森山直太朗のライブを見たい。

生きてることが辛いならという、森山直太朗の歌を初めて聴いたのは、確か、セブンイレブンにお昼ご飯を買いに行った時の事だ。シングルが出たばかりだったんだと思う。歌を聴きながらお弁当を選ぶワタシは泣きそうだった。

当時も今もあまり変わらないが、ワタシは常々生きているということに、あまり価値を見出せないでいる。というか、自分は生きている価値なんてない人間だと思っていて、うまく生きていく自信がない。365日の内半分くらいは「明日の朝、目が覚めません様に」と思いながら寝る。だけど、生まれた限りは死ぬまで生きていなきゃいけないと思っているので、死んでないから取り敢えず生きている。そんなものなので、生きてる事が辛くてどうしようもない時がある。「生きてることが辛いなら」を聴いたのはそんな時だ。

その後も、度々、生きてることに対する辛さを感じると、YouTubeで森山直太朗の「生きてることが辛いなら」を聴いては泣いている。

別に辛さが拭われるわけでも、二十代半ば頃から「40歳前後で死にたい」という気持ちが変わるわけでもないのだが、生きてることが辛いという事を分かっている全くの第三者がいるのだ。と思うと救われた気になるし、歌を聴いて一頻り泣いたら、モヤっとした気持ちが少しだけマシになる。

そんな森山直太朗のライブに一度だけ行ったことがある。

偶然テレビでライブの宣伝をしていたのだ。翌日、妹の家に遊びに行くと、妹もそれを見ていたらしい。歌はほとんど知らなかったが、昔から森山直太朗の話は面白くて好きだったので、行ってみようということになった。

歌を知らないままライブに行って楽しめるのだろうか? という気持ちはあったが、行ってみてわかったことは、来てよかった。ということだった。

森山直太朗は話だけじゃなくて、歌も面白いのだ。

「さくら」や「生きてることが辛いなら」のような、真面目な歌ばかり歌っている人だと思っていたので、意外だったが、変な歌も沢山歌っていた。

覚えているのは、干支の歌や駐車場の歌だ。

人の歌を聞いて「何この歌!?」と笑ったのは初めてだった。

真面目じゃなさそうな歌を真面目な顔で歌っているのがおかしくて、ライブ中腹筋が崩壊するかと思ったほどに面白かった。

個人的には森山直太朗のライブは日本の歌手の中で一番笑えると思っている。他はほとんど知らないし、一回しか行ってないけど、多分そうだと思う。そして、泣ける。

生で聴く「生きてることが辛いなら」は、YouTubeで動画を見るより、心に刺さった。

ライブ後、会社の人や友人に、森山直太朗のライブがめちゃくちゃ面白かったことや、ぜひ行ってみて欲しい。ということを伝えてみたが、あまり誰の心にも響かなかったようだ。へぇ。で話が終わってしまった。あの面白さを言葉で伝えるのは難しい。へぇ。で済ませないで欲しかったが、森山直太朗の面白さを知ってる人が、自分の周りにはいなかったようなので仕方ないのかも知れない。

ファンクラブに入ろうかな。とも思ったのだが、迷っているうちに、森山直太朗はしばらく活動休止してしまい、いつの間にか、ファンクラブに入ろうかな? と思っていたことも忘れていた。

最近、よくテレビで見る。

テレビで歌う姿よりも、森山直太朗はライブで見たい。

今、いろいろ辛いことが多いので、生きてるのがしんどいな。という気持ちが強まっていたのだが、また、森山直太朗のライブを見に行きたいので、とりあえずそれまでは生き延びよう。という気持ちでいる。


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