お絵描きログ:チリちゃん


この絵の制作過程について書いていくよ

教祖と申します。
自己紹介は省きます。

さて、トップ画像の絵を描いてはや三日。
割と静と根を使いつぶして描いた作品なので、今かなりやる気がありません。

でもこの経験を活かせず鈍って終わるのも癪なので、この絵を描いていた時、どういう考え方をしていたのかを記していきたいと思います。

取れ高なんてねえよ!!!!!


初めに

上記、わたしがメインで使っているブラシです。

色の混ざり方や質感がかなりアナログに近く、面白い表現がいっぱいできます。

私みたいなタイプの人間にはぴったりな気がしている。
ぜひ、お試しください。

ラフ~下書き


ラフ

とりあえずラフはこんな感じ。

絶対的な基準があると描きやすい”という信念があるため、私はまず絶対に骨格から始めます。

そのせいでCoDのゴーストみたいになっています。弊害。


百:重ねてみたリンク

重ねてみると、まあ大体あってるのがわかりますね。

私は厚塗りプレイヤーなのでこの後ラフに沿って色分けをしていったのですが、その際デッサンが狂ったところは都度修正を入れています。

ライブ感を制する者が絵を制する。

さて、ラフなんか特にいうことないので各部位の解説に移ります。


顏レイヤーのみ表示した状態

分かりやすいように顔のレイヤーだけ表示してみました
わりかし細部は雑。

私は絵を描くたびに新しい挑戦を一個してみることにしているのですが、今回やったのはうっすらと頬~鼻に入れた赤み。
いろんな絵を参考にした塗りではありますが、結構かわいらしい血色感が出て気に入っています。またやるかも。

極力立体感を出したくないと思っているので、顔の陰影は最低限。
リアルに近い絵柄なので、きちんとつけようと思うとバタ臭くなってしまうんですよね。
なので目回りだけつけつつ、影と耳は書き込みの落差をしっかり出したかったのでかなり暗くしました。

今回の主題は顔だと思ったので、一番目立たせたかったわけですね。

ハイライト表現はあえてかすれるタイプのブラシで。
メイク動画に出てくるような、ラメの乗ったアイシャドウを参考にしています。
鼻の頭、頬、目のふくらみが一番大きいところに入れるとみずみずしさが出るような気がする。


肌のカラーチャート

使っている色を抜き出してみましたが、意外と暗めなのがわかるはず。

下部が地色+影、上部が赤みで、すべてレイヤー効果などを使わずに描画しています。
今回使ったレイヤー効果、ハイライトの加算と髪の影の乗算だけです。

震えて眠れ!


万引き防止のポスターみたい

続いて目。

下塗りは肌に近く、より白に近い色を採用。
影は徐々に青みを帯びさせています。

瞳は輪郭、瞳孔、瞳孔の影、下塗り、ハイライトに分けられています。
下塗りで虹彩も描き込んだのですが、ハイライトにつぶされました。


下塗りで~す

ちなみに下塗りこんな感じ。
一応光も描き込んでいますが、少し暗すぎる気がしたので青と黄色のハイライトを描き込みました。

色数が増えて華やかに見えます。


こだわりの強い一品

意識した箇所はいろいろありますが、とにかくこだわったのは面と線での書き分け。

色々なデジタル強者を見ていると、髪は全体で一つの面ととらえている方が多い気がします。

それに倣い、過度に描き込むのではなく、むしろ書き込みを減らして面で捉える書き方をしてみたら、結構カッチリハマりました。

とはいえもともとアナログ描きだったのと、その時代に髪の繊細さで一定の評価を得ていたので、後れ毛は線のタッチで表現
濃い色から先に描画することでハイライトの加減をつけたり、まとまっているところからばらけたように書いたり。

とにかく、書いていて楽しいです。

分け目の影を輪郭線で表現しつつ、色トレスも忘れずに。

ハイライトも光源の位置を意識しながら、しかし自由に付けました。

最後に質感をかすれたブラシで描き込み、全体をまとめていきます。


しわにはエロスが宿ります

今回は顔と髪の毛が一番描きたかったので、服は割と簡単に。
しかし書き込みが多いように見えるのは、ひとえに仕立て線と影のおかげでしょう。

基本的にリアル調に近い絵柄のため、5影くらいまでつけることが多いです。
今回もそうしていますが、割と落差を抑えつつ、なじませるところはなじませたので、グラデーションになり、多いように見えない方もいるでしょう。

しわの中にも高低差はあります。そこを描き込む形で影を重ねているのと、一番は手前の肩の強調。
襟の方から奥側の方にかけて、わかりやすく明度を落としています。

そして、実はここで一番クリティカルな書き込みは、何より仕立て線。
特に胴側の仕立て線は、これがあるだけで体の厚みが違って見えます。


フォトショップに入れたら色素薄くなりすぎている

見比べてみると、違いは歴然。
構造を知ることは、絵をよくすることと=で結べます。

仕上げ

セクシー

よく見ると、後頭部や奥側の肩がボケているのがわかります。

これまでの作業レイヤーをすべて統合してぼかしツールを使用。
良いカメラ特有のボケ感を演出することで、エモい見心地になります。

完成!


で、生まれたのが俺ってわけ

こうしてこの絵は生まれました。
試行錯誤の連続でしたね。

絵に心を込めることとは、その絵について思案し続けることだと私は思っています。
そのほうが楽しいしね。

以上です。


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