり理解せずに何とも言えない気持ちで鑑賞を終えてしまった。

正直、「面白くない」と思ってしまった。
しかし、私以外の友達は全員「面白かった」と言い、さらに「もう1回観たい!」と興奮している子もいた。
「どこが?」と言いたかったが、そんなこと言えるはずもなく1人悶々とした気持ちになった。

それから、本当にミュージカルが苦手になってしまい、大人になっても苦手のままだった。
有名な舞台や宝塚に誘われたりしたが、「突然、歌うんでしょ?」と思ったら観劇する気持ちになれなかった。

大人になってからはミュージカルは苦手と公言していたが、「食わず嫌いは良くない」と映像を見せてくれる友人もいた。しかし、友人が見せてくれる映像は、外国の歴史物が多く、オペラ調のようなお堅いイメージで、さらに苦手意識を強くしてしまっていた。当時は今時の音楽ばかり聴いていたので、ミュージカル歌唱を好きになれなかった。

ミュージカルを好きになるきっかけとなったのが2014年に観た日本版ブロードウェイミュージカル『イン・ザ・ハイツ』だ。
主演が松下優也とDef TechのMicro。
とあることから観劇することになった。

2021年には映画化もされている。

物語としては単純でわかり易いが、とにかく歌やダンスがパワフルで、ヒップホップもあり、お堅いイメージがあったミュージカルとは真逆な感じだった。突然歌い出すといった違和感を感じることなく、とにかく 2時間ワクワクし通しだった。

観劇後、もう一度観たいと思ってしまい、その後 3回もリピートしてしまったほど『イン・ザ・ハイツ』にハマった。

これがきっかけで、ミュージカルが観れるようになり、友人が見せてくれたお堅いイメージで苦手だったものも、後に好きになった。

私が好きになった頃、勝手なイメージであくまでも個人の見解だけど、ミュージカルは敷居が高く、少し閉鎖的な印象。
ミュージカルで大活躍している俳優でもテレビに出ていなければ、一般的には知られていなかったり、別分野から来た新しい風を嫌うミュージカルファンがいたり。

最近は、ミュージカル俳優がテレビで活躍するようになったり、
アイドルや人気俳優、いろんな分野の人たちがミュージカル界を盛り上げていて、だいぶ閉鎖的な感じがなくなってきていてるように感じる。
私は今の感じがすごくいいなあと思っている。
アイドルも俳優も芸人も歌のレベルが高い人たちが本当に多いし、頑なに「認めていない!」と言う人もいるが、もっともっと盛り上がってほしいなと、にわかな私が思うのであった。

ちなみに、『美女と野獣』は大好きです。


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