まだ選べない、32歳

3連休は学生時代の友人と、数年ぶりに会った。
彼女とわたしは誕生日が一緒なので、年明けに揃って32歳となったことになる。
一昨年入籍した彼女は、旦那さんと仲良く地方の某県で暮らしている。

「ねえ、子供とか考えないの?」
と聞いた。
(そういうデリケートな話題がOKな間柄だ)

「まだ考えてない。おいおいかな」
どうやら、欲しい気持ちはあるけどまだ決心はつかない、といったところらしい。

「とは言ってもさ、そろそろ決めなきゃなんだよね」

そう、32歳というのは悩ましいお年頃なのだ。
今時40歳とかで産んでる人だってたくさんいるけど、育てるなら体力あるうちに、というのはよく聞く話。
それに、現実問題やっぱり妊娠しやすさってあると思うし。

それでも彼女が決めきれないのは、仕事が楽しいからでもあるだろうし、子育てのハードさも友人から聞かされるからだ。
やっぱり1人の時間が欲しいし、全てのリソースを他の誰かに明け渡す決心をするのは難しいようだ。
わかる。

わたしにパートナーは居ないけど、今ならまだその気になれば子供を持つチャンスはある。
街中で小さい子を見かけると可愛いなあ、と思うし、諦めきれない気持ちがまだある。
でもやっぱりアレコレ面倒を乗り越えてまで欲しいからと問われれば、やっぱり即答はできないのだ。

「でも1番怖いのはさ、そうやって悩んでるうちに選択肢が無くなってた、ってことだよね」
「いやそう、本当それよ」

わたしたちは近い将来、選ばなければいけない。
「子を持たない」ことになったとしたって、それは自分で選んだ未来であってほしい。

そう思うけど、まだ選べない。
32歳は難しい。

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