2024年、身につけたいこと

2024年に身につけたいこと、それはズバリマインドフルネスだ。

年明けにあの大地震が起きたとき、わたしは震源地から遠く離れた祖母の家にいて、みんなでケーキを食べていた。 
翌日に東京へ帰る私たちに気を遣って叔父が買ってきてくれた、1日早いわたしの誕生日ケーキだった。

祖母の家というのは、1日中NHKが流れているものである。
そのときも、お正月番組か映画が流れていた、気がする。

速報、珠洲市のライブカメラ、そして津波警報。
何度も何度も繰り返される、緊急地震速報。
アナウンサーの「今すぐ逃げて」の叫び声。

それらを呆然と見ながら、ケーキは喉を通らなくなっていた。
会社の同じチームの人が、石川へ帰省していたはずだった。

ケーキが食べられなくなったのは私だけで、あとはみんな「大変なことになった」と言いながらも、ペロリと食べていた。

それは全く、悪いことではない。
わたしたちがケーキを食べなかったからと言って、被災地にいる人たちの助けには1ミリもならないのだから。

頭ではわかっているのに、どうしても食べることはできなかった。
数時間して同僚の無事を知り、テレビを切ってもらって、それでようやく晩御飯を食べようという気になれた。

たぶんあのとき、わたしの心は被災地へ飛んでしまっていたのだと思う。
同時に、これから起きるかもしれない、ひどい津波を想像してしまっていた。
それだけで、生きるための基本である、食事ができなくなった。

少し怖くなった。
大人になると、私みたいな人見知りでも知り合いがそれなりに増える。
日本全国、どこで災害が起こっても、わたしはそこに縁のある知り合いを1人は思い浮かべてしまうだろう。

その度に、ものも食べずに落ち込んでしまうの?
わたしが無事なのであれば、しっかり食べて、寝て、稼いで、経済回していくのが1番の助けになるはずなのに。

だから、きちんとマインドフルネスを身につけたいと思った。
マインドフルネスは、意識を「今、ここ」にもっていくことだという。

被災地じゃなくて、わたしがいる場所。
起きるかもわからない未来じゃなくて、目の前にあること。

わたしはわたしを「今、ここ」に留め置いて、強く生きてかなきゃいけない。

だからわたしの2024年身につけたいこと、マインドフルネスだ。
どうしたらいいかなんてわからないけど、「今、ここ」にいない自分に気付けたから、きっと大きな一歩だ。

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